炭酸ガスによるPHの中和処理
皆さんお世話になります。
現在、炭酸ガスによるPHの中和処理を試みているのですが、現状の方法よりも効率よく行うことをお客様より申し付けられております。
目的としては、炭酸ガスの使用量を大きく削減することですが、現状の方法で充分効率よく、行っているような気がしており、その根拠を示すことに苦慮しております。
そこで、皆々様に現状の方法が本当に効率よく行われているかどうかを理論的な裏づけで教えていただきたくご質問を差し上げました。
何卒、宜しくお願い致します。
目的:池の水のPH9.5~9.0を6.5~6.8にまで下げる。
中和手段:炭酸ガス
現在の使用量:炭酸ガス30kgを1.5日で消費
一日の処理時間:9時間
処理水量:35㎥/時間
炭酸ガス投入量:2.2kg/時間
上記状態で、PHを目的の値まで下げております。
処理の根拠となる式
pHnで流量Q(m3/H)の濁水を中和するのに必要な炭酸ガス量は、以下の様に計算される。
濁水のpHがnであるとき、
濁水中の水素イオン濃度〔H+〕=10-n(mol/L)
水中の水素イオン濃度〔H+〕と水酸イオン濃度〔OH-〕との間には、
〔H+〕〔OH-〕=10-14なる関係が成立するから、
〔OH-〕=10-14/〔H+〕=10-14/10-n=10-(14-n)(mol/L)
アルカリ水の中和には〔OH-〕に相当する量の〔H+〕の添加が必要である。
ここで、炭酸ガスは CO2+H2O→H2CO3
Ca(OH)2+H2CO3→CaCO3↓+2H2O
のように2段階で反応し、さらに余剰の炭酸ガスにより、
炭酸カルシウム(CaCO3)の再溶解CaCO3+H2CO3→Ca(HCO3)2が生じる。
炭酸ガス1モル(44g)は、2モルのH+に相当するため、1モルのOH-を中和するのに必要な炭酸ガスは、44g/2=22gとなる。
しかしながら、CaCO3の再溶解反応に消費される炭酸ガスを考慮すると、
pHnで流量Q(m3/H)の濁水の中和に必要な炭酸ガス量Xは反応効率をα%とすると、
炭酸ガス量:X= Q*10^-(14-n)*2*22*(100/α)[kg/h]
この根拠では、PHを9、Q=50m3、αを40としており、
炭酸ガス使用量:Xは0.055[kg/h]となります。
しかしながら、実際には2.2kg/時間と40倍近く必要としており、根拠が前提として間違っていると感じております。
上記式では、水酸化カルシウムCa(OH)2を中和しておりますが現地ではそうではないと考えております。
もちろん他の阻害要因は考慮しなければなりませんが、ただの水のPHを下げるだけでも、かなりの炭酸ガスが必要と感じております。
そこで炭酸カルシウムを反応させて中和するのではなく、単純にPHを炭酸ガスで下げるのには、どのくらいの量が必要でしょうか?
大変、苦慮しておりますので、何かヒントもしくは、根拠の手がかりとなるものでも構いませんので、どなたかご知見をいただけますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
長々と書き上げ大変、読み難いかと存じますが、何卒宜しくお願い申し上げます。
中和処理の根拠
http://www.enex.co.jp/kankyo/0402.html
お礼
わかりづらい質問なのにお答えいただき、ありがとうございました。 参考になりました。