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ジェンダー論について
ジェンダー論についてどういう立場(理論)があるのか教えて下さい。 ジェンダー本質論についてはいくつかのHPを見ることができたのですが、他にどのような考え方があるのか知りたいのです。また、フェミニズム論とジェンダー論はどのように違うのでしょうか??教えて下さい!!!
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かなりデタラメな回答が出まわっていますので、私から。 ジェンダーの定義は、「肉体的差異に意味を付与する知」ということです。 ジェンダー=性差別文化と捉える立場もあります。 ジェンダーとフェミニズムは全くの別物です(ジェンダー論をやっている人でも誤解している人はいます)。詳しくは、お調べになると分かると思います。 ジェンダー・スタディーズをやっている人がフェミニストとは限りませんよね。 フェミニズムはフェミニストが起こしたもの。ジェンダー・スタディーズはフェミニストでなくてもできます。 一言で言えば、ジェンダーは実証的、フェミニズムは規範的。全く思想的に違うのがお分かりいただけると思います。 参考文献として、以下を挙げておきます。 江原由美子ほか『ジェンダーの社会学』新曜社 井上俊ほか編『岩波講座現代社会学 ジェンダーの社会学』岩波書店 大越愛子『フェミニズム入門』ちくま新書 上野千鶴子と江原由美子は、この分野を語るには避けて通れない人物です。 卒論でしたら、学際的なアプローチを心がけて下さい。指導教授との「ほうれんそう」(報告・連絡・相談)も忘れずに。 なお、過去にもジェンダーについては質問がありました。 キーワードを「ジェンダー」として、質問検索してみて下さい。 ここは大学生のアンチョコではないので、ヒントをちょこっと。
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- serpent-owl
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卒論なんですか。そういうことなら、この次は哲学カテゴリーにどうぞ。僕自身はフェミニズムを専門的に研究しているわけではありませんけど、理解したいと思って勉強してます。僕にとってもいい機会ですから、教えっこしましょう。makochiさんも、ね。
お礼
カテゴリが違ってたみたいですね。社会学のひとつだという認識から、このカテゴリを選んでいました。ジェンダー論は奥が深く、卒論でできることには限界がありますが、大学生活の集大成ともいえるしっかりとした論文を書きたいと思っています。お互い頑張りましょうね。
- makochi
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まさに他の方がおっしゃるように、ジェンダー、フェミニズムは学問の慣習や常識をことごとく破壊し、さまざまな分野、理論を内包していると言えます。 そのことが、ジェンダー論を歴史学や社会学から阻害し、冷遇されてきた原因ともいえるでしょう。 書籍でよろしければ、おすすめを挙げておきます。 最近の本です。レベルはやや高いですが、よくまとめられていて、しかも最新の動向も踏まえられているので、ご質問の趣旨に沿うものと思われます。 思考のフロンティア「フェミニズム」 竹村和子著 岩波書店 思考のフロンティア「ジェンダー/セクシュアリティ」田崎英明著 岩波書店
お礼
おすすめの書籍まで紹介していただいてありがとうございます。私は卒業論文でジェンダー論を扱いたく、いろいろ調べているところです。ご紹介頂いた本をぜひ読みたいと思います。ありがとうございました。
- serpent-owl
- ベストアンサー率53% (31/58)
まずは下記参考URLの質問「sexとgenderの違い」をご覧下さい。とっかかりの基礎はそこに書かれているあたりを押さえれば充分かと。(本当はあの質問、質問者がもう少し食い下がって話が展開するのを期待してたんですが。) 「ジェンダー」という言葉自体の基本的意味は、そこにも書きましたように「社会的・文化的な性」です。「ジェンダー論」となると、大まかに言うと二通りの方向があります。一つは、フェミニズムの立場からさまざまな言説・言語表現に盛り込まれた性別や性差に注目して批評する、フェミニズム批評の視点を指すもの。もう一つは、社会的文化的歴史的に形成された「ジェンダー」の成立過程を明らかにしていく「知」の在り方です。 が、いずれにしても、「男はこうで女はこうだ」というような性差別を根拠付けるような言説を批判・解体したり、当たり前のように思える男女の性役割が思い込み(「ジェンダー・バイアス」といいます)にすぎないことを明らかにしたりすることで既存社会にある性差別構造を打ち壊し、性差別のないジェンダーの在り方を自覚的に考え、組み立てていこうという目的をもつ点では同じです。 「フェミニズム」と「ジェンダー論」のちがいは、あんまりないと思います。強いて言えば、「フェミニズム」の方は語の成り立ちからして「女性中心」という感じ。これに対して「ジェンダー論」は男も含めて考察するという意味でやや間口が広いかと。 で、その、「フェミニズムやジェンダー論にはどんな立場や考え方があるのか」とのお尋ねですが、まず一言で言っちゃうと「いろいろ」です。いやぁ、身も蓋もないですね。 でも実際そうでして、それは全体としてまとまりを持った一枚岩の「思想」などではなく、星の数ほどの「分派」を総称するものでしかありません。「フェミニズムを研究しています」などとうっかり言っちゃった人は、「どの?」と反問されます。それはもう、たくさんあります。目立つところだけ挙げても「エコロジカル・フェミニズム」「マルクス主義フェミニズム」「ポストモダン・フェミニズム」…と出てきます。それぞれの概略を押さえるだけなら、宝島社の『わかりたいあなたのためのフェミニズム入門』が手軽でいいと思います。今では少し内容が古くなってしまっていますが。
お礼
詳しく回答していただき、ありがとうございます。実は、卒業論文でジェンダー論とマスメディアについて調べて行きたいとおもっているのです。今後、また質問するかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
学生の頃、夏期集中講議でかじった程度なのであまり自信はないのですが… フェミニズムは経済学から文学批評まで、かなり幅広い分野をあつかいますよね。そのなかで、社会学的見地から性別を考える時に重要なキーワードとして出てきたのがジェンダーでした。つまり、ジェンダー論というのは、ジェンダーを特に重視するフェミニズム論、ということだと思います。 ジェンダーについての立場は「そのとおり」と思うか「いや、考え過ぎだよ」と思うかの2つしかないんじゃないでしょうか。
お礼
すぐの回答、ありがとうございました。今後も何かありましたらよろしくお願いいたします。
お礼
社会学を研究されているのですか?参考文献をたくさん紹介していただき、ありがとうございます。「ほうれんそう」は大切ですね。上野先生の本は何冊か図書館で借りて読んでいます。また、これからも社会学関係の質問をするかもしれませんが、機会があればよろしくお願いします。