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振動形の成分の見分け方
建築を学んでいるものです。 構造物に地震波を入力すると自由度の数だけ振動形ができますが、それぞれの振動形がどのような成分をもっているのかを判断する方法がよく分かりません。 例えば1次振動形は並進成分が卓越したもの、2次振動形は回転成分が卓越したものというような感じです。 解析をするのだったら振動形は数字で表現され、それで判断しなければなりませんよね?値の大小関係で判断するのでしょうか? 何か根本的なことを理解できていないと思うのですがどなたかご助言をお願いします。
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とりあえず、そのものずばりではないんですが、「自由度の数だけ出てくる振動形」とは、固有振動数解析における振動モードと解釈できます。ここで振動モードとは、固有値解析の固有値に対応する、固有ベクトルで、それは変位ベクトルですから振動の仕方(変形の仕方)を表しています。 ただし振動モードは、自由度に対応するものではありません。あくまで固有振動数(1次の,2次の,・・・)に対応するものです。だって変形は、全ての節点の動きを考慮しなけりゃ決まりませんよね?。その意味で、どの次数の振動モードであろうと、全ての自由度(節点)が関係します。「自由度の数だけ」の意味は、節点の数(節点の総自由度の数)だけ、固有値が出てくるという事です。 固有値解析における振動モードは、固有ベクトルなので、振幅(スカラー値)は不定です。じつは固有値解析は、一般化されたフーリエ級数と考えても、そんなに間違いではありません。振動の分解はどのような波で行おうと自由なので、構造系にふさわしい成分波をみつけるために、固有振動解析を行うとも言えます。 じっさい地震波を構造系に与えると、今度は振動モードの振幅が、地震波に応じて決まります。成分波の振幅を計算するわけです。それがモード解析です。 各振動モードの影響は、一般的には、その振幅値の2乗(振動エネルギー)で評価します。[各モードのエネルギー]/[振動全体のエネルギー]を寄与率と言い、「2次の寄与率が最大なので、この地震波に対してこの構造系は、2次の振動モードが卓越する・・・」などとやり出します。