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イギリス・アメリカ文学の名作

こんにちは。質問します。 現在、大学の英語の教科書というとカラフルな絵本の会話関係が主流になっています。 昔からあった、質素な装丁の「純文学」(詩/小説)などは、研究社出版、南雲堂などの学術的、伝統的出版社のカタログからまも消えています。 幸い、英文科では文学を学ぼうという学生も思いのほか多いのですが、全国的には会話志向が強いです。 お考えをお聞かせください。よろしくお願いいたします。

みんなの回答

  • go_urn
  • ベストアンサー率57% (938/1643)
回答No.3

1)大学の教養教育としての英語で、英米文学を教えるのはやはり問題があります。日常使われる英語、現実に役に立つ英語を主体に、高度なものとしては、新聞、雑誌などが読めるようになることを目指すのがいいかなと考えます。(授業の1部で、文学的素材を扱うのは、教養としての意義があるので、認めたいです。) 2)文学作品は、文自体が凝っていて、そもそも読みにくいですし、読めたところで、日常ではそんなには役に立ちません。ネイティブにしても、日常英語→文学などの literary な英語へと発展していくのですから、外国人である日本人が一気に文学的英語を学ぶのは不自然な気がします。 3)かといって、英文科の学生さんたちが、日常英語や TOEIC ばかりというのも淋しい気がします。日本人でも、英米文学の難しいものが読めて、英語圏の精神と通じている人材が、ある程度あるのが、頼もしいです。 4)ご質問者は、周囲の状態にやや違和感を感じられているようですので、ぜひ英米文学を読んでいただきたいなと思います。もともと文学というのは、周囲につられて読むようなものではなく、周囲がどうであれ、自分1人で読むもので、そこらへんは、いつの時代もそういうものだと思います。そうでなければ、文学などにあまり意味はありません。 5)ただ、文学の英語は難しく、ある程度難行苦行を覚悟しないと、そこそこのレベルまですらいけず放り出してしまうことになるでしょう。好きでないと続けられませんが、少しでも面白さが分かるようになると、ずっと続けていけるものになると思います。年をとっても伸びていけるので、楽しみにすらなります。 6)文学は、いろんな領域に繋がっていますので、読めば読むほど知識が増え、しかもそれらが繋がってきますので、これほどいいものはなく、どうしてもっと読まれないのか、不思議に思うことも時々あります。また優れた文藻は、何と言っても心の糧となるものです。 7)ということで、もし文学にご関心があれば、ぜひ読める人になっていただきたいと、遠くよりエールを送りたいと思います。英文科にも、文学を読もうという人が思いの他多いとのこと、心強く読みました。

noname#163278
質問者

お礼

ご丁寧な回答に、まず感謝申し上げます。 確かに、理工系、社会系の一、二年生に小説を読ませるような時代ではないと思います。 当方の英文科では、「言語学」的、「実用会話」的を専攻したい学生は、そこを中心に学べるようなカリキュラムになっています。「英米文学」コースの学生はやはり「英米文学」の科目を多く履修することになります。 それにしても大きな書店に行くと「TOEIC」の参考書、問題集などの多さに驚きます。 日本人は勤勉なので、検定とか資格試験に熱心なのだと思います。 回答ありがとうございました。

  • SPS700
  • ベストアンサー率46% (15297/33016)
回答No.2

僕も研究社、南雲堂にはお世話になり、一時は同じ大きさで、同じ色の本の背中が書棚に揃って並んだ頃もあったのを懐かしく思い出します。    装幀はともかく、原文に、専門家の詳しい注釈がついていて、初心者にはとても取っ付き易い、構造でした。     「現在、大学の英語の教科書というとカラフルな絵本の会話関係が主流になってい」るそうで、残念です。占領国が夢見た一億総白痴化の前進ですね。     まあイギリスでも、初めて『ハムレット』を見た人が、「何だシェイクスピアってつまらない、諺をつなげただけの台詞じゃない?」と言う程度にまで、進化/退化すれば笑いの種にはなりますね。

noname#163278
質問者

お礼

同じ考えの方からの回答で嬉しいです。 本当に、英文科の教育が「大衆」迎合的になっているのは遺憾です。 研究社のカタログなどをみると、「小英文学叢書」など壊滅的に、多くが絶版になっています。 ただ、幸いなことに、若い学生の「純文学」の読書量は、世で言われるほど減ってはいません。 これは幸いです。 ありがとうございました。

  • miknnik
  • ベストアンサー率48% (249/513)
回答No.1

英米文学と一口に言っても膨大な量ですので、最後はご自身でどの方面に専念したいかを決断しなければならないと思います。 勿論英国文学と言えば今年のロンドン.オリンピックの開会式でも触れたように、まずシェークスピアが挙ると思います。わたしは英国には住んだことがないので、あちらの様子は知りませんが、アメリカの学生のほとんどは「シェークスピア」と聞くとうんざりした声をあげます。ただシェークスピアは中世英語から現代英語への過渡期に多くの作品を生み出し、現代英語の表現の多くは彼の戯曲からの引用が根付いたものです。例としてリンクをひとつつけます:http://www.pathguy.com/shakeswo.htm このリンクに載っていなかった様なものもありますし、戯曲の引用で未だに頻繁に現代人の口にのぼるものもかなりあります。"There is something rotten in the state of Denmark," "The lady doth protest too much, methinks," "Frailty, thy name is woman," "All the perfumes of Arabia will not sweeten this little hand," "Parting is such sweet sorrow," 等々数え上げたらきりがない程です。戯曲の善し悪しに拘らず、現代英語の発達の膨大な貢献をした、という意味でも研究の意味はあると思います。また、彼の詩も有名です。 同じく英国人でウィリアム.ブレークは文学のみならず、自分自身や他の作家の本にイラストを入れたりもしたユニークな存在です。彼の詩集の多く、またThe Divine Comedy も有名です。The Songs Of Innocence, The Songs Of Experience からの個々の詩にも親しまれているもの、そのタイトルだけでも映画、テレビ等に拝借されているものとあります(A Little Boy Lost とか)。The Tyger (Tyger! Tyger! burning bright/in the forests of the night...) の出だしはこの作者の名前は知らなくても引用できる人もいます。 小説家では英国ではチャールズ.ディキンズが多くの作品を残しています。A Christmas Carol, A Tale of Two Cities, The Adventures of Oliver Twist, The Life and Adventures of Nicholas Nickleby, Great Expectations, David Copperfield, The Old Curiosity Shop 等その他数多くあります。Nicholas Nickleby, Great ExpectationsはBBCでテレビ化もされています。 長くなるので英文学の方は以下割愛し、米文学の方では古くはナサニエル.ホーソンが挙げられるかと思います。彼の The House of Seven Gables, The Scarlet Letter は日本でも良く知られているはずです。彼の短編、Rapaccini's Daughter も大学の授業で紹介されたりします。また、エドガー.アラン.ポーの短編、詩は映画、テレビ化をされ今でも親しまれています。マーク.トウェインは、トム.ソーヤー、ハックルベリー.フィン、王子と乞食等、これらもアメリカ文化に定着した文学です。また高校のEnglish Lit にしばしば登場するのは、Harper Lee の、To Kill A Mocking BirdやHerman Melville のMoby Dick とか。そして現代の米文学では「パパ」ヘミングウェイと親しみをもって呼ばれる、Ernest Hemingway が挙げられますが、その他にも多くの素晴らしい作家がいます。John Steinbeck の The Grapes of Wrath, East of Eden, Of Mice and Men はみな映画化されています。彼はノーベル文学賞受賞者です。またマリリン.モンローと一時期結婚していた、という事でも知られているArthur Miller は戯曲家として知られていますが、彼の作品でも最も有名なのは、The Crucible とDeath of a Salesman だと思います。両方とも現在でも舞台化されています。前者は1600年代にマサチューセッツで起きた魔女狩りを舞台としていますが、これがマッカーシー主義を批判する寓話であることは周知の事実です。 以上ほんの一部の例ですがご参考まで。

noname#163278
質問者

お礼

ありがとうございます。回答を拝読すると回答者様が、かなり正統的な知識をお持ちであることが理解できます(お互い同業ですかね)。 時流に流されず、正統的なものを尊重したいと思います。 本当にありがとうございました。

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