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配電線の配置
電柱の高圧配電線はなぜ水平配置が基本なのでしょうか? 古い時代ならなおさらのようです。 コスト?あるいは安全性の問題でしょうか? 降雪地域の鉄塔のように1回線ならば安全性と分かりますが、 電柱の方は2回線であっても水平配置ですよね。なぜでしょう。 垂直配置で電柱に直接碍子でくくりつけてはいけないのでしょうか? 気になります。
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>垂直配置で電柱に直接碍子でくくりつけてはいけないのでしょうか? 架空電線に限らず、一度設置したら永遠にそのままという訳ではありません。 点検補修や追加施工をする必要が、随時出てきます。 そうすると、この状態で活線作業ができるでしょうか? 危険すぎて近づく事も困難で、作業どころではありません。 その為、十分に安全な状態で昇降できる離隔距離が必要となります。 勿論、一般家屋との地上高での離隔距離もあります。 この離隔距離は、常に電線が直線になるよう敷設し、荷重バランスが良くないと、電柱に応力が発生します。 その為、離隔距離を保ち、電柱に重量バランスよく、安価に敷設する方法は、横引きという事になります。 ちなみに低圧架空配電線では、電柱近くで縦引き敷設してよい事になっていますが、風雨による電線表面の汚れに、漏洩電流が流れている事もあるので、絶縁電線だからと言って安心はできません。
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質問文からして東電管内のみの話だと思います。 ずいぶん狭い視野での疑問のようですが、既に東電以外の電力会社管内における市街地部の配電線設備は非常に進化しました。 逆に今では東電管内こそ市街地部においては日本でも遅れた配電線設備である事に気付いて下さい。 地域柄と交通の問題からなかなか配電線工事を思うように行う事ができないのと、特に地域住民の理解や協力を得られないというのが主な理由です。 東電管内では高圧線の垂直配線はめったにありません。 しかしその他の電力会社管内では珍しいものではありません。 道路隅に建てられている電柱に腕金を取り付けての水平配線だと一部が民有地に入ってしまう事もありますし、市街地部では境界目一杯に建てられた建物との離隔距離が取れなくなるなどのこともあり、電柱に直接かD型槍出アームなどでの垂直配線があります。 垂直配線は線間距離を確保しつつ配線する事で、電柱頭部から占める高圧線の範囲が縦に広くなってしまいます。 まして高圧2回線に変圧器や低圧線があったりするとそれだけで電柱のほとんどが占められてしまいます。 今や電柱に乗ってるのは電気の線だけじゃありません。 様々な弱電線が乗ってます。 それでいて架空線の最低地上高が決められているので、その分よっぽど高い電柱を建てなければ不可能です。 しかし市街地部にそのような長い電柱を運び入れるのは更に不可能です。 しかもそのような路上を完全に占領しての長時間に渡る作業の方が更に不可能だからです。 なので東電管内では市街地部ではなかなか垂直配線が可能とはならない理由です。 地域によっては配電線設備の地中化が盛んに行われていたり、架空線は全てケーブルによる配線がなされている電力会社もあります。 変圧器は灯動共用の一体型が使用され、電柱間に低圧線は架線しなくなってきています。 電柱も長尺柱は分割柱が多くなってきています。
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分かりやすい解説ありがとうございます。納得しました。 電柱、民有地、最低地上高と密接な関係があるのですね。 そもそも高圧2回線で垂直配列だったら標準的な8mの電柱では電話線等が今よりも低い位置に なってしまい問題ですね。 と言う事は木柱の時代は今よりも低い電柱だったのでまず垂直配列など無理だったということですね。 視点が狭い点はお手柔らかに(笑)地元では垂直配列がナウいというか珍しいもので。 私は東電管内の中規模市街地在住ですが自宅周辺20km及び東京方面への通勤途中に車窓から配電線を眺めていますが高圧線の垂直配列は1割以下でましてや灯動共用変圧器(2個の容量が違う)等僅か2ヶ所にすぎませんでした。東京都内に入れば本当に都心でもない限り地元と何ら変わりはありません。 むしろ上空は架空線だらけで東南アジアみたいです。
お礼
いつもありがとうございます!奥が深いです。 活線作業における安全性確保は重要ですね。 荷重バランスですか。そう言われてみると電柱を高圧線の大きな張力で真上からぐっと押しつけるタイプの水平配列が一番荷重バランスに優れているといえそうですね。支線や支柱の設置も最小限に抑えられそうです。F字型、D字型腕金であっても高圧線の水平配列が多いのはそういった理由からきているのですね。 つまり垂直配列で道路側の電柱に直接碍子でくくりつけたとしたら たとえ電柱が永遠と直線敷設であったとしても高圧線の重みでやがて道路側に傾きかねないので 支線や支柱の設置が多く必要になってしまうという事ですね。