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法定地上権の建物の越境について
5年ほど前に、担保不動産競売で建物に設定された抵当権実行で建物のみを落札しました。 その1筆の敷地につき法定地上権が成立するとの裁判所の判断も記載があります。 建物取得後、敷地にも法定地上権の設定登記をし、底地権者と地代等の合意をしました。 今年になってから、隣地の相続発生に伴う敷地の境界確定手続等により隣地の所有不動産会社より 建物(5平米程)の越境の指摘を受けました。 不動産会社から建て替え時に越境を修正しる旨の合意書に捺印を求めると言われています。 隣地については当方側の建物の抵当権設定時、抵当権の設定はありませんでした。 この隣地の越境部分(5平米程)については、借地借家法第10条1項により、建物所有目的の地上権 として第三者(不動産会社)に対抗することはできるのでしょうか? 宜しくお願い致します。
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>跨っている越境部分は無権原となるのでしょうか? そうなります。 法定地上権の範囲は「建物の利用範囲」となっており、その範囲は、競売記録と違っていても、後の裁判で変わることもあります。 競売記録で越境していないとしても、現実には越境しており、その部分が他人の土地ならば、その他人に返還する必要があります。(和解が成立したならばそれでいいですが) 私の実務経験では、競売記録には越境していなかったが、越境しているとして、その部分について土地所有者(建物敷地所有者ではなく他人)から解体して土地の引き渡しを求められました。 前月判決がありまして、裁判所は越境していることは認容しましたが、その部分の引渡し(収去)は権利の乱用として退けられました。 つまり、今回の裁判では、建物の一部の取り壊しは免れましたが、他人の土地に跨がっていることは確定したので、将来解決すべき案件として残りました。 なお、借地借家法では、借りていることが要件なので、今回の場合は、法定地上権の範囲の問題で、その範囲が他人の土地ならば、同法の解釈とは違います。
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- tk-kubota
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>越境部分の賃貸借(償金?)の支払合意?はまだ先ということでしょうか? >相手側当事者が土地所有者でない(借地権者?)のも興味深いです。 地代など請求に来ないです。だから私は、借地権者ではないです。 法律上は、使用借権と思われます。 取り壊さなくてもいいこととなって、その判決が確定したので、 私の方から「支払いたいが」と言うこともないと考え、そのまま使っています。
お礼
補足にもご回答いただきましてありがとうございます。 感謝します。
- buttonhole
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>別人の所有にありました。この場合は跨っている越境部分は無権原となるのでしょうか? 「土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において」という法定地上権の成立要件を満たしていなければ、法定地上権は発生しませんから、越境部分の土地の占有権原はないということになります。
お礼
ご回答いただきましてありがとうございます。
- buttonhole
- ベストアンサー率71% (1601/2230)
>この隣地の越境部分(5平米程)については、借地借家法第10条1項により、建物所有目的の地上権として第三者(不動産会社)に対抗することはできるのでしょうか? 抵当権設定当時、問題の越境部分の土地所有者は、建物所有者と同一人なのですか。 (法定地上権) 第三百八十八条 土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなす。この場合において、地代は、当事者の請求により、裁判所が定める。
補足
別人の所有にありました。 この場合は跨っている越境部分は無権原となるのでしょうか? 宜しくお願い致します。
お礼
的確なご回答ありがとうございます。 大変参考になりました。
補足
tk-kubota様に参考にお尋ねしたいのですが。 越境部分の賃貸借(償金?)の支払合意?はまだ先ということでしょうか? 相手側当事者が土地所有者でない(借地権者?)のも興味深いです。