- ベストアンサー
債務の承認による時効中断
債務の承認による時効中断が物上保証人についても及ぶかの論点がありますが 、この意味がよくわかりません。 債務の承認が抵当権の時効中断の効果にまで及ぶという意味なのでしょうか。 それとも、債務の時効中断が物上保証人にまで及ぶということなのでしょうか。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
396条ですね。 ”債務の時効中断が物上保証人にまで及ぶということなのでしょうか” ↑ こっちですね。物上保証人との関係だけですから。
その他の回答 (1)
- 森 蔵(@morizou02)
- ベストアンサー率77% (197/255)
>「債務の承認による時効中断が物上保証人についても及ぶかの論点」 まず、この理解が正しくない。 回答がしばらく放置されたのは当然じゃ。そこで、わしが質問者の意を汲んでお話しよう。 物上保証人の原則は、「債務は負わず、責任を負う。」である。 物上保証人は何ら債務をおっていないのじゃから、どうして債務承認による時効中断が考えられよう。 なるほど、主債務者が被担保債権を承認すれば被担保債権の時効は中断し、その債権を担保している物上保証人の時効の期待は失われる。そういう意味では、「効力は及ぶ」と答えるべきじゃろう。しかしそれは、「債務の承認による時効中断が物上保証人についても及ぶか」という理解とはまるで違う。よく考えなおしていただきたい。 ★なお、誤解しやすい論点として、時効完成後は、(1)物上保証人は民法145条の消滅時効の援用ができる「当事者」(145条)にあたるか、(2)債務者の時効の利益の放棄の効果(信義則)は、物上保証人に及ぶかという論点がある。これはどちらも物上保証人に有利に解釈されているが、いったん時効が完成すれば、物上保証人の「責任」は免れたという期待が生じるから、これは保護すべきという実質的な判断があるのじゃろう。 さらに、補足する。 なお、物上保証人ではなく、保証人(連帯保証含む)の場合、(1)主債務者のした債務の承認の効力は、主債務に及ぶが、保証債務には及ばない。(2)保証人のなした債務の承認の効力は、連帯保証に及ぶが、主債務には及ばない。(時効の承認の相対効) これは、保証人は物上保証人と異なり、独立の「債務」を負っているから、債務の承認の効果が及ばないのは当然じゃろうし、また自分で独自に保証債務を承認することもできる。