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蒸気について
飽和蒸気とはどのような蒸気なのでしょうか? 蒸気とはちがうのでしょうか?違いがよくわかりません。 蒸気と空気の関係も教えていただけると幸いです。
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- kagakusuki
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まず、1気圧の圧力の下で火にかけられている薬缶の中で沸騰している水(熱湯)を思い浮かべて下さい。 沸騰している水からは次々と水蒸気が出て来ますね。 そして、水の温度は100℃である一方、出て来る水蒸気の温度もまた100℃になっています。 何故、同じ温度であるにも関わらず、水と水蒸気に分かれているのかと言いますと、水蒸気も水も、どちらも同じ水分子が集まって出来ているものなのですが、水の中の水分子同士はあまり隙間が無く、密集しているのに対し、水蒸気の方は水分子同士の間隔が広く開いていて、その広い空間を水蒸気中の水分子は自由に飛び回っているため、同じ水分子から出来上がっていても、水と水蒸気の間には密度に大きな差があるためです。 処で、同じ温度にして比べた場合、水蒸気の状態でいる事には、水の状態でいる事よりも、より多くの熱エネルギーが必要となります。 このため、同じ温度であっても水蒸気の方が持っているエネルギーが高くなり、水が水蒸気に変わる際には、そのエネルギー差の分だけ熱エネルギーを周囲から吸収しなければなりません。 この水が水蒸気に変わる際に吸収するエネルギーの事を水の気化潜熱と言います。 逆に水蒸気が水に変わる際には、水蒸気に変わる際に吸収したエネルギーを、熱エネルギーとして放出します。 この水蒸気が水に変わる際に放出するエネルギーの事を水の凝縮潜熱と言います。 沸騰している水の水面や、水の中の水蒸気の泡の表面等の、気体の水蒸気と液体の水が接している面を詳しく見てみると(実際には目や顕微鏡で見る事は出来ません)、水の中にあった水分子の一部が水蒸気中に飛び出して、水蒸気を構成する分子の一部になったり、逆に、水蒸気の中にあった水分子の一部が水中に飛び込んで、水を構成している分子の一部に変わったりを繰り返しています。 沸騰中の薬缶の水が、火によって加熱されると、火から受け取った熱エネルギーを使って、水中から水蒸気中へ飛び出して行く分子の数の数が増えるため、気化潜熱として吸収される熱エネルギーの量も増え、この事によって、加熱され続けているにも関わらず、水の温度は100℃に保たれます。 又、火を消して、お湯が周囲の空気によって冷やされる場合には、水中から水蒸気中へ飛び出して行く分子の数の数が減るため、気化潜熱として吸収される熱エネルギーの量も減ります。 この時もし、水の表面に1気圧の圧力を持つ水蒸気が供給され続ける様な事があれば、凝縮潜熱として放出される熱エネルギーは変わらず、気化潜熱として吸収される熱エネルギーの量のみが減るため、凝縮潜熱として放出される熱エネルギーの方が多くなり、この事によって、冷やされ続けているにも関わらず、水の温度は100℃に保たれます。 この様に、物質等が複数の状態の何れをも採り得る場合において、状況の変化に対して、各々の状態を採っている物質等の割合が変化する事により、状況の変化による影響が打ち消されてしまい、温度や圧力などの条件が一定に保たれている事を、「平衡」と言います。 沸騰中の水(と水蒸気)は、加熱され続ける事によって、水の部分と水蒸気の部分が持っている熱エネルギーを合計した量が増え続けるという、状況の変化があっても、液体の水という状態に置かれていた水の一部が、水蒸気の状態に変わり、水蒸気の状態の水と液体の状態の水の割合が変わる事で、温度という条件が一定に保たれるという平衡状態にあります。 この様な平衡状態は水だけの性質ではなく、大半の液体と気体においても成り立ちます。 そして、この様に、液体と平衡状態にある蒸気(水とは限りません)の事を飽和蒸気と言います。 簡単に言いますと、沸騰する液体から出て来る、その沸騰する液体と同じ温度の蒸気の事だと考えても良いかも知れません。 尚、1気圧の圧力の下においては、水の飽和蒸気の温度は100℃ですが、液体が沸騰する温度は圧力によって変わりますから、圧力が異なれば水が沸騰する温度が変わるため、沸騰水から出て来る飽和水蒸気の温度は100℃ではなくなりますし、100℃、1気圧の飽和蒸気に加わっていた圧力を変えてしまいますと、100℃の蒸気では液体の水と平衡状態ではなくなりますから、飽和蒸気とは言えなくなります。 【参考URL】 飽和蒸気とは - 空調用語 Weblio辞書 http://www.weblio.jp/content/%E9%A3%BD%E5%92%8C%E8%92%B8%E6%B0%97 飽和蒸気 とは - コトバンク http://kotobank.jp/word/%E9%A3%BD%E5%92%8C%E8%92%B8%E6%B0%97 水蒸気 - Wikipedia > 2 飽和蒸気と過熱蒸気 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E8%92%B8%E6%B0%97#.E9.A3.BD.E5.92.8C.E8.92.B8.E6.B0.97.E3.81.A8.E9.81.8E.E7.86.B1.E8.92.B8.E6.B0.97
No.1 です。 >飽和蒸気とはどのような蒸気 敢えて解釈するなら、 「飽和状態の蒸気」と言いたいのかも。 >蒸気と空気の関係 水などが蒸発すると「蒸気」という状態で空中に存在します。 が、その量には限りがあります。つまりある程度以上は蒸発できない。 「飽和」とは、「もういっぱい」という意味です。 「湿度100%」というのは飽和状態のことです。 飽和する量は、温度(気温)によって変わります。 気温が低い方が飽和蒸気量が少ない、つまり空中に存在できる水分量が少ないです。 夏よりも冬が「空気が乾燥している」のはこういう事情です。
文章の切るところを間違えてませんか。 「飽和蒸気量」であれば 「飽和に至った上記の量」つまり 「これ以上は蒸発できない蒸気の量」なんですが。
お礼
回答ありがとうございました。 熱エネルギーのことも猿でもわかるように教えていただけると助かります。