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原発の燃料棒のことですが、
燃料棒が使用済みになって交換するということは、燃料のウラン235からもう中性子が飛ばなくなってしまう状態なんでしょうか。そして、燃料のペレット自体も、燃え尽きて形がなくなってしまうのでしょうか。 燃料棒の中には放射性物質がびっしり充満していることは予想できるのですが・・・。当方、物理音痴ですが、わかる方ご教示お願いいたします。
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まず、ペレットは焼き固めたセラミックですから溶けるという様なことはありません。溶けてしまうと冷却水の中に死の灰が混じるということになります。セラミック(磁器)状にしてあるのはそのためです。かたちは全然変わらずに元の形状を保っています。 次に燃料棒・・実体はペレットを積み上げたものですが、依然として中性子を飛ばしています。しかし、数年間原子炉内で臨界状態(連続的核分裂)におかれると5%まで濃縮されていたウラン235の割合が低くなっています。1-2%程度まで下がっていると考えて下さい。そうしますと、制御棒を引き上げて臨界状態においても発生する熱量が下がってしまうため効率が悪くなりますから交換が必要となります。 こうやって交換した使用済み燃料棒ですが、熱崩壊(ウラン235の原子核が自然に分裂して熱を出す)状態は依然として進んでいますので十分冷却してやらないと熱で損傷してしまいます。そのため原子炉建屋内の使用済み燃料棒プールに1-2年放置します。崩壊熱で損傷しなくなるまでは冷却が必要なのです。 で、質問者様が予想されるとおり、燃料棒内のペレットにはウラン235の核分裂によって生じた様々な放射性物質が生成しています。もっともやっかいなものがプルトニウム239です。その他にも気が遠くなる様な半減期を持つ放射性物質が生成しています。 使用済み燃料棒というのはその意味では、新しく作られた燃料棒よりも扱いがやっかいともいえます。
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- 藻黒 知恵蔵(@ameru1999)
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燃え尽きるのなら使用済み核燃料の問題がなくなります。 燃えませんし中性子も出ます。 だから処分に困ります。 最終処理とか再処理とかします。 最終処理・・・埋めます。 再処理 核分裂によりウランが別の元素に転換する。 それら核分裂生成物もアルファ崩壊やベータ崩壊による核種変換により、別の物質へと変化してゆく。そのため使用済み核燃料棒内には、多数の元素が混在する状態となる。このような状態の燃料棒から未反応のウラン、及び生成したプルトニウムを取り出す作業が(核燃料の)再処理であり、それを行う工場が再処理工場である。 取り出されたウランとプルトニウムは、再び核燃料に加工される。
お礼
返事が遅れてすみません。ご返答、誠にありがとうございました。核分裂生成物、特にプルトニウムと、未反応ウランの再処理。外部に漏れないように、閉じ込められた中での作業でしょうから、相当難しいものだと思います。夢のリサイクルエネルギー、安全性が確立されればこれ以上 ものはないですよね。ありがとうございました。