- 締切済み
核燃料棒の冷却法
福島原発で核燃料棒の冷却が問題になっています。緊急停止後、あるいは使用済みの核燃料棒が高温にさらされている原因が、核分裂後の放射性物質による崩壊熱ということであれば、もちろん尋常では考えられませんが、閉じ込めてある放射性物質を格納器外に放出させてしまえば理論上は一気に燃料棒自体冷却できるものなのでしょうか。閉じ込めておくから時間がかかるということでしょうか。それが可能なら大気圏外はるか遠くに拡散してしまえば・・・なんて考えるのですが。チェルノブイリ原発はそれが原子炉の爆発という形でおきてしまったということでしょうか。ご教示お願いいたします。
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
みんなの回答
- adkori
- ベストアンサー率31% (221/705)
#5です。 補足への答えは、お考えのとおりです。 可能かどうかは別として、燃料棒に含まれる、ウランなど元から入っていたもの 以外の放射性物質を外に出してしまえば、問題となるほどの熱は発生しません。 ただ、燃料棒の内部で分裂後の各物質がどのような状態になっているかについては 知識がありませんので、はたして分離できるものかどうか。 はたまた、分離したとしても、分離された各種放射性物質から発生する 熱と放射線は、ある意味現在と同じことなので、それをどうするかも難問ですね。
- adkori
- ベストアンサー率31% (221/705)
崩壊熱は燃料棒内の放射性物質から出ていますので、 燃料棒を格納容器から出せば「格納容器」は冷却しなくてよいです。 ただし、出した燃料棒からは崩壊熱が出つづけますので、 そちらは何らかの方法で冷却しなければなりません。 (4号機の状況ですね) 勘違いされているかたが多いのですが、崩壊熱は一気に出てくるのではなく 崩壊に伴ってずっと発生し続けます。 「半減期」という言葉を聞いたことがあると思いますが、例えば1個の放射性 物質の原子があった場合、その原子が半減期以内に崩壊して熱(エネルギー)を 放出する「確率」が1/2ということでもあります。そして、崩壊時以外は 全く熱は出しません。もちろん放射線も。 別の言い方をすれば、半減期が短く、その量が多い放射性物質ほど多くの 熱を出すということです。(正確な言い方ではありませんが) したがって、燃料棒を外に出しても「一気に」冷却はしません。 なお、チェルノブイリに関しては、全く状況が違いますので比較できません。
補足
専門的な見地からありがとうございます。 >燃料棒を格納容器から出せば「格納容器」は冷却しなくてよいです。 さらに燃料棒の中の放射性物質を放出してしまえば、後は残った燃料ペレットのウランの崩壊熱だけになるのでしょうか。もちろん大量の放射性物質でしょうから実際はできるわけはありませんが、理論上はそうなりますでしょうか。お願いします。
- ADATARA
- ベストアンサー率43% (583/1345)
こんにちは! 問題点は,もともと備わっていた循環型の冷却システムが使えないことです。 <閉じ込めてある放射性物質を格納器以外に放出させてしまえば理論上は一気に燃料棒自体冷却できるものなのでしょうか。 現在は,温度からの推測で再臨界する手前と言われています。理論上は再臨界までありえます。 格納容器ではなく,燃料プールにおいてある燃料を取り出して,別のプールで冷却することができれば,燃料プールにある燃料の問題は解決します。米政府は,この件について,その燃料を取り出すための大型クレーンを無人の輸送ヘリで設置するプランを日本政府に打診し,その持込み準備をしています。日本政府の回答はまだない状態です。 一方,東電は,外付け(つまり海から直接)装置の熱交換器を使った循環型冷却システムの構築を検討しており,すでにメーカーにそのシステムを発注している模様です。実現すれば,安定的な冷却が可能になります。 以上は,本日(17日)のスポーツ報知の22面に掲載されています。今の状態では,格納容器から燃料棒をとりだすことができないので,それをどこかに移動するのは無理です。 チェルノブイリ原発事故はご存知のとおり運転中の事故でしたが,それでも格納容器そのものの破壊はなかったとのことです。しかし,中から多量の放射性物質が飛び散りました。 なお,蛇足ですが,学者の研究で,ビールを飲むと,放射性物質を3分の1ほど除去できるそうです。これは本当です。
お礼
最新情報まで、朝早くからありがとうございました。燃料プールの問題は移し変えれば解決しそうですね。もちろんそう簡単ではないでしょうが,1~3号機に比べたら早い時間に可能でしょうか。1000本以上あると聞いてます。チェルノブイリも原子炉は爆発したけれど、格納容器は収まったままだったんですね。結果、原子炉内の放射性物質が一気に拡散したということで原子炉自体の熱はなくなったと想像します。残った燃料棒の熱は別として。ビールもこの夏売り上げが回復しそうですね。ありがとうございました。
- kokubosino
- ベストアンサー率19% (697/3530)
運ぶのは制御棒と抱き合わせにして運びますので、発熱しなくなります。 まあ、それでも発熱しますが、制御できない発熱ではありませんから 今回、燃料制御棒がうまく機能しなかったので、その後も発熱を続けています。
お礼
再びありがとうございます。参考になりました。ただ今回の事故では、制御棒は正常に挿入されたようですがいかがでしょうか。以前質問させていただいた回答を参考にしていただければと思います。http://okwave.jp/qa/q6632965.html 素人の質問でとッぴょうしもなくすみません。
閉じ込めてある放射性物質を格納器外に放出させてしまえば理論上は一気に燃料棒自体冷却できるものなのでしょうか。 >>核分裂していない場合は、冷却は数ヶ月~数年で温度がさがり、使用済み核燃料プールで保管できた。 しかし、現在の状況は、一部再臨界が濃厚で近寄れない。 閉じ込めておくから時間がかかるということでしょうか。それが可能なら大気圏外はるか遠くに拡散してしまえば・・・なんて考えるのですが。 >>冷却水が循環していないので効率が悪い。また、臨界状態なので取り出せない。 チェルノブイリ原発はそれが原子炉の爆発という形でおきてしまったということでしょうか。ご教示お願いいたします。 >>あちらは、原子炉が停止しないままに爆発しています。
お礼
早朝からありがとうございました。福島原発に限定せず、一般的な事例としてどうなるのかも分かれば幸いです。福島に関してはまだ予断が許せないですよね。
- kokubosino
- ベストアンサー率19% (697/3530)
>閉じ込めてある放射性物質を格納器外に放出させてしまえば理論上は一気に燃料棒自体冷却できるものなのでしょうか 30年ぐらい発熱を続けますので、一気には冷えない 大気圏外まで核収納容器を持っていく術が無い
お礼
放射性物質だけを抜き取ってもウラン燃料自体も発熱が続くわけですね。 放射性物質ももちろん大気圏外に運ぶすべもないし・・危険極まりないし、冷却保存しながら運ぶことになるわけでしょうから大掛かりな輸送手段が必要ですよね。朝早くからありがとうございました。
補足
返答ありがとうございました。私の頭の中では、高密度の放射性物質がガス状になっていると思っていたのですが、プルトニウムや、ストロンチウムなどの固体が取り出せるくらいですから一概にガスだけってことはないですね。ガス状なら一気に放出。。。と思っていたんですが。