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日中戦争で失われた遺物
日中戦争で中国の書物が道路の敷設 のために利用されたということを聞いたことがあるのですが、 どのくらいの書物が失われたかご存じの方はいないでしょうか?
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おそらくは日中戦争ではなくて、義和団事件ではないでしょうか。もしかしたら、日中戦争でも似たようなことがあったのかもしれませんが、義和団事件の時の事だと仮定して話を進めます。 今から1900年の義和団事件の最中、義和団と対決する八カ国連合軍が、泥濘の中、砲車を安定させるために『永楽大典』という本を道路に敷き詰めたと聞きます。 『永楽大典』は今からおよそ400年前に、明の永楽帝によって編纂が命じられた書物で、現代でいうところの百科辞典です。もともとは11095冊の本だったようですが、時代の経過とともに散逸し、1875年には5000冊にまでなっていたようです。そして先述の義和団事件の際、焼失掠奪等に遭い、今日世界に現存しているものは400冊に満たないそうです。日本でもいくつかの機関が所蔵していますが、このうち東洋文庫で所蔵するものを見る機会があったのですが、表紙に焦げ跡がついており、学芸員の話によれば、義和団事件の際に焼失を免れた跡だということでした。
お礼
戦闘を実行しているような軍人にはそういった遺物の意味などわからないかも知れないですね。 よりによって貴重な資料を踏み台に使うとはいまでは全く信じられない行為という感じがしました。 貴重なご意見ありがとうございました。