子音で終わることばというのは、音としてはやっぱり不安定なんです。
そこで韓国朝鮮語の発音では、 おしりに イ( i ) を付けて音として安定させようとする傾向があります。
動詞、形容詞などのように活用することばは活用により次の単語の影響を受けて、自然と終わりの子音の発音が変わってくれるのでいいのですが、名前などにこの イ(i) を付ける傾向があります。
他にも ミソン(美仙)さんだと、 n という子音で終わる名前なのでやはり イ( i ) を付けて ミソニ と呼んで、 ミソニ を名前として扱います。親しい人を呼ぶ時によく使います。
「ミソンが ・・・したよ。」 だと、
「ミソニガ ・・・ヘッソ(ヨ)。」 と言ってもいいし、 普通に 主語に付ける「が」に当たる イ(i)を付けて
「ミソニ ・・・ヘッソ(ヨ)。」 と言っても「ミソンが」の意味です。
スグン(秀根)さんだと、 これも n という子音で終わる名前なので、親しみを込めて、 イ( i ) を付けて スグニ までを名前にして扱って、
「スグンが ・・・やるって言ったよ。」 だと、
「スグニガ ・・・ハンダゴ ヘッソ(ヨ)。」 と言ってもいいし、 普通に主語に イ(i) を付けて
「スグニ ・・・ハンダゴ ヘッソ(ヨ)。」 でも「スグンが」の意味です。
親しい人へだけでなく、気に入らない人へ使うこともあります。気に入らない人への場合は、気安く呼んで見下げるという気持ちが少し込められています。
例えば昨年末からしばらく、識者による時事討論番組でよく聞かれたのが
「キムジョンイリガ チュゴッスニカ ・・・・」(キムジョンイルが 死んだから・・・・)
でした。 これは、普通に主語に イ(i) を付けて
「キムジョンイリ チュゴッスニカ ・・・・」(キムジョンイルが 死んだから・・・・)
と同じです。
一人だけ例に挙げるとキム・ジョンイルさんのファンのかたが残念に思うといけませんので、イ・ミョンバクさんという人にも登場してもらいましょう。
イ・ミョンバクさんのことをにがにがしく気に入らないと思っている人は、ミョンバク が k という子音で終わる名前ですので
「ミョンバギガ ・・・・」(ミョンバクが・・・・)
と言ったりします。
これも 普通に主語に イ(i) を付けて
「ミョンバギ ・・・・」(ミョンバクが・・・・)
と言うのと意味は同じです。
森本ヒチョルさんよりも、森本ヒチョリのほうが何となく親しみが感じられます。テレビで1度しか見たことない人ですが。サッカーの人?つるつる頭だったような。
「ヒチョリ、と親しげな呼び方で呼んでね。」という本人からのメッセージです。
ファンに近づきたい、という気持ちが感じられます。
どうせなら漢字をはずして、 森本ひちょり のほうが普通の日本人にはよりスムーズに親しめるように思いますが。( ← ここは私見です。)