えーと、異なった現象をごっちゃに考えているので、そこの切り分けからしないといけませんね。
まず、固体(氷の粒でも砂でもよい)が平らなところに積んだ時に山になるのは何故でしょうか?それは重力に逆らってそれぞれの粒がその場所にあり続けるだけの摩擦力が働いているからですね。もし、砂のような粒でも摩擦力がない状態では山にならずに平らに広がってしまいます。たとえば摩擦が起こりにくいパチンコ球などを山のように積もうとしてもすぐに広がってしまいうまくいかないようにです。山のように積むためにはある条件を整える必要があることが判ったと思います。そしてそれぞれの物質により摩擦力などが異なるため山にしたときの斜面の角度が異なります。この角度を安息角と言います。
さて次に、氷(固体の水)と液体の水の違いですが、水という物質は水の分子が多数集まっていることはご存知と思いますが、この分子同士の結びつき方が氷と液体の水では異なるのです。氷の状態では氷を構成している分子は自由に動くことはできずに、分子同士ががっちりつながっている状態です。そして液体の状態では分子同士は自由に動き回ることができる状態です。
分子同士ががっちりつながっている状態では、それぞれの氷の粒は形を変えることができませんから、砂などの粒と同じと考えられますので、山のように積む事ができますが、液体の状態ではそれぞれの分子同士の間に働く摩擦が非常に小さいため重力に打ち勝って山になることはありません。パチンコ球と同じ状態です。しかし、パチンコ球と少し違うのは、分子同士の間には分子間力といって互いに引き合う力が働いているのことです。たらしたときに丸く盛り上がるのはこの力で引き合っているからです。パチンコ球の例を使えば、パチンコ球が弱い磁石になっていて互いに引き合っているような感じと思えば判りやすいでしょうか。
そして、ぬれていない面に垂らしたときと、ぬれている面に垂らしたときで形が変わるのは、濡れていない面では水同士の分子間に働く力と水以外の面との間に働く力の差が大きいので丸みが強くなりますが、一度たらす面が濡れてしまうと、その練れている水と、垂らした水の間に働く力は同じなるので大きく盛り上がることはないのです。物体の表面が液体に濡れるという現象は実はかなり複雑なことが絡む問題で、私の頭では簡単に説明することができないので、ここでは割愛しますが、水とステンレスのような場合はある程度以上の外力が働けば濡れるという事で、一度濡れてしまえば、そこにたらした水はすでに濡れている水とたらした水の間に働く力しか掛からないので、大きく丸く盛り上がることはないということです。たとえばテフロン加工のフライパンや油を塗った面では何度水をたらしても、それぞれの面が濡れることがないためいつでも丸く盛り上がります。
お礼
ご回答本当にありがとうございます・・! すごく解かりやすく一番の疑問を理解する事が出来ました。 何気ない日常の不思議も、色々複雑で面白いのですね~