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刑法に詳しい方にお聞きしたいことがございます。

次の3点についてお答えいただければ幸甚です。 仮の話です。 1点目です。 今から16年前、1995年の夏にAという人間がBという人間を殺害したとします。Bの死体のすぐそばにCという人間が自殺していました。警察は捜査の末、CがBを殺した末に自殺したという結論を出しましたが、そのような場合、起訴とか裁判はあるのでしょうか。 2点目です。 上記の事件で16年経った2011年現在、Aは自責の念に堪え切れず、自首しようとします。そのような場合、どうなるのでしょうか。つまり、時効が効いて無罪となるのか、それとも時効は昨年無くなったので有罪なのか。 3点目です。 (上記とは別の事件です)指名手配犯Dがいました。Dは逃亡しながら素性を隠し、ボランティアで身体障害者Eの車椅子を毎日押して散歩しています。ある時、Fという人間がDのことを指名手配犯であると見破り、手配写真をEに黙って、そっと車椅子に後ろのポケットに見えるように入れました。すると、Dは自分のことがEにわかってしまったと思い、Eを殺害します。この場合、車椅子のポケットに手配写真を入れたFは罪に問われるのでしょうか。なお、Fはそうすることで、まさかDがEを殺害までするとは思っていなかったので、捜査の段階で警察に自供していました。 以上、お答えいただければ嬉しく思います。よろしくお願いいたします。

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回答No.2

まず最初に断っておくが最初の二つは刑法の問題ではなくて刑事訴訟法の問題である。刑法は詳しいが刑事訴訟法は詳しくないという専門家はまずいないが、素人なら幾らでもそういう人はいる。 1.実務的には、被疑者死亡で書類送検して終わる。 当然、検察官は起訴はしないし仮にしても死者には起訴状が送達できないので決定で公訴棄却になる。一応、この公訴棄却の決定は裁判ではあるが。 2.先に注意しておくと、AがBを殺意をもって殺したのか、殺意なくたまたま死なせたのかが質問からは明白ではない。殺意がないと殺人罪にならないのであるが、一応、殺人罪であるという前提で話をする。 結論的には、時効は完成しないので起訴は可能であるが、有罪になるかどうかは裁判の帰趨によって決まるというのが正解である。 1995年当時の殺人事件の公訴時効は15年である。平成16年、つまり2004年に殺人罪の公訴時効は25年になったが、この時効期間は過去の事件には適用しないという附則が付いていた。よって、そのまま15年後の2010年の夏に公訴時効が完成するはずだったが、2010年4月の改正で殺人罪の公訴時効が撤廃になり、改正附則3条2項でこの時点で公訴時効が完成していない罪についても適用があることとしたので(この附則の効力を争った事件はまだないと思う。最高裁の判例検索では見つからなかった。もっとも、この点については、私見ではあるが、おそらく最高裁判所の手続法の捉え方からすれば、改正附則3条2項の規定は違憲無効ではないであろう。ただしその理由はおそらく、手続法の遡及適用が刑罰不遡及の原則に反しないということではなく、公訴時効期間の適用が問題になるのは公訴提起の時点であり、その公訴提起という手続の時点で現に効力を有する現行法令を適用するにすぎないのだからそもそも遡及適用ではないという論理になると推測する。手続法に関する判例で似たような論理を述べた判例があったはずであるが、失念した)、公訴時効期間は存在せず、起訴は可能となる。 もっとも、「有罪」かどうかは、裁判所が証拠を元に判断することなので、公訴時効が完成していないからと言ってもあくまでも起訴ができるだけであって「有罪」になると決まっているわけではない。 なお、時効完成した事件を起訴しても「無罪」にはならない。「免訴」になるだけである。 3.問われない。 そもそも何罪の実行行為に該当すると言うのであろうか。質問程度の行為ではとても殺人罪の教唆行為とは言えないので当然教唆犯の実行行為性を欠き、犯罪とはならない。故意以前に「構成要件に該当する行為がない」ので犯罪とならないのである。刑法では、主観的構成要件よりも客観的構成要件の方を先に検討するのが常道で、無論、結論的に犯罪不成立となるならどちらを否定してもよいのであるが、客観的な行為から否定する方が話が早いのである。いきなり故意から検討するのは正直言ってセンスがない。

  • hekiyu
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回答No.1

1,警察は、犯人が既に死亡したと判断  していますから、  起訴も裁判もやられません。  ただ、人が殺されていますから、警察は  一応捜査を行い、書類などを検察に送致  するのが通常です。 2,時効については、刑罰不遡及の原則は適用  されないという判例が出ています。  だから有罪になります。 3,Fには、殺人教唆などの故意が認められない  ので罪には問われません。