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イタリア国債利回り、上昇に悪影響?
- イタリア国債の利回りが上昇し、金融支援が計画されていないことが明らかに。
- イタリア国債の利回りは市場で持続不可能とされる水準に達している。
- 欧州中央銀行がイタリアを支援することが望まれている。
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>これってイタリア国債を持っている人は、利子(?)を多くもらえることだと思うのですが、 残念ながら多くはもらえないんです。 一般的な国債は将来もらえる利息が決まっています。 たとえば「額面100円」で「5%の利子」がつく「1年物」の国債があるとすると、利息は5円、満期の受け取りは100円とあらかじめ決まっています。 「100円」→「105円」=「5円」の儲け 5円/100円=0.05→【利回り5%】 では「利回りが上がる」というのはどういうことかというと、この100円(5%)の国債を売ろうと思ったときの市場での「買取価格が下がる」ということなのです。 なぜ買取価格が下がるかといえば「イタリアはギリシャみたいに国債の元本が返せなくなるんじゃないか?」「そんな国債は買いたくない」という人が増えるからです。 ※ちなみにギリシャ国債は額面「100円」の国債の返済(償還)額を「50円」くらいにしようという救済案が固まりつつあります。(つまり借金の棒引きです。) -------------- では、額面「100円」の国債の市場での売買価格が「80円」に下がったらどうなるか? 満期前の市場価格がいくらであろうとも、満期時の受け取り額はあくまで「100円」で変わらないので、利息も受け取れたとすれば合計「105円」が受け取れます。 「80円」→「105円」=25円の儲け 25円/80円=0.3125→利回り【31%】 となって「国債の価格が下がると利回りが上がります。」 ですから、売り出しのときではなく、「値段が下がってきた所で買った人」はたくさん儲かります。 また、これから新規で発行する国債は市場の人気がなくなっているので同じくらい金利を付けないと売れません。 つまり、額面価格「100円」、金利は「31%」などとしないと買い手がつかないということです。 これが何を意味するかというと、「国の利払い負担が大きくなる」ということです。 イタリアもなかなか国債の発行残高(借金)の多い国です。 稼ぎの目安であるGDPと同額以上の借金があります。 『図録政府債務残高の推移の国際比較』 http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5103.html とうぜん一気に返すことは出来ませんから満期の来た国債は新規の国債を発行して返済に当てることになります。 その新規の国債の金利はイタリアの場合「7%を超えると継続的な返済は無理だろう。」と見られていたのですが、あっさり7%を超えてしまったので、「いよいよイタリアもまずいぞ」となっているというわけです。 なお、こちらでも関連する回答をしましたので興味がおありでしたらご覧下さい。 http://okwave.jp/qa/q7125414.html ※不明点、間違いなどありましたらご指摘ください。
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債権の格付け機関が数社あるのは知ってますか? これが高ければ、需要は高いので問題はないですが。低ければ利率を高く設定しないと売れないからです。 国債で利率を上げるというのは未償還リスクを引き起こす危険を伴います。 つまり紙切れになる可能性を示してます。 そうなると債権を刷っても買ってくれません。だから信用を回復させるために財政の建て直しが優先になります。 つまりイタリアの国債利率が上がったということは財政の信用が下がったと判断できるため。 悪いことなのです。情報としては。 過去にアルゼンチンで国債が破綻して紙切れになったことがありました。世界中の人が 利息が高いので買いに走ったため損害も大きかったと聞きます。財政状態を確認せずに買うと 泣きを見るのです。 利率があがるのはあまり良くないのです。発行する立場・買う立場両方ともに。
- asflugels
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今回のイタリア国債について言うと、利率と利回りの違いが明確になっていますね。 利率とは国債10000ユーロにつき500ユーロ払います(5%)という確定したものです。 一方利回りとは、国債の価値が5000ユーロになったら、5000ユーロなのに利息は500ユーロもらえるので利回りは10%になります。 ただ10000ユーロで買った人は支払い10000、受け取り5000+500=5500 で大損ですね。 今回の利回りの上昇とは実は債券価格の下落を意味していたのですね。 前述されている方のご説明にもありますが、通常、信用と利率は逆の関係です。 ところで債券に限らず、何事も「売り」が多いと価格が下がり、「買い」が多いと価格が上がります。 イタリアの信用が落ちてみんなが国債を売ると値段が下がるため「利回り」があがります。 混乱を避けようとECBが「買い」にまわったので価格はある水準で維持されたものの、まだ価格が安いので利回りは高いままです・・・というのが、 {{{しかし、ECBの買い入れ後も、イタリア10年債利回りは7.25%と7%台で推移した。一時は7.46%に上昇していた。}}} というニュースです。 ところでギリシャは国債の50%カットが決まりました。 10000と書いた国債なら5000払う・・・としたのです。 この国債の利率が5%だったとすると、今買ったら5000で買えて利回り10%になり、ご質問者のおっしゃってる 「イタリア国債を持っている人は、利子(?)を多くもらえる」のと同じことになります。 債券に限らず、買う時は安値で、売る時は高値でというあたりまえの原則がここでも通用しますね。
利回りと利子は違います 利回りと利率も違います 利回り上昇=国債が売られ価格低下した=国としての価値が下がったということ 今国債を持っる人にとっては損してるということ それは困るという事で、「ECBはこの日流通市場で、イタリア国債2年物および10年物を積極的に買い入れていたもよう」となるわけです
利子をいっぱい貰えますが、ただの鼻紙になる可能性も高いと言うこと。 国債の利率が高くなるのは、信用が低くて、低い利率では誰も買ってくれないから。 要するに、人気がなくて在庫がいっぱい残っちゃった商品を捌くために、おまけをいっぱい付けているような物。