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英文として正しいのでしょうか。
ジャパンタイムズ出版局発行の『数量表現の英語1800』の帯の文例に、「私は質問の半分にも答えられなかった」の英語表現として、I could not answer fewer than half of the questions.が挙げられていますが、notは必要なのでしょうか。英語の出版社の宣伝文例ですので、間違いなどなく正確な英語と思いますが、文法的にはどのように解釈したらよろしいのでしょうか。また、類例を挙げて頂ければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。
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これはかなり不自然と言うか、普通はまず使われる事のない形の文章です。しかも、「質問の半分にも答えられなかった」の正確な英訳ではありません。 "Fewer than half" は、確かに日本語にすると「半分も...なかった」の様に否定の形になる文章で使われます。 例えば、 Fewer than half the students showed up. は「来たのは生徒全員の半分以下」という事で、自然な日本語にすると「半分の生徒も来なかった」と否定の形に訳される事が多いでしょう。しかし元の英語は否定形ではありません。これは英語との日本語の表現の違いですね。 で、ご質問の文の様に "fewer than" と否定形を一緒に使うと: Fewer than half the students didn't show up. となり、「来なかった」のは「生徒の半分以下」という事で、「半数以上の生徒が来た」という意味になってしまいます。 つまり、ご質問の英文は「答える事が出来なかった」のは「質問の半分以下」という意味になってしまうので、額面通り受け取れば、「答える事が出来た」のは「質問の半数以上」という事です。 ただ、最初に言った様に、"fewer than" の様な表現と否定形が同時に使われる事はまずないので、ネイティヴがこの文章を読むと「は?何だこれは?」と一瞬戸惑うと思います。まぁ、"I don't know nothing" の様に、一般的に許容されている double negative もあるので、発状況と発言者によっては「半分も答えられなかった」と解釈されるかもしれません。 何年か前に話題になった「萌え単」という奴から抜粋された文章を読んだ事がありますが、滅茶苦茶で文法的に間違った表現ばかりでした。こう言ってしまうと英語を勉強している人達は困ってしまうでしょうが、日本の英語の参考書等は、アテにならないのも多い様です。しかし、ジャパン・タイムズの出版物にこんな表現があるのは、ちょっと信じられないですね~。 私はアメリカ在住でグラフィック・デザイナーでが、今、友人のエディターにこの文章をイーメールしてみると、非常に不自然で意味的に曖昧だ、との事でした。 I could not answer even half of the questions. とした方がずっと自然です。
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不肖私めの回答は数学の集合的な考え方の"NOT"であり、しかも最も簡単な考え方です。 全体の集合(U)=[1,2,3,4,....,97,98,99,100](1から100までの整数) (U)の中の偶数の集合(A)、(U)の中の奇数の集合(B)という記号で表しますと、 ★NOT(A)=(B) ★NOT(B)=(A) となります。ということで、私が勝手に決めたのではなく「否定("not"をつける)」とは、簡単な英文では肯定文を作り、その補集合が否定文ということになります。特に数を扱ったものは、厳密でなければなりません。 しかし言葉は流動的であり、例外的用法があるものは確かであり、その法則を知らないものが何万回繰り返せば真実にもなると言うのが言葉の本質でもあります。これは別の機会に譲らせてください。 「私は質問の半分にも答えられなかった」という意味は「私はその質問の半分かそれを越える数の質問に答えることができた。」の補集合であり、否定文です。 ●「私はその質問の半分かそれを越える数の質問に答えることができた。」という英語は "I could answer half of the questions or more."となります。 これを否定した日本文が、当該質問和文の「私は質問の半分にも答えられなかった」となります。 その英語は ●"I could not answer half of the questions or more." ●"I could not answer more than half of the questions."という英文は、直訳すると「私は半分を超える質問には答えられなかった。」ということで、「半分」は答えられたわけです。 日常言語では上の2文は目くじらを立てて言うほどの違いはなく、どちらでもいいと言えそうです。 ************************************* すると、本文の"I could not answer fewer than half of the questions."はすでに否定文(補集合)になっておりますので、"not"を取って、肯定文の意味を検証します。 "I could answer fewer than half of the questions."となります。さらに日常会話では可算名詞のときに使う"fewer"を"less"で代用するのが普通のようです。もちろん"fewer"でも正しいのですが、ここでは"less"を使ってみましょう。なぜかと言うと下の数学の方式に合わせるためです。 "I could answer less than half of the questions." 数学では基本的な言い方は次のようになるようです。 (1) A>B:A is greater than B.「AはBより大きい」 (2) A<B:A is less than B.「AはBより小さい」 (3) A≧B:A is greater than or equal to B.「AはBより大きいか等しい」 (4) A≦B:A is less than or equal to B.「AはBより小さいか等しい」 "less than half of the questions"とは「質問の数の半分より少ない数」のことです。つまり「<半分」です。 "I could answer less than half of the questions."とは 「私は質問の数の半分より少ない数は答えることができた。」となります。よく、この意味で「以下」を使うこともありますが、数のことを厳密に考えるときは「以下」の使い方に神経質にならなければなりません。 上の英文の補集合である否定文は "I could not answer less than half of the questions."です。 そしてその中の"not less than half of the questions"は、「質問の数の半分より少ない数」の補集合「質問の数の半分以上の数」つまり「≧半分」ということになります。 これが英文法の参考書でよく使われる訳「半分に勝るとも劣らず」という何ともいえない文学的表現になるわけです。これも、砕いて訳すと「半分より多いことがあっても、半分より少ないことはない」という現代日本語になります。つまり、別の表現で言えば「半分以上」または「少なくとも半分」となります。言い方には幾分感情が入りますので、見たり聞いたりすると、どこかしら強調点が異なるのではないかと思います。 しかしいずれにせよ。味も素っ気もない数学の記号で表すと意外と簡単なものだと思います。 ●まとめ "I could not answer less than half of the questions."は "I could not answer fewer than half of the questions."と同じで、 訳は 「私は質問の半分以上は答えることができた。」または 「私は少なくとも質問の半分は答えることができた。」という肯定文にするか、 「私が答えられなかった質問は半分を下回った。」という否定形に似た文になろうかと思います。 ★"not less than; not fewer than"とくっついて用いられる場合もありますし、述語動詞が一般動詞などの場合 "not ~ less than; not ~ fewer than"のように離れる場合もあるようです。
お礼
数学的な見地から詳細にご説明頂き誠に有難うございます。意味の違いなども理解できました。
- cincinnati
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どなたかこのような曖昧な文章を文法的に説明される方の出現を期待して、自分の見解を述べます。 I could not answer the question. I could answer the question. ご質問の文章を単純化すると上のような文章の説明をせよということだと思います。もし通常の文章であれば I can not answer the question. 私はその質問に答えることができない。 I can answer the question. わたしはその質問に答えることができる。 以上の観点からあえてcouldと述べるときは話し手の想定を述べているということが言えます。従いまして、 I could not answer the question. = 私はその質問に答えられないであろう。あるいは、答えられない可能性があるだろう。さらに(何かの事情があって)答えられないだろう。(しかし条件がそろえばこたえられるという意識を持っている) I could answer the question. =私はその質問に答えられるであろう。あるいは私はその質問に答えられる可能性があるだろう。さらに答えようと思えば答えられるだろう(しかしある理由により答えられないという意識がある)。 つまりcould,would,might,shouldなどを用いるときは想定文とでも呼ぶべき文章で、前後の状況で日本語にする場合には状況に見合った訳を付ける必要があろうかと思います。つまり日本語訳はひとつにとどまりません。 I could not answer fewer than half of the questions. 単純な過去文とするためにはI said I could not answer fewer than half of the questions.としますと、私は質問の半分にも答えられなかった」という訳になりますし、前後がなく突然誰かが語りかけたのであれば、おそらく試験の前の何かの話であればこれは過去文ではなく想定分だろうなとそうていしまして、「それらの複数の質問に半分も答えれれないだろうな」とでも訳します。しかし意識としては実はもっとこたえられるんだという気持ちもあるかもしれません。なにしろ話し手は想定しているだけですので、状況を把握して日本語にする以外に無いと思います。 文法に詳しい方の説明が待たれるところです。
お礼
couldの用法の視点からご説明頂き有難うございました。
お礼
非常に分かりやすく解説して頂き感謝しております。ご回答の最後にお示しのような英文を小生も考えておりました。