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強い(?)為替介入をすると

スイスが似たような感じの事をしていると聞きましたが、 一定のレート、例えば1$=100円より円高になる場合、投機的な動きであり危険といった理由を付けて、政府や日銀が、無制限に(この例では)ドルを買いレートを維持、支払いはお札を刷っていくらでも行う、といった事を実行した場合、 その他の影響としてはどういった物があるのでしょうか。 日本国内で、例えば公務員の給与をお札を刷って支払うと、凄いインフレになりそうなのは想像が付きますが、お札を刷って海外のお金を買う、という場合はどうなるのか。 円安になる、という以外にも色々あると思いますが。 そのあたりがさっぱり分かっていないので、教えて下さい。

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  • mekuriya
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回答No.3

スイスには火力発電所が存在しません。水力発電と原子力発電だけで100%の電力需要を賄えるのです。すなわちスイスは発電の為には石炭・石油・天然ガスを輸入していないのです。つまりスイスフラン高になろうがスイスフラン高になろうが、スイスは電力料金が変わりません。これがスイス経済の強みなのです。ところが日本は違います。311以前でも日本は火力発電に60%依存していました。311以降は、もっと火力依存率が上がっているはずです。火力発電所の燃料になる石炭・石油・天然ガスはほぼ100%輸入に頼っています。すなわち日本は全ての家庭と企業が円安によって電力料金高に襲われることになるのです。しかし円安にメリットがあるのは輸出企業だけなのです。そうでない個人には円安には何のメリットもありません。電気代、ガス代、水道代、全ての公共料金が円安によって値上げされ輸入食品も値上げとなります。とすると貧困層の生活が壊滅します。日本が為替介入することは貧困層を餓死に追い込むのと同義です。もう一つスイスと日本の違いがあります。スイスが観光立国であるのに対し日本はそうでないことです。日本は海外からの観光客より、海外への観光客のほうが多いのです。すなわち日本は観光収支が慢性的に赤字なのです。そして311後は事情が変わったものの、ここ10年ばかりで中国・台湾・韓国からの観光客が円高にもかかわらず一貫して増加基調なのです。スイスフラン高は外国の観光客に依存するスイスの観光産業を苦しめています。これに対し日本は311後の風評被害が観光産業を苦しめているのです。スイス経済における観光産業のウエイトは大変大きい。山岳地帯では3人に一人が観光産業に従事しているといわれています。以上のように為替レートの意味そのものがスイスと日本では大きく異なっているのです。近年、地球温暖化などの複合的な要因によって食糧価格、化石燃料価格は高騰を続けています。にもかかわらず日本では全くといって良いほど話題にはなりません。ここの質問を見ても、放射能がどうした、韓流がどうしたばかりです。それは円高がドルベースの値上げを相殺しているからなのです。 欧州債務危機問題のギリシャ、イタリア、アイルランド、ポルトガルは揃って水力資源に恵まれず、なおかつ原子力発電を行っていません。従って火力発電の依存度が極めて高いのです。欧州債務危機問題がユーロ安・スイスフラン高の原因なのです。化石燃料価格高騰がギリシャ、イタリア、アイルランド、ポルトガルを苦しめているのに対し、スイスへの影響は軽微です。そうした非対称性が国際収支と為替レートに反映しています。とりあえず、ここまでにしておきます。

noname#147184
質問者

お礼

詳しくありがとうございます。 やはりスイスと日本だと色々違いすぎると言う事なのですね。 すこし話がずれてしまって申し訳ないのですが、発電の話で必ず出てくる、燃料を輸入という話ですが、以前気になって調べたところ、原子力、火力(石油、石炭、ガス)の燃料はいずれも日本国内では生産されておらず、全て輸入に頼っている、という事でした。 さらに埋蔵量も、核燃料、石油、石炭、ガスで、劇的に差が無い(ややガスと核燃料が多い?)という情報も有り、原子力は燃料不要的な話が多くてよく混乱します。 もちろん、日本にも石油・石炭・核燃料になるウラン(人形峠とか?)はあるようですが、コスト的採掘はされていないか僅かなようです。 高速増殖炉をたくさん建設して動かす! ということなら話は別なのですが、そういう話も聞きません。 原子力発電の燃料が今後も安く供給できる見通しはあるのでしょうか。 結局輸入となると、海外に依存してしまうことに変わりは無いと思うのですが。 もちろん、今この瞬間、石油や石炭、ガスの価格が急激に上がっているため、あまり上がっていない(のでしょうか?)、一時的に原子力はとても有効でしょうが、100年後くらいにはどれも変わらないような状態になっているという話も聞きましたので。 そうなると、地熱発電、(宇宙)太陽光、水力、とか、ほとんど資源が必要ないタイプの発電が主流になるでしょうが…電気代が凄いことになりそうですね。 食糧危機はかなり深刻でしょうが、人間の数を減らす事ができない以上、技術革新で低コスト、低エネルギーで食料が培養?みたいな形で作れなければ、餓死や食料の取り合いで戦争になるなどして人類の数が大きく減少するくらいしか、解決策が無いような気がしています。 あくまでも個人的にですが。 まぁ、そうなると真っ先に私みたいなバカが死にそうですね(汗) 回答ありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • mekuriya
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回答No.4

No.3の続きです。といいながら、もはや当初の質問とかけ離れた話題を引きずるのもどうかと思いながら。 ウラン、石炭、石油、天然ガスはどれも輸入に頼っているのは同じなのですが、ウランとその他では大きな違いがある。 1.ウランは単位質量当たりの発電量が極めて大きいので一度輸入すると数年間はちびちびと使い続けることができるのです。それに対し、石炭・石油・天然ガスは単位質量当たりの発電量が極めて小さい。だから在庫が持てずにこまめに買出しに出かける訳です。オイルショックに懲りた日本は備蓄基地を設けましたが、それでもたかが3ヶ月前後の在庫しかないのです。 2.ウランの用途は原爆と原発に限られています。どちらも世界の限られた国でしか使っていないのです。それに対して石炭、石油、天然ガスは世界のあらゆる国が使っています。火力発電だけでなく暖房の燃料や内燃機関の燃料として輸送機器、工業機器に使われていますし、化学工業の原料としても使われています。ここでは全てを挙げられるわけではないが、幅広い用途に使われているのです。例えば石炭は蒸気機関車の燃料として使われている。 3.石炭、石油、天然ガスは国際市場で秒単位に価格が変動する。 1.2の帰結なのですが、石炭、石油、天然ガスは国際市場で熾烈な争奪戦が繰り広げられているということです。先進国も発展途上国もなく、国という国が全部それを必要としているのです。生活レベルの向上、文化水準の向上と共に需要が増大していきます。例えば日本はこの50年で電力需要が6倍に増大しました。中国やインド、東南アジアといった新興工業国、人口大国が日本の後を追いかけています。ところが輸出国は供給ベースを増やしていません。今、問題なのは埋蔵量でなく、国際市場の需給逼迫なのです。供給が需要の増大に追いつかない。それが価格高騰の原因なのです。 4.食糧危機の原因 人口増加も確かに挙げられるでしょう。しかし今、問題なのは地球温暖化による干ばつ、豪雨が引き起こした農業被害です。それがロシア、アメリカ、オーストラリア、中国などの大食糧輸出国で記録的な不作を引き起こしている。石炭、石油、、天然ガスを燃やして発生する温室効果ガスが地球温暖化の原因なのです。 5.新エネルギーについて 化石資源枯渇に備えて日夜新エネルギー開発は推進されています。しかし、実用化にこぎつけるまでには数十年規模の年月を要するものばかりです。例えば蒸気機関の歴史を見ても、最初に原理が発見されてから何人もの発明家の改良アイデアを積み重ねて普及にこぎつけるまでには約100年もの時間がかかっているのです。それは新エネルギーだって同じことです。学者は原理を発見しただけで発表し、それがマスコミに報道され、国民は明日から新エネルギーの時代だと有頂天にはしゃぐ。しかし実際のところは実用化にこぎつけるまでには10年や20年は軽く過ぎ去ってしまうものなのです。数ある技術、アイデアのどれが生き残って、どれが廃れるかなんて誰にも分かりません。

noname#147184
質問者

お礼

話がずれて申し訳ありませんでした。 ウランは値上がりしているにしろ安定的ということですね。 参考になりました。 回答ありがとうございました。

  • Kunfu
  • ベストアンサー率38% (164/424)
回答No.2

一応先に、日米のマネーストックを調べてみました。 連邦準備制度理事会と日本銀行の数字だから間違いないと思います。 アメリカ FRB http://www.federalreserve.gov/releases/h6/current/default.htm M2    8.5兆ドル M1    2.1兆ドル M1現金のみ 9800億ドル 日本 日本銀行 http://www.boj.or.jp/statistics/money/ms/ms1108.pdf M2    10兆ドル M1    6.5兆ドル M1現金のみ 9800億ドル 代表的な指標を並べてみると、日本とアメリカの通貨供給量は同じくらいです。 大きな違いはM1の預金通貨が日本は大きく、現金はほとんど同じ。 仮にこの状態で現金通貨のみ大量印刷すると、結局日本のお札は日本でしか流通しませんから大量の現金通貨が日本に流通することになります。 アメリカ人がアメリカで1万円札握り締めていても嬉しくないですからね。 為替市場は当然円安になって、国内では現金通貨がだぶついてインフレになります。 円安になると、輸入品価格が上がってインフレが加速します。 とくに、食料とエネルギーは国際価格が上昇しているのを現在の円高で相殺していますが、モロに高くなります。 燃料でいえば、原発が止まって2兆円天然ガスと石炭の輸入が増えますが、それがさらに上昇します。 電気代が国民1人あたり2万円+円安分増えます。 円とスイスフランだと市場規模が違うので、これをお札の印刷だけでやると異常なバランスになります。 結局、日銀の売りオペで市場から現金通貨を回収せざるを得ないでしょう。

noname#147184
質問者

お礼

なるほど。。 日銀がドルを印刷する訳にはいかないですね(汗) 結局、ドルを買うために円を印刷しても、それは国内に流れるからインフレ…という事ですね。 ドル購入専用のお金、を発行するとか、でもそんな事で解決できる事柄なら誰か考えてますよね。 とにかく円安になればいい、というのは間違いという事は理解していますが、円高がきつすぎる、という話を聞いて単純に円安にしたいならそういえばスイスが、、と思った次第です。 少しだけ理解できた気がします。 回答ありがとうございました。

  • yasuto07
  • ベストアンサー率12% (1344/10625)
回答No.1

お金の総量は、きまっているのです、日本の100倍が、アメリカの規模です。 お札を、無駄に印刷したら、日本円の信用を失いますよ。 いま、1ドル80円台、と、世界が日本を信頼しているから、この価値なんだと思います。

noname#147184
質問者

お礼

円高を回避したい、という前提なら、信頼を失うのは好都合だと思いますが、それをしないのは重大なデメリットがあるのだと思います。 それがよく分からないもので。 回答ありがとうございました。

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