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ノルウェー労働党の移民政策についての疑問
- ノルウェー労働党は社会主義インターナショナルに所属する社会民主主義政党でありながら、なぜ移民を受け入れるのか疑問があります。
- 雇用確保を優先すべきなのに、移民を受け入れる理由は何なのでしょうか?
- 移民推進は保守政党の政策であり、社会民主主義政党が労働者を守れていないのではないか疑問です。
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移民を受け入れているのは労働力不足を補うためです。 ノルウェーも出生率が低下し少子化が進んでいます。 移民増加と不況により失業者が増大しているという部分が無いわけではありませんが、ノルウェーではそうした要因は他国に比べ深刻ではありません。 昨今の不況は「世界的金融危機」からもたらされたものであり、殊に2008年秋に深刻化しました。 この金融危機が深刻化する前は、日本の失業率は4%程度で、景気も少しは上向きで新卒採用も売り手市場になったと、ニュースで報道されています。 しかし2008年秋以降の深刻化した金融危機により、失業率は悪化、2009年初頭は「派遣切り」「年越し派遣村」などがテレビで大きく取り上げられています。 日本の失業率は2009年は5.2%にまで悪化しました。 移民の多い欧州の国の失業率を見ると、2009年に英国は7.4%となり、ドイツも7.4%となり、フランスは9.5%とかなり悪化しています。 これに対しノルウェーの2009年の失業率は3.17%とかなり低い失業率にとどまりました。 ノルウェーも世界的金融危機により失業率は悪化しましたが、それでも他国に比べると深刻な数値にまでは至っていないのです。イギリス、ドイツ、フランスの半分以下であり、日本が世界的金融危機で失業率を悪化させる前の水準(4%)にも達していない失業率です。 失業率から言えば、世界的に見てノルウェーは必ずしも労働者を守れていないとは言えない状況だと思います。 また、ノルウェーでも世界的金融危機により失業率が上がりましたが、そこで失業した多くは移民労働者です。 日本で派遣切りが行われた時、犠牲になったのは工場などで働く単純労働者でした。ノルウェーでも移民は単純労働者に就いている者が多く、そうした移民の単純労働者が失業しました。 ノルウェーで失業した者は、必ずしも移民に職を奪われたノルウェー人ばかりとは言えないのです。 現在のノルウェーの経済は回復に転じ、貿易黒字国であり、失業率も他国に比べいまだ低い水準(3%代)を維持しています。人口に占める移民の割合が1割以上でありながら、そうした成果を上げています。 移民に職を奪われた人がいないとは言いませんが、それが国を傾けるほどの深刻な経済状況にあるかは疑問です。 ノルウェーの移民問題の場合、移民が職を奪うとか、労働者を守るとかの経済的要因よりも、宗教や生活習慣などの差から生じる異文化間の摩擦による問題の方がより大きな要因であると考えます。
お礼
なるほど。 とても納得できました。 素晴らしい回答ありがとうございました。