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高速増殖炉のサイクルとプルトニウムの用途について
高速増殖炉は、夢の永久エネルギーサイクルだと聞きました。 高速増殖炉では、最終的にウラン238がプルトニウムになるのですよね? では、その生成物のプルトニウムも、その後、高速増殖炉で使用するのでしょうか? 理論上、使用して発電して、その後、プルトニウムは何になるのでしょうか? プルトニウムがまた、プルトニウムになって、永遠に発電できると言う理論なのでしょうか?
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No.1の回答者です。 >>> 有難うございました。 >>>理論上、使用して発電して、その後、プルトニウムは何になるのでしょうか? ぱっくり割れて、軽い元素になります。ちょうど2等分近くということにはなりませんが。 この続きが知りたいです。 プルトニウムは軽い元素になってから、そのあとただの核廃棄物になるのでしょうか? それとも、また核分裂できる、燃料のような物質になっていくのでしょうか? 核分裂片(核分裂生成物)がさらに核燃料になるということですか。 その仮定は否定できません。 たとえ確率(反応断面積)が小さいとしてもゼロではないかもしれません。 ただ、もしもプルトニウムの核分裂片についてそれを気にするなら、現在の原子炉においても同様であるはずです! 核分裂片の中に、さらに核分裂をするような有効な「核燃料」が相当量あるならば、それを再処理で取り出すのが有効利用というものです。 しかし、再処理施設で取り出しているのはウランとプルトニウムだけですから、原子力技術者が馬鹿でないと仮定すれば、たとえウランとプルトニウム以外に核分裂をするようなものが含まれているとしても、ごく微小量しかないはずです。 実際、私も大学で、核分裂片がさらに核分裂反応をするという話は、まったく習いませんでした。 ご存知のように、核分裂片には放射性物質が多く、それが崩壊するときにはエネルギー(熱)が出ます。 むしろ、核分裂よりそちらのほうがメインだと思います。 ただし、崩壊で発生するエネルギーはウランやプルトニウムの核分裂に比べると小さいですが。
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- ninoue
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高速増殖炉の問題点他についてはNo.2 satoumasaruさんの回答と同じ意見です。 高速増殖炉のナトリューム使用の危険性、何時まで経っても事故続きで実稼動の目処は立たない六ヶ所村再処理施設(地雷原の中を蜃気楼、虹を追いかけているのと同じ?) 放射性廃棄物処理/管理費用、事故発生時の対応費用を除外しても原発発電費用の有利性は無い事が明らかにされています。 (原子力開発関連予算、原子炉受入れ地域対策費等の国からの支出等が含まれていない、原発と殆どペアで増設され使用されてきている揚水発電費用を含めて計算する必要等) これまでも活断層近くでの立地の危険性が言われたにも関わらず無視されてきました。 更に最近になって新たな活断層が次々と見つかり、世界で一番活発な地震発生地帯である日本では、地割れによる原発施設の破壊、数多くの配管等の破断による冷却水喪失等まで考えた場合、地震対策には限度があり福島原発事故と同様な事故が発生する危険性が大きいと考えられます。 その度に住民の被曝/避難、製造業他の一時休業、後に残る高放射能の原発廃炉等を繰返していくと日本中で住めない地帯が多くなり、放射能障害の多発、工業製品供給不安等を引起し、世界から安定した工業製品の供給基地としては見なされなくなる等信頼度が無くなってしまいそうです。 ドイツやイタリア等のように着実に脱原発を進めていく他無いのではないでしょうか。 その他の情報として次等がありますので参照下さい。 http://www.cnic.jp/ 原子力資料情報室 http://www.cnic.jp/modules/rokkasho/ 止めよう六ヶ所再処理工場 http://www.jca.apc.org/mihama/ 美浜の会 ##左側のリンク==>シリーズ: http://www.jca.apc.org/mihama/reprocess/rokkasho_series.htm 六ヶ所再処理のここが問題 他 http://hwww.asyura.com/09/eg02/msg/340.html 福島の損害賠償 廃炉 核廃棄物最終処分費 耐震補強 もんじゅ 核燃料税も加算するととんでもない高コスト ==> http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20110608/106639/?ST=print 実は誰も分かっていない原発のコスト http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/03/2005-073-4f4d.html 福島第一第二原発事故を予見していた共産党吉井英勝衆院議員(京大工学部原子核工学科卒)の2005-07の国会質問(その3)地震で電源が破壊され冷却システムが機能停止する危険を2006年に指摘するも、政府は「大丈夫」の一点張り マスコミも大スポンサー電力会社に「配慮」して今回起きた危険が指摘されていたのを総スルー: 天漢日乗
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ありがとうございました。 地雷原の上を蜃気楼を追いかける例えは分かりやすいですね。
- satoumasaru
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原子力発電では基本的には核分裂しやすいウラン235を使用すること、そしてその際にでる高速中性子線で燃料中に含まれるウラン238をプルトニウム239にすることはご存じのとおりだと思います。。 燃料棒の大部分は、ウラン235ではなく核分裂しないウラン238ですが、この技術のポイントは、うまく高速中性子を制御すれば、燃やしたウラン235やプルトニウム239よりも、たくさんのプルトニウム239が生成されます。ですから「増殖」炉なのです。 この生成されたプルトニウム239についてはまた原子炉の燃料として再利用するのは#1様のおっしゃっているとおりです。ただこの場合は、自動的にプルトニウム239が燃料になるのではなく、燃料棒を再処理して、ウランとプルトニウムの比率が同じようになるようにします。いわゆるMOX燃料です。 ただ、高速増殖炉は大きな難点があります。 ひとつは、プルトニウムを増殖させるためには、軽水炉でおこなわれるように水を冷却材に使用すると中性子が減速されてしまい、効率よくプルトニウムを生産することができません。そのため冷却材の材料については、金属ナトリウムを使用しますが、この金属ナトリウムは空気にふれるとすぐに発火しますし、水にふれると爆発的に激しく反応します。(これがおこったのが「もんじゅ」の事故です) ふたつめとしては、高速増殖炉は燃料棒の再処理が絶対に必要なことです。使用済み燃料には膨大な放射性物質が含まれており、放置すればどんどん加熱されていきます。そのような危険物をあつめて再処理するのですから、技術的にきわめて難しいものです。国内では六カ所村に再処理工場がありますが、1993年から約2兆1,900億円の費用をかけているにもかかわらず、いまだに完成していません。 最後にお尋ねになっていることでいえば、プルトニウム239を燃料として使用すれば、そのあとはウランといっしょで核生成物ができるだけのことです。 高速増殖炉(wiki) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E9%80%9F%E5%A2%97%E6%AE%96%E7%82%89
お礼
再処理が必要な核燃料の危険性と六ヶ所村再処理工場の問題も改めて認識しました。 ありがとうございました。
- sanori
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こんにちは。 現在稼動中の原子炉は、U-235 に熱中性子を当てると、ぱっくり割れることを利用しています。 こうしょくじょうしょくりょは、U-238 に高速中性子を当てると、プルトニウムに化けて、さらに、そのプルトニウムに中性子を当てるとぱっくり割れることを利用します。 ですので・・・ >>>では、その生成物のプルトニウムも、その後、高速増殖炉で使用するのでしょうか? そもそも、プルトニウムが燃料です。 >>>理論上、使用して発電して、その後、プルトニウムは何になるのでしょうか? ぱっくり割れて、軽い元素になります。ちょうど2等分近くということにはなりませんが。 >>>プルトニウムがまた、プルトニウムになって、永遠に発電できると言う理論なのでしょうか? 違います。 現在の原子炉で利用しているU-235は、天然ウランの0.7%しかありません。 残りの99.3%はU-238です。 U-238はU-235より100倍以上多いのです。 ですから、U-238を原子炉で使えれば、とても有効な利用になるということです。 資源が少ない我が国では、安全な高速増殖炉が実現できると、遠い将来まで発電の燃料に困らなくなるのです。
お礼
有難うございました。 >>>理論上、使用して発電して、その後、プルトニウムは何になるのでしょうか? ぱっくり割れて、軽い元素になります。ちょうど2等分近くということにはなりませんが。 この続きが知りたいです。 プルトニウムは軽い元素になってから、そのあとただの核廃棄物になるのでしょうか? それとも、また核分裂できる、燃料のような物質になっていくのでしょうか?
お礼
ありがとうございました。 最終的には、崩壊熱しか出さない核廃棄物になると言うことですね。 つまり、永続的なエネルギー資源ではないと言うことですね。