- 締切済み
qPCRと免疫染色の結果の違いについて
初めまして、現在博士課程在籍の者です。マウスを用いて器官の発生の研究をしています。 免疫染色を行った場合、ある転写因子の発現がmutantとwildのマウスサンプルにおいて明らかな差が認められました。実際にはmutantの方がクリアに減って見えます。 どの位差があるのか調べるため、qPCRを行ったのですが、有為な差は認められませんでした。もちろんタンパク質とmRNAで見ているものは異なるのですが、このようなことはよく起こるのでしょうか? 起こるとしたら、どのような原因が考えられてその考えられる原因についてどのようなアプローチを行っていけばよいでしょうか? お詳しい方がいらしたらご教授頂けると幸いです。 よろしくお願い致します。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
みんなの回答
- FukushimaGP2
- ベストアンサー率16% (37/225)
1)です。 蛍光のin situはいかがでしょうか。APの基質でも蛍光を発するものがあったと思いますし、少々高いかもしれませんがTSA(ちらみどしぐなるあんぷりふぃけーしょん)は蛍光もあった気がします。 in situに余り変化が見られないと言うことであれば、 変な可能性ですが、抗体の特異性の問題とかは考えられないでしょうか? 見たいと思っているタンパクは実は変わらずに、ファミリーが変化していて、抗体がクロスリアクトしたとか。 だからqPCRは変化無しとでる。みたいな。
- overthisgraysky
- ベストアンサー率29% (78/267)
単純に蛋白のレベルで差があるのかもしれません。 翻訳のレートが違う場合もありますが、蛋白の安定性の制御に差があることが多いです。 原因としては、蛋白の修飾、切断、あるいはユビキチン化(E3 ligase)が考えられます。 この辺を詳しく追っていくには細胞を使った実験が必要になるでしょう。
お礼
回答いただきありがとうございます!そのようなことがやはりあるのですね。 蛋白の翻訳量が減ったのかな、、と単純に思っていましたが、安定性に問題があることが多いのは知らなかったです。大変参考になりました。
- FukushimaGP2
- ベストアンサー率16% (37/225)
その様な経験はありませんのであくまで予想ですが、 もしかするとmRNAの回収に問題があるかもしれません。 免染で局在の変化が確認できたのだけれども、実は総量が変わらない。などであれば このようなことが起きそうです。そうであれば、mRNAを回収する組織をもっと限局させる (凍結orビブラトーム切片を切った後にくり抜く)などが有効かもしれません。 もっと基本的なことでは、DNase処理の効きが今一か、ターゲットRNAのコピー数が少ないせいで ちゃんと定量が出来ていないこともあるかもしれません。これはNon-RTを引き算すればかなり 解消できるかもしれません。 でもそれよりも取り急ぎin situをすればいい気がします。 それが無理ならエライザでタンパクの方の総量を計るとか。 この方法と免染だけでも総量は変わらずに、局在が変わることの証明になるのではないでしょうか。 ガンバッテください。
お礼
早速回答頂きありがとうございます!確かに総量は変わっていない可能性はありますね。。 In situは既にやってみたのですが、あまり差があるように見えませんでしたしカラーリアクションの反応時間によっていくらでも増減しているように見えてしまいますので、困っていました。 大変参考になりました。
お礼
再度ありがとうございます! 蛍光を使用するのは確かに良いアイデアですね! 確かにこの転写因子はbHLHファミリーの一つなのでクロスリアクトした可能性も捨てきれないと思います。 参考にさせていただきます。