- ベストアンサー
知能と脳のシワ
動物の知能を推し測る指標として脳のシワの多い少ないが言われますが、 表面積が増えることと知能の増大は直接関係するのでしょうか? 数値的な相関があることは事実として理解できますが、 ニューロンは三次元的な構造で連結しているわけで、 CPUの基盤のように二次元的に配置されているわけではないですよね。 だから、表面積が増えたからといってそれが知能と関係するのか疑問です。 むしろ、シワの溝があるせいで二点間の距離が増し、ニューロンの結合が阻害されそうな気もしますが・・・
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ご存知のように,大脳で,ニューロンの細胞体が存在するところは,「大脳皮質」だけです(*).大脳皮質は,大脳の,文字通り,表面の数ミリの厚さの部分だけです.つまり,しわと皮質の位置関係を考えると,大脳皮質は,しわの一番表面だけにあるということです.おっしゃるような3次元的なネットワークも,まず,この薄い大脳皮質の中の近所のニューロン同士で形成され,そしてそこから別のところへと伝わるようなイメージかと思います. 動物によって,もちろん,大脳皮質の厚さそのものも違いはしますが,大脳の表面積の変化は,大脳皮質の体積の変化に直結するわけです.皮質の体積の増加は,その中に存在する神経細胞体の数と密接に関係しますから,数そのものが増えるということ,細胞体の数が増えれば,それらを結合して形成されるネットワークの複雑さも飛躍的に増加する,という流れです. *他に大脳の中心の方に神経核がありますが,それ以外の大脳の髄質には,神経細胞体はほとんどなく,神経線維のみが走っています.
その他の回答 (3)
こんにちはsuiranといいます。 二次元,三次元の問題はdora1さんの回答で答えが出ておりますので,表面積と知能の問題に限ります。 「知能」を辞書で引きますと「知識と才能。」とあります。知能を「知識と才能」と捕らえると「新皮質表面積=知能」といえるのではないでしょうか。 脳に何らかの損傷を負って,知的には劣るヒトが,音楽的才能や絵画的才能,また驚異的な記憶力等を持つ場合があります。これらのヒトの脳を調べますと,欠損した部分を他の隣接する新皮質の部位が肥大し埋めているようです。 このような話に良く登場しますイルカについては,アメリカ海軍等の研究によりまして,アクテブソナーの驚異的な能力などは広く知られるようになりました。 ヒトは脳の多くをほとんど言語的分野に使用しています。知能を言語のみと捕らえたら表面積と比例しないかも知れません。しかし,動物一般では,脳細胞を何のために使用するかの違いではないでしょうか。 しかしながら,あなたの言う「知能」を「効率」と捕らえたらその通りのようです。 ある神経物理学者が「脳は大きければ良いというものではない。発熱の問題・ニューロンの興奮伝導の問題等から現在のヒトぐらいが丁度良いのではないか。」と言っていました。 また,「コンピューターも両手に載るぐらいが一番効率が良いのではないか。」とも言っていましたね。当時のメインフレームは部屋を占拠していましたから,予測通りになりつつありますね。 最近,生物に遅れること○億年で,やっと水冷式が発売され,そのうちに水の中に豆腐が浮いたようなコンピューターが出てくるかも知れませんね。
お礼
suiranさんに指摘されて始めて気付きましたが、 どうやら無意識のうちに知能を効率の面からのみ考えていたようです。ちょっと視野狭窄でした。ありがとうございます。
- himekou43-e
- ベストアンサー率39% (95/242)
#2です。 もう一度よく読んでみますと、答えになっていないようです。すみません、無視してください。 失礼しました。
お礼
『バカの壁』再読いたしました。ご指摘の項も、いくつか考えるヒントになりました。ありがとうございます。
- himekou43-e
- ベストアンサー率39% (95/242)
こんにちは。 ベストセラー養老孟司教授著「バカの壁」第六章の冒頭に解説されている部分があります。ご一読を・・
お礼
ありがとうございます。ニューロンの分布に関してよく分かっていなかったようです。それで色々調べてみましたが、小脳の方が大脳皮質よりも一桁ほどニューロンが多いというのは興味深いですね。