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クラン、ゲンス、リニッジという言葉
氏族制度について書かれた文章の中に、 「クラン」「ゲンス」「リニッジ」という言葉が 出てきました。 前後の文脈から、それぞれ似て非なる言葉のようだと いうことだけは感じ取れたのですが、具体的な、 細かな違いがわかりません。 どなたかどうぞご教示ください。 また、これらは、どういう学問分野(民族学とか 文化人類学とか)の用語なのでしょうか。 併せてお教えいただけましたら幸いです。
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『平凡社世界大百科事典』と『マイペディア』で調べたら,clan, lineage, gens ともにけっこう詳しく説明されていました。全文引用はさすがにまずいでしょうから,中心部分だけ転記します。ご参考になれば幸いです。 人類学用語の氏族はclanの訳語である。共通の祖先を持つという意識で結ばれた出自集団であるが,その祖先は神話的・伝説的存在であり,成員らは具体的な系譜を明確に認識してはいない点でリネージとは異なる。(マイペディア) 人類学用語としてのリネージは,父系出自か母系出自に基づく単系出自集団。一人の始祖からその子孫までの系譜関係を成員がはっきり認識している点で,具体的な系譜がより曖昧である氏族とは異なる。(マイペディア) アメリカ・インディアン社会に特徴的であるとされた母系氏族と,古代ギリシア・ローマ社会に典型的であるとされた父系氏族の両者の社会組織上の違いと,前者から後者への社会進化を明確に規定する意味で,前者を〈クラン〉とし,後者を〈ゲンス gens〉と定義づけた L. H. モーガンや J. W. パウエルらの進化主義による長い伝統もあって,ことにアメリカでは両語を区別して用いることが常であった。(世界大百科) 以上。ただしゲンスはもともとは古代ローマの氏族のことで,「古代ローマ最古期の氏族集団。各氏族の成員は共通の名前や祭礼により結びついていたが,必ずしも血縁集団であったわけではない」(世界大百科)だそうです。
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どれも文化人類学で使われる用語だと思います。詳しく説明できるほど知識がありませんが,とりあえず,それぞれ英語では, clan, gens, lineage ですね。少し大きめの英和辞典・英英辞典を引けば,大体の違いは調べられるのでは? 時間がないので,取り急ぎこれだけで失礼します。あんまりお役に立てそうにありませんが。 それと,「文化人類学」と「民族学」はほぼ同じものだと考えていいのではないかと思います。また,歴史学や考古学など,周辺の分野でも使われるでしょうね。
お礼
わぁ、すばやいご回答どうもありがとうございました。 当てずっぽうで英語の綴りを想像して、手許の辞書を 引いてみたりして、clan、gens、については、 綴りを知っていたのですが、リニッジだけはダメ だったんですヨ(^^; それで、 手持ちの英語の辞書ではたしか、gens=「氏族」 とだけしか説明がなかったように記憶しています。 clanも(手持ちの辞書類には載ってませんでしたが) 単に「氏族」と訳して用いられてることが 多いように感じています。 (両者の違いがわからない~。) 文化人類学の辞典等をあたればいいかもしれないと わかっただけでも収穫です。ありがとうございました。
お礼
詳しく丁寧なご回答をくださって、ありがとうございました。とてもよくわかりました。 人類学関連の辞典で、自分でももっと調べてみますね。