- ベストアンサー
低位発熱量と含水率の関係
水分を含む試料(木材など)の低位発熱量を求めるときは以下の式を使うと思います。 試料の低位発熱量=試料の高位発熱量-2,512×(9h+W)÷100 h:水素の含有率(質量%)、w:試料水分の含水率(質量%) このときの9hとはなんのことなのでしょうか。水素の含有率の意味がよくわかりません・・ どなたかご教授いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
木材を例にして説明します。 木材の主成分はセルロース(C6H10O5)nだとします。乾燥木材なら、 原子量は、 C:12 H:1 O:16 なので、それぞれの元素の重量%は、 C:12*6/(12*6+1*10+16*5)*100[%]=44.44[%] H:1*10/(12*6+1*10+16*5)*100[%]=6.17[%] O:16*5/(12*6+1*10+16*5)*100[%]=49.38[%] です。 この木材が10[%]の水分を含んでいるとすれば、セルロース分は、90[%]なので、 各元素の重量[%]は 、 C:44.44[%]*0.9=40[%] H:6.17[%]*0.9=5.56[%] O:49.38[%]*0.9=44.4[%] で、 水分10[%] ということになります。 この木材100[kg]について考えると、 C:40[%]で40[kg] H:5.56[%]で5.56[kg] O:44.4[%]で44.4[kg] 水分:10[%]で10[kg] ということになりますが H:5.56[kg]は、次の反応で水になります。 H2+1/2O2→H2O H2の分子量は2、H2Oの分子量は18です。 要するにこの反応式からわかることは、H2の9倍のH2Oができるということです。 H:5.56[kg]からはその9倍の、 5.56*9=50[kg]の水ができるということです。 結局水の量は、 燃焼によってできた水50[kg]+始めから入っていた水10[kg]=60[kg] すなわち、 水素の含有率(重量%)×9+試料水分の含有率(重量%) が全体の水分量ということになります。 これが、(9h+w)の意味です。
お礼
ご丁寧に解説頂きありがとうございます!! 意味がわかりました!助かりました!