グリーン関数を使うのは普通は方程式が
非斉次の場合ではないかと思います。
ポアソン方程式を見ると右辺に外源s(x)がありますが、
これを点源δ(x)にしたときの解がグリーン関数です。
シュレーディンガー方程式の場合も同様に、
外源s(x,t)がある非斉次方程式
[H-ih(∂/∂t)]Φ(x,t)=s(x,t)
の解Φ(x,t)は、次式をみたすグリーン関数G(x,t:x',t')
[H-ih(∂/∂t)]G(x,t:x',t')=-ihδ(x-x')δ(t-t')
をもちいて
Φ(x,t)=(i/h)∬dx'dt'G(x,t:x',t')s(x',t')
とあらわせます。
斉次方程式
[H-ih(∂/∂t)]Φ(x,t)=0
の場合は、同じ斉次方程式
[H-ih(∂/∂t)]K(x,t:x',t')=0
をみたすファインマン伝搬関数K(x,t:x',t')をもちいて
Φ(x,t)=∫dx'K(x,t:x',t')Φ(x',t')
とかけます。グリーン関数の時と同じような形ですが
積分が空間だけの点と、積分のなかに外源ではなくてΦ自身
が入っている点がグリーン関数の時と違いますね。
Kに階段関数θをかけたものがGです。
G(x,t:x',t')=θ(t-t')K(x,t:x',t')
この式をtで偏微分して、K(x,t:x',t)=δ(x-x')を使えば
[H-ih(∂/∂t)]G(x,t:x',t')=-ihδ(x-x')δ(t-t')
がただちにでてきます。
お礼
ありがとうございます。おかげでグリーン関数とファインマン伝播関数の違いがわかりました。