電気めっきの添加剤(光沢剤)の挙動、働きを一言で説明することは非常に難しいです。
電気銅めっき(硫酸銅の場合)の場合は、ポリマー(界面活性剤など)を平滑化剤(レベラー)と言うよりも、ベース剤(めっきの基本成分)として使用すると考えた方が優しいかも知れません。
添加剤(ポリマー)が入っていない場合は、析出した銅が、皮膜化(金属化)せずに粒子のようになり、素材への密着性が無く凸凹したものになり易いです。
これは、ミクロ的に見た場合、凸部に電流の集中(避雷針の様なもの)が発生し、結晶(銅析出物)が異常成長するためですが、ポリマー成分が成長を抑制する働きがあるため、凸部の成長を抑制し、結果的に凹部の成長を促す様な効果を発揮するため、表面が平滑化されると考えられます。
実際の銅めっきには、他に平滑化作用に優れたレベラー成分が配合されており、めっき表面はピカピカになります。
レベラー成分だけでは、めっきは正常に平滑化されないので、ベース成分となるポリマー成分とのバランスが重要な要素になります。
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補足
回答ありがとうございます。1つ質問があります。ポリマーがめっき浴中に存在すると、なぜ皮膜化し、密着性のある皮膜が得られるのでしょうか?化学的にはどのようなことが起きているのか分かれば教えていただきたいです。