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ナチス・ドイツについて詳しく教えてください

20世紀のヨーロッパ史、ドイツ史から見てナチス・ドイツ誕生の背景にはどのようなことがあったと思われますか? 今、高校の課題で歴史の問題が出されてこの部分の理解ができません。 教えてください

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回答No.1

第1次世界大戦で大負けしたドイツ共和国は、 戦争賠償金の支払い(ベルサイユ条約)で通貨価値が暴落し、インフレーションが起きていました。 物の取引はお金の額面ではなく、重さで取引されたとも言われています。 当然、国民の生活は苦しくなり、失業率は増加し、不景気になります。 しかし、ドイツは工業が発達しており、 また、科学技術においても、火薬の製造に不可欠なニトログリセリンを製造するために必要な硝酸の工業的製造法を開発したりと、科学技術の分野でも世界のトップを走っていた国です。 光量子論・相対論で有名なアインシュタインもドイツ出身です。 つまり、ドイツが国力を取り戻す余地は十分あるということです。 そのドイツという国に、ドイツ人たるナショナリズムを回復させ、 国民にドイツ国民たる誇りを持たせたのが、労働者により結成された国家社会主義ドイツ労働者党 つまり、ナチス党なわけです。 実力を現し始めたアドルフ・ヒトラーは演説がとても上手く、 閉塞感があったドイツに、強いリーダーシップをもった指導者が現れたということになります。

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  • k16399638
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回答No.2

いや、それだけで一生研究できますが(;^_^A 近代ドイツはホーヘンツォウェルン家のプロイセンを中心につくられた国でして、その帝政ドイツが一次大戦で敗北し、ワイマール共和国になりました。ワイマール共和国の政治制度は非常によくできていて、議会共和制がキチンと機能していました。 ところが、ワイマール共和国の選挙制度には決定的なバグがありました。完全比例代表制です。つまり、人ではなく政党に投票するタイプですね。 この時代、たしかにハイパー・インフレはありましたが、これもレンテン・マルクの導入などでなんとかなります。ただ、やはり不満な人も多く、特に情報・文化の発信地である都会で、社会主義運動が盛んになり、社会民主党が政権を維持する時代が続きます。 社会主義者は当然、資本階級や、地方の資本・貴族階級のユンカーの反感をかいます。 ナチスは、ドイツの歴史でただ一回だけ、バイエルン、つまりミュンヒェンを地盤にしてドイツ全域の政権をゲットした存在でした。つまり、中央でイキオイのある社会民主党を喜ばしく思わないユンカー層、つまり地方の元多少は金のある(あった)軍人たちが、ナチスの後押しをし始めます。 で、比例代表制の選挙では、候補者ではなく、政党に票をいれます。たとえば、 「国を愛するのなら、君は投票用紙に【5】としか書けないはずだ」 という、やりやすい選挙制度を逆用して、宣伝、国威発揚、反共産主義(反ソ連)、ドイツ万歳、とあおったのです。 ナチスは地方の票をあつめて、合法的に議会で法案を通せるようになり、最終的にヒトラーに権限が集中する(そして責任はおわせない)、全権委任法、が議会を通過。 彼は総統になりました。 当時軍部中心ファシズムは珍しくなく、イタリアではムッソリーニのファシスト党が政権をもっており(彼は大変なインテリです)、ポーランドも軍部独裁、フランスでもイギリスでも、民族主義の政党にはイキオイがありました。 ナチスはそういった政党のひとつであり、うまくいった例であるといえるでしょう。 民主主義議会制度を巧妙に使った一例として考えるのが近いと思います。