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マントルの熱
地球が生まれて、40億年も過ぎているのに、未だにマントル層は、高温になって 動いていますが、地球内部は、そんなに保温性が良いのですか? それとも、マントル自体が、発熱反応をしているのでしょうか?
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地球形成時に小さい塊が集まって原始地球ができ、それにさらに隕石などが降り積もって、地球ができたと考えられています。このとき、重力のエネルギーが解放されるので、地球は熱を持ちます。(物を高いところから落とせば、位置エネルギーが運動エネルギーになり、地面にぶつかれば、熱エネルギーになる。) それから40億年もたてば、冷めて冷たくなるでしょう。 ところが、地球の岩石中には、ウランやトリウム、カリウムなどの放射性元素が含まれています。これらの元素は高いエネルギーの放射線を出して、壊変します。これで熱が出ます。発熱反応です。ウラン238の半減期(量が半分になるまでの時間)は、約45億年、トリウムの半減期は、約140億年です。地球ができたときに持っていた、ウランの量が、やっと半分くらいになったところなので、まだまだ発熱するでしょう。 もっと短い半減期の放射性元素、プルトニウム(8000万年)なども地球ができた時にはあったのでしょうが、それらはほとんどなくなってしまったでしょう。でも、これが壊れてできた元素も放射性を持つので、熱源になります。 保温性の話ですが、月なんかは地球とほとんど同じ材料出てきているのに、冷えてしまっています。それには、大きさが関係しています。放射性元素の量は、半径の3乗に比例します。冷えるのは表面から熱が逃げていくのだから、放熱量は半径の2乗に比例します。要するに体積当たりの表面積は、小さいほうが大きくなるので冷えやすくなるということです。で、火星は冷えてしまったのでしょう。
お礼
ご回答ありがとうございました。 大変、丁寧な説明に、納得がいきました。 地球内部は、放射性元素によって発熱しているんですね。 40億年異常も、地球誕生の熱を保温しているのは、無理ですよね。