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物理の問題について質問です。
物理の問題について質問です。 人の代謝エネルギー2600kcalがsべて体内(37℃)で熱にかわったとき、発生するエントロピーS1はいくらになるか。この熱がすべて体表面(33℃)から放出されるとき、排出されるエントロピーS2はどれほどか。またS1とS2の差について論ぜよ。 という問題です。 よくわかっていないので詳しく教えてもらえると助かります。
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- breakfaster
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まず、前半の計算部分について、 エントロピーの公式、ΔS=δQ/Tにあてはめるだけです。 S1=2600/310 = 8.34 cal/K = 35.2 J/K S2=2600/306 = 8.50 cal/K = 35.7 J/K エントロピー概念やこの公式が分からない場合は、もう少し細かくどこが分からないか教えてください。 >またS1とS2の差について論ぜよ。 こういうのが面白いところだと思いますが、 物理系の方ならば、生物が利用可能なエントロピーということでいいかと思います。 生物系の方ならば、具体的には ・さまざまな生合成(たとえば、バラバラのアミノ酸をタンパク質にすれば、エントロピーは低い状態になります) ・能動輸送(濃度勾配に逆らって物質を移動させればエントロピーは下がります) ・鞭毛・筋肉などの運動(熱機関的な意味でのエントロピー消費) などでしょうか。 エントロピーを下げるという意味では、シャペロンがいい例かもしれません。 合成されたタンパク質は正しく折りたたまれてはじめて酵素として働くわけですが、 これが常に自然と正しく行われるわけではありません。特に高温ではよくまちがいます。 それを修正するのがシャペロンと呼ばれる一群のタンパク質です。(高温になると急激に増加することから熱ショックタンパク質(Hsp)ともよばれます) これはATP(アデノシン三リン酸、生物のエネルギー「通貨」といわれます)を消費して、タンパク質の形を正しく修正します。(必ず修正が成功するわけではなく、失敗すると破棄されますが) こういうのも、代謝エネルギーをもとにエントロピーを下げている例でしょうね。 エントロピーの量的な考察については、ちょっと分からないですが、ぱっと見で考えるとちょっと少ないように思います。 これは生物(特に高等生物)が呼気・発汗・排泄といった物質排出にともなって、熱移動以上にエントロピーを捨てているからだと思われます。 この辺の話は、シュレーディンガー(あの波動力学の人)の名著「生命とは何か」があります。 多くの物理学者を生物学に転向させたという分子生物学を生んだような本なので、興味があればぜひご一読をお勧めします。
お礼
返事が遅くなってしまってすみません。 なんとか自分でも調べてみてやっと理解できました。長く丁寧に教えてくれて、ありがとうございました。 本のほうは今度暇があるときに見てみます。