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物理化学の計算問題

体積が10dm^3の堅固な容器に密閉された50℃、100kPaのヘリウムガスを100℃まで熱する際の内部エネルギー変化、エンタルピー変化、エントロピー変化を計算せよ。ただし、ヘリウムガスは理想気体とし、モル定積熱容量はこの範囲で一定であり、その値をCv=1.5Rとする。 25℃の熱溜(外界)と接している理想気体2molが等温的に5dm^3から15dm^3まで膨張した際、800Jの仕事を外界に対して行った。この時、気体(系)が吸収した熱量と系及び外界のエントロピー変化量を計算せよ。 この二つの計算を解きたいのですが、公式等を調べてみても、理解出来ませんでした。 どなたか詳しく解説してください。お願いします。 ちなみに、1つ目は公式に自分が理解した範囲で当てはめてみた答えが、 内部エネルギー変化 50℃? エンタルピー変化 1050 エントロピー変化 2 です。

みんなの回答

  • 101325
  • ベストアンサー率80% (495/617)
回答No.2

■1問目は、可逆過程なのか不可逆過程なのかが問題文からは分かりません。ですけど  (a) 求めなければならない量はすべて系の状態量変化である、  (b) 系の始状態と終状態が完全に指定されている、 ことから、可逆過程であろうと不可逆過程であろうと答えは同じになります。 理想気体の内部エネルギー変化 ΔU は、温度変化 ΔT と気体の物質量 n に比例します。 ΔU = nCvΔT 理想気体のエンタルピー変化 ΔH は、エンタルピーの定義と理想気体の状態方程式を使うと計算できます。 H = U + PV  = U + nRT ΔH = Δ(U + nRT)   = ΔU + nRΔT 定積過程におけるエントロピー変化 ΔS は、ΔS の定義式から計算できます。 ΔS = ∫dQrev/T   = ∫(nCv/T)dT   = nCvln(T2/T1) ■2問目も、可逆過程なのか不可逆過程なのかが問題文からは分かりません。ですので可逆過程でも不可逆過程でも成り立つ式を使って計算します。 気体(系)が吸収した熱量 Q は、熱力学第一法則を使って計算します。 Q = ΔU + 800J  = 800J ここで、理想気体の内部エネルギー変化 ΔU が温度変化 ΔT に比例することから、ΔT=0よりΔU=0となることを使いました。 外界のエントロピー変化量 ΔS外界 は、ΔS外界 の定義式から計算できます。 ΔS外界 = 熱溜が吸収した熱量/熱溜の温度     = -系が吸収した熱量/熱溜の温度     = -800J/298K     = -2.68J/K 気体(系)のエントロピー変化量も、ΔSの定義式から計算します。 ΔS = ∫dQrev/T   = ∫(p/T)dV  ... dQrev = dU + PdV, dU=0 より   = ∫(nR/V)dV ... PV = nRT より   = nRln(V2/V1)   = 2mol*8.314(J/K)/mol*ln(15dm3/5dm3)   = 18.3J/K となります。 なお、全体のエントロピー変化は ΔS全体 = ΔS外界 + ΔS     = -2.68J/K + 18.3J/K     = 15.6J/K     > 0 となるので、ΔS全体>0 より、この過程が不可逆過程であることがわかります(熱力学第二法則)。不可逆過程ですから、可逆過程にしか使えない式を使って気体(系)が吸収した熱量や外界のエントロピー変化量を計算すると間違いになりますので、ご注意ください。

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  • manyuaru
  • ベストアンサー率58% (38/65)
回答No.1

まるで私の大学入学初期のころのようですね。化学は暗記と理論が半々ですが、物理はほとんどが理論です。最低限の式は暗記して後は導き出してください。 まず、理想的な振る舞いを行うかどうか(準静的過程で行ったとか、可逆的に行ったとか、静かにピストンを外界と平衡になるまで云々とか、理想気体であるとか等)を読み取ってください。もっとも、こういう問題は可逆でないと解けませんけど。 次いで、定圧過程、定容過程、定温過程、断熱過程であるかどうかを問題文から読み取って下さい。(あとポリトロープ過程なんてのもあります。) ※最初に言っておきますが、面倒くさいので積分の∫は書きませんし、偏微分の記号を使い分けるのは面倒なので微分と同じdで統一しているのでご注意を。 最初の問題は容器に密封されているので定容過程です。理想的な振る舞いを行う気体(理想気体)の内部エネルギー変化dU、エンタルピー変化dH、エントロピー変化dSはそれぞれ dU=n×Cv×dT=n×Cv×(T2-T1) dH=n×Cp×dT=n×Cp×(T2-T1) dS=dQ/T=(n×Cv×dT)/T=n×Cv×ln(T2/T1)(定容過程のとき) で表せます。 dHについてですが、Cpはマイヤーの式R=Cp-Cvから出せます。またH=U+PVなので、dH=dU+PdV+VdPからでも計算できます。定容過程なのでPdV=0ですから、dH=dU+VdP=dU+V(P2-P1)となります。 dSについてですが、定容過程の発生熱量Q=n×Cv×dTで表せられるのでdSの式にこれを代入しています。もし定圧過程だったらQ=n×Cp×dTとなります。 ちなみに、UとHは状態量なので過程(上記にある定圧とか定容とか)に寄らず同じです。ですから理想気体では、過程に寄らず変化量dUとdHは上記の式で表せられます。 2問目ですが、熱力学の第一法則(熱と仕事は変換できる)の式は、dU=Q+dW(気体が圧縮されたときが正)またはQ=dU+dW(気体が膨張したときが正)で表せられます。(教科書にどっちで書いているかは知りませんが、たぶん化学系の人ならdU=Q+dWで、機械系の人ならQ=dU+dWで使い分けられていると思います。)ここでは膨張を正としてQ=dU+dWとします。 仕事dW=PdVです。定温過程なのでdU=0です(U,Hは温度の関数)。だから熱量Q=dW=PdVです…が、定温過程なので式中にTを出さなければなりません。従って熱量Q=dW=PdV=[(n×R×T)/V]dV=n×R×T×(V/dV)=n×R×T×ln(V2/V1)です。 エントロピー変化はdS=dQ/Tなので、dS=dQ/T=[n×R×T×(V/dV)]/T=n×R×ln(V2/V1)です。

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