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素粒子の状態(不確定性原理の認識再確認)
素粒子の状態(不確定性原理の認識再確認) 不確定性原理によると、素粒子の運動量が大きくなる ほど位置の不確かさは減少し、運動量が小さくなるほ ど位置の不確かさは大きくなるようです。 電子の場合だと、速い電子ほど粒子(点)っぽく、遅い 電子ほど雲(確率分布)っぽいと思ってよいですよね。 そうすると、完全な点でもないし、完全な確率分布でも ない中間状態もあることになるのかな?と思うのです が...そう考えてよいですか? そのような状態でうろうろ動くように見えることもあるの ですか? それとも確率分布か、点かの二者択一で しょうか?
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不確定性原理から言えるのは、 位置の不確かさΔxと運動量の不確かさΔpが、 ΔxΔp≧hbar/2 という不等式を満たすということです。 従って Δxをうんと「小さく」すると、それにつれてΔpは「大きく」ならなければいけませんが、 Δxをうんと「大きく」した時に、Δpが「小さく」なる必要はありません。 >運動量の不確かさが大きい電子ほど粒子(点)っぽく、 Δpが「大きい」からと言って、電子が局在している必要はありません。 >運動量の不確かさが小さい電子ほど雲(確率分布)っぽいと思ってよいですよね。 はい、Δpが「小さい」のであれば、電子は局在せず空間的に広がった状態になっていなければいけません。 >運動量と位置の不確かさが拮抗している場合 「Δpが大きくΔxが小さい場合」と「Δxが小さくΔpが大きい場合」の中間とでも言いたいのだと思いますが、 大きいとか小さいというのは何かと比較して初めて言える事ですので、 その比較する対象なしに、「Δpが大きくΔxが小さい場合」あるいは「Δxが小さくΔpが大きい場合」は定義できません。従ってその中間も定義できません。
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- 雪中庵(@psytex)
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「ある確定的“物体”が存在し、その性質の確定において、 不確定性が生じる」というのが古典的=決定論的な考えで、 「物体の本質は確率波動である」というのが、そうした 古典的な考えに凝り固まったアインシュタインが必死で 攻撃した、量子論のコペンハーゲン解釈。 論理学における不完全性定理、物理学における不確定性 原理において、決定論的な客観的存在性は否定された。 (完全な公理系は無矛盾ではあり得ない、あるいは存在の 有する相補的不確定性の決定化は無=無限不確定に還元する) 原理的な確定=本質的な因果律が存在しない事は、物理的な 状態Aが、Bに変化する確率は、そのAがBになる複数のプロセス の全てを足したものとなる事から、明らかである(=経路積分)。 それは、ミクロなレベルの話だけではなく、2本のスリットを 通してその向こうのスクリーンに電子を飛ばした場合、1個 単位で電子を飛ばしても、スクリーンに次第に描かれるのは、 2本の帯ではなく、干渉縞模様である事にも表れている。 即ち、スクリーンに1つずつ消えていく電子が、それ以前に 消えていった電子の場所を覚えていて、皆で協力しているか、 1個の電子が、2つのスリットをそれぞれ通った可能性同士が 干渉しているか、である。 「偶然か必然か」は、存在の原理的本質としての確率的実体 の集合において、そうした確率波動が相殺された上に成る= 階層現象の表面的定性化=いい加減な認識によって生じた 決定論的な幻想において生じる疑問なのだ。 (存在とは、そこに無いとは分からない事) 不確定的実体の方が本質で、認識体のテキトーさによって 確定性が派生する時、その“確定性”の上に立つ議論に、 本質的意味はない。
- toporo
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unikurageさん、こんにちは。 これはunikurageさんのイメージの問題だと思います。 粒子か雲かってイメージされるのではなくて、どちらも波の重ね合わせだとイメージされるといいかと思いますよ。 正しいイメージだとは言い難いのですが、まず宇宙を池だと考えてください。 モノが存在するという事は、そこに波が立つという事です。 この時、どんな波か(どんなモノか)という事を記述しようとすると、「どこにあるか」という事と「どんな大きさか」という事が問題になります。これが「位置」と「運動量」です。「運動量」はエネルギーですから、波の場合は「波長」という事になります。 まず「波長」を完全に決めてみます。池全体が一つの定常波によって満たされているとしましょう。どぶんどぶんと波が立って揺れている状態です。この時には、波長(運動量)は決まっていますが、波自体は池全体に広がってしまっていて「ここにあるよ」と言えません。 逆に位置を完全に決めてみます。イメージとしては、池の一部が盛り上がって、そこだけ波が立っている感じです。こういう波は、一つの波だけでは作れません。いくつもの波を重ねて山や谷を打ち消し合わせて作ります。つまり様々な波長(エネルギー)の状態を重ね合わせると位置をはっきりさせる事ができるという事です。この時には、位置は決まっていますが、「この波の波長(エネルギー)はいくつです」という事が言えません。 これが不確定性原理です。 そこでご質問に戻りますと、粒子と雲という風にunikurageさんが分けてイメージしておられる状態は、実はひとつの同じ状態だという事です。異るのは数値だけです。 ですから、unikurageさんのイメージにおける粒子と雲の中間の(数値の)状態もあります。 ただ、完全な点とか完全な確率分布とかいうイメージで考えられると、少し誤られるのではないかと思います。そうですね…わたあめをぎゅっぎゅっぎゅっと固めていくイメージ位だとまだ近いかな。ころころになるほど小さな砂糖粒まで丸めてもわたあめはわたあめであって、あめ玉とは違いますよね。ただ、あめ玉のように振る舞うようにはなる。そういう感じです。
お礼
ご回答ありがとうございました。 No,2さんへのお礼にもあるように ΔxΔp≧hbar/2からはどちらの不確かさ も絶対に0にならない(無くならない)ことが 判ります。しかもその積はhbar/2を下回れ ない。 一方、この条件を満たす限り、ΔxもΔpも 異なる数値を取れる。 ならば、Δx対Δpが1:1という数値の場合 があるだろう。 膨らんだ綿菓子と縮んだ綿 菓子の中間? そんな状態でうろつく電子が あるのだろうか? 原子核から離れても そんな(仮に1:1でなくても)状態になりうる のだろうか?というのが質問の本質だった と皆さんのご回答から改めて思いました。
- eatern27
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>不確定性原理によると、素粒子の運動量が大きくなる >ほど位置の不確かさは減少し、運動量が小さくなるほ >ど位置の不確かさは大きくなるようです。 運動量ではなく運動量の不確かさです。 >電子の場合だと、速い電子ほど粒子(点)っぽく、遅い >電子ほど雲(確率分布)っぽいと思ってよいですよね。 ダメです。
お礼
ご回答有り難うございました。 質問を書き直すとしたら 不確定性原理によると、素粒子の運動量の不確かさ が大きくなるほど位置の不確かさは減少し、運動量 の不確かさが小さくなるほど位置の不確かさは大き くなるようです。 電子の場合だと、運動量の不確かさが大きい電子ほ ど粒子(点)っぽく、運動量の不確かさが小さい電子ほ ど雲(確率分布)っぽいと思ってよいですよね。 そうすると、運動量と位置の不確かさが拮抗している 場合はどのようになっているのでしょうか?
お礼
ご回答ありがとうございました。 ΔxΔp≧hbar/2 からはΔxもΔpも決して 0にならず且つΔxΔpがhbar/2を下回る値 を取れないことが示されますが、疑問だった のはΔxとΔpが1:1の数値(無論hbar/2を 下回らない範囲で)となったとき局所性と空 間分布性が拮抗するように思ってしまいまし た。 確かに別の量ですから比較は出来ま せんね。 一方、電子が原子核から離れていたとしても ΔxΔp≧hbar/2を満たす限り空間分布性( Δpが小さい状態)を持っていることもあるの だろうか? ということだったのです。