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ヘリコプターのテールローターに関してです。
ヘリコプターのテールローターに関してです。 なぜ、テールローターがあることによって、メインのプロペラが回転することによる、機体自身の回転を抑えることが可能なのえしょうか。またテールローターは尾翼の片側に しかついていません。反対側についていてもいいのでしょうか。 またテールローターは一つしか付いていませんが、ナゼでしょうか。 結構ムツカシイ理屈があるとおもいますが、ヨロシクお願いします。
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- funflier
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>なぜ、テールローターがあることによって、メインのプロペラが回転することによる、機体自身の >回転を抑えることが可能なのえしょうか。 シングルローター機(メインローターが一組)のものは、このメインローターを回すことによって 常時空気を「押す」ことになるため、機体自身はマストと呼ばれるこのメインローターの軸を中心 にローター回転と反対方向に回されます。これを、回転を止める方向に空気を送っているのが テールローターです。(回す力=トルクによって反対に回されることから、この作用を反トルク、 またテールローターの別名をトルクに対抗するのでアンチトルクローター等とも言います。) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%97%E3%82%BF このテールローターの推力と、メインローターの発生トルクが釣り合って初めてヘリの機首方向 は安定します。この関係を故意に崩すことによって機首を回す方向の操縦をします。(何かの 事故映像でグルグル回ってしまってるヘリは、この関係に異常をきたしたのです。) >またテールローターは尾翼の片側にしかついていません。反対側についていてもいいのでしょうか。 「反対側に」とは両側にという意味でしょうか。確かにテールローターは片側にしか無いのが普通です。 向きとしては、「上から見て」メインローターが左回転なら左側に、右回転なら右側に、それぞれ テールローターを機体に押し付ける側にだけついているのが一般的です。例外的には軍用で、 破損した際に推力を出していた方に飛び去っていく目的で機体テールを「引っ張る」方について いるものもあります。もともとテールローターは「必要悪」みたいなもので、トルク打消しのために 仕方なくついているものです。地上では高さが低いところで回っているので、メインローターより 危険ですし、出来れば無くしたいくらいなので必要以上に増やすことは無いのでしょう。 比較的新しい(それでも数十年前からありますが)発想としては、機体尾部にテールローター機能を そっくり納めた「ファネストロン」とか、テールローターの無い「ノーター(no-tail-rotorの略)」という ものがあります。ファネストロンではもはや「どっち側」という概念もありませんね。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC ついでに言うと、テールローターが「斜め上」を向いているものは本来メインローターだけが発生する 揚力の一部をテールローターも少しだけ受け持って、重心範囲を広くとれるようにしています。 >またテールローターは一つしか付いていませんが、ナゼでしょうか。 前述のように、テールローターは人が巻き込まれる危険も大きく、例えば今現在、テールローター の付いている「テールブーム」を前や左右にもブームをつけ、反トルクローターとして複数つけると、 このヘリは各ローターが完全停止するまで誰も近寄れませんし、乗員も降りられません。 実に不便なことになります。一つで十分であり、それ以上増やしたくないのです。 >結構ムツカシイ理屈があるとおもいますが、 確かにヘリは左右非対称の部分や飛行/操縦原理が複雑です。興味があればラジコン ヘリコプターなども調べてみるといいと思います。屋外で飛ぶサイズのラジコンヘリは、 ほぼ実機と同じ原理で操縦してます。現物を見ると良く解る部分も多いと思います。
- Mokuzo100nenn
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ヘリコプターが空中に浮いている(何にも支えられていない)ときに、メインローターを回転させると作用反作用の法則で機体が逆に回転しようとします。 これを抑えるために機体の先端(尾翼部分)のテールローターで反作用を打ち消すモーメントを発生させています。 テールローターが尾翼の片側についているのはテールローターの回転による力がテールローターの軸を押す方向にだけ働くようにするためです。万が一でもテールローターの留め具が緩んだ時に、テールローターが軸から外れて飛んで行かないような配慮です。実際には留め具がしっかりしておれば問題ないのですが、このような万が一の時に事故が起こらないような配慮をフェールセーフ設計といい、航空機にはいたる所でこのフェールセーフ設計思想が見られます。