ヘリコプター（オートジャイロ）型のグライダー

質問

相当以前ですがテレビでグライダーの映像を見ましたが、驚いたのは普通の飛行機型でなくヘリコプターと同じメインローターのグライダーでした。
ヘリコプターもエンジンストップしたときローターを空転させれば軟着陸可能と聞いた記憶があります。
回転するのと、回転しないのとどうしてこれほどの差があるのでしょうか。

回答No.1

noname#94887

＞ヘリコプターもエンジンストップしたときローターを空転させれば軟着陸可能
　と聞いた記憶があります。
可能です。と言うより実機ヘリコプターは必ずこれが出来なければ飛ぶことを
許されていません。（型式証明がとれない）　この操作を「オートローテーション」
と言います。また飛行時には「高度速度線図」（通称デッドマンズカーブ）という
グラフで指定された飛行禁止範囲を避けて飛ばねばならず、これは簡単に言う
と「オートローテーションに入れない高度・速度で飛ぶな」という規則がある、と
いうことです。
オートローテーション　Wiki　（ヘリコプター　Wiki　中の項目）
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%97%E3%82%BF%E3%83%BC#.E3.82.AA.E3.83.BC.E3.83.88.E3.83.AD.E3.83.BC.E3.83.86.E3.83.BC.E3.82.B7.E3.83.A7.E3.83.B3

＞回転するのと、回転しないのとどうしてこれほどの差
ご質問の趣旨を正しく解釈してるか解りませんが、一方は（オートジャイロは）
グライダーとして飛べるのに、他方は（ヘリは）軟着陸程度しか出来ないのか、
という事でしたら、単純に重量の違いだと考えていいと思います。
オートローテーション中のヘリコプターは確かにオートジャイロと同じ状態です。
しかし、ヘリは自分で飛ぶための強力なエンジンとミッション、他必要な装備と
それを支える構造を持たねばならないのに対し、オートジャイロは自由回転する
ローターと前進するためだけのエンジン（他の手段で上空に上がるグライダーと
してならそれすら不要）と操縦機構があれば良く、圧倒的に軽いです。

以下はある意味誤魔化しになるのですが、飛行機の例で滑空を考えます。
今年初めの「ハドソン川の奇跡」、「ギムリーグライダー」ではジェット旅客機が
無動力のグライダーと化して飛行しました。
USエアウェイズ1549便不時着水事故　Wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%89%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%B7%9D%E3%81%AE%E5%A5%87%E8%B7%A1
ギムリー・グライダー　Wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC
亜音速で巡航すべき旅客機がグライダーとして飛べた訳ですが、本来の
グライダーとの違いはまず「滑空比」が違うということです。これは優秀な
グライダーなら４０：１以上、つまり１００ｍ落ちる間に４ｋｍ先に行けます。
しかし重量のある（主翼にかかる単位面積当たりの重さ：翼面荷重の重い）
ジェット機になるとこれの１／４～１／１０程度しかありません。双方とも
どんどん下がる高度で近場の着陸地点を探すのに苦労した訳です。
同様に、ローター面積当たりの荷重である「ディスクローディング」の軽い
オートジャイロの方が重いオートローテーション中のヘリより沈下率を低く
出来ます。つまり、よりグライダーとして飛べる．．．という理解でいいかと
思います。

正直オートジャイロのグライダーって知りませんでした。こんなの↓は見つけ
ましたが、ご覧になった映像はこんなに古いものでは多分ないですよね。
まー今でもアメリカあたりなら愛好家自作とかが飛んでそうですが。
Fa 330 (航空機)　Wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%B1%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%8F%E3%82%B2%E3%83%AA%E3%82%B9_Fa_330
Rotor kite　Wiki 英語版
http://en.wikipedia.org/wiki/Gyroglider
ＧＥ　ジャイログライダー
http://www7a.biglobe.ne.jp/~GYROS/rotohde.html