boku115さん、こんにちは。
背理法というのは、ある命題が「成り立っている」と仮定しておいて、
理論を進めていた結果、矛盾が生じたとします。
すると、それは「成り立っている」と決めたからおかしくなっちゃったんですよね。
それで、
「成り立っていると仮定したのに、実は矛盾があった」ときに
背理法によって、この命題は「成り立たない」ことが証明された、といいます。
(この逆でもいいです。成り立たないと仮定したのに、矛盾があるときは、成り立つ)
あと、既約分数というのは、その名のとおり、すでに約された分数です。
つまり「もう、これ以上約分できない分数」ですね。
さて、このことを頭に入れて、ちょっとやってみましょう。
>命題:√3は無理数である
さて、√3は有理数である、と仮定しちゃいましょう。
この仮定から、おかしい、矛盾点が出てきたら、仮定がおかしかった、つまり
√3は有理数じゃないじゃないか、無理数だ、ということになるのです。
√3が有理数だとすると、ある規約分数でもって
√3=p/q
と表されます(これは、有理数の性質です)
このとき、p,qは互いに素といいます。
p,qの約数は、1しかないという状態です。
この式で、
q√3=p
(q√3)^2=p^2
3q^2=p^2
さて、ここで、この間のご質問で、
ある数a^2が3の倍数ならば、aは3の倍数である、
という問題を証明しましたよね。
3q^2=p^2
の左辺は、3の倍数です。ですから、p^2は3の倍数。
ということは、pは3の倍数でなくてはなりません。
p=3m
と、おくことができます。
このとき、
p^2=(3m)^3=9m^2=3q^2
なので、
3q^2=9m^2
q^2=3m^2
となり、q^2が3の倍数なので、これまた、このあいだの命題により
qもまた3の倍数、ということになってしまいます。
ここで、p/qは既約分数である、という仮定をしましたね。
どちらも3の倍数になってしまうので、既約じゃないということになり
(p,qは1以外の約数を持たないのに、3を持つということになる)
最初の仮定に矛盾する結果が出ました。これは、おかしい。
何故おかしくなったかというと、そもそも√3を有理数だと
仮定したところから、おかしい矛盾が生じたのですね。
ですから、この仮定はおかしかった→つまり、√3は無理数であった。
ということが証明できると思います。頑張ってくださいね。