補足回答が遅くなってスミマセン。出張に行っておりまして、その後、一寸ドタバタしていたもので‥。
さて、補足質問についてですが;
血圧の調節には大きく分けて三通りがあることはご存知のことと思います。数秒~数分で発動する急速血圧調節、数分~数時間で発動する中間型血圧調節、数時間~数日をかけて発動する長時間型血圧調節の三通りですが、この中で長時間型血圧調節はアルドステロン系を中心とした腎臓の内分泌による体液調節によるものです。
まず、血圧の低下が起こると、腎血流量が減少し、それがレニン・アンジオテンシン系の興奮をもたらします。腎血流量が低下すると腎臓の傍糸球体細胞からレニンが分泌されます。このレニンは血漿蛋白の一つであるアンジオテンシノーゲンをアンジオテンシン1に変化させ、そのアンジオテンシン1は肺循環においてアンジオテンシン2に変化します。アンジオテンシン2は副腎皮質球状帯に作用してアルドステロンの分泌を亢進させます。これにより、細動脈を収縮させ血圧上昇を招くのが第一段階の作用です。
続いてADHやACTHの分泌を刺激することで脳室周囲器官最後野に作用して血圧上昇を招くのが第二段階の作用です。
さらにアルドステロンはナトリウムの再吸収を促進します。その結果、細胞外液量が増加し、循環血液量が増加し、心拍数の上昇を招くことにより血圧上昇を招くのが第3段階です。
また、アンジオテンシン2はアンジオテンシナーゼによりアンジオテンシン3に分解されます(アンジオテンシン2の血中半減期は2分程度です)が、このアンジオテンシン3はアルドステロン分泌促進作用を持ち、上記の血圧上昇作用を促進します。
以上が補足質問への簡単な解説です。
これと結果的には同じなんですが、腎血流量が減少することで糸球体濾過量の減少が起こり、その結果として、尿量が減少し、循環血液量の増加から心拍数の上昇、そして、血圧上昇というプロセスも平行して起こります。
参考になりましたでしょうか?
お礼
kawakawaさん、お疲れのところ、ご回答いただきありがとうございました。 今回回答していただいたところが、私がまさに知りたいと願っていた情報なのです。 これほど早く問題が解決するとは、正直なところ考えていませんでした。 本当にありがとうございました。