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催眠術の私的利用

催眠術は医療の一環らしいですが、個人的に満足するために利用するのはいけない事なんでしょうか? 自分自身に暗示をかけ、アイドルに慰めてもらうなどという話を聞いたことがあるのですが、 もしそのような事が出来るのならばやってみたいものです。 そうゆう私的利用をしていらっしゃる方はいますか?又、危険性はないのでしょうか?

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  • kistune
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回答No.1

心理療法や精神医学の分野で、催眠に関する研究・知見はとても重要で、基本的な分野です。だからきちんと説明しようとすると膨大な量になり大変ですが、できるだけ簡単にまとめたいと思います。(汗 結論からいうと、個人的に催眠を使うのは可能であり、また、良いことです。 危険性は全く無いとはいえません。精神的にもともと著しく不調である場合は、注意しなければいけません。ただ、人に対して無理な催眠をかけて暗示を与える、といったことでなければ、ただやってみるだけでおかしくなる、といったことはありません。 自己催眠は、「自己治療」という観点で研究が進められています。催眠に必要な条件は、ご存知と思いますが、一定以上のリラックスです。 催眠というと他者からの言葉による暗示を連想する人が多いようですが、暗示は必ずしも必須の条件ではありません。ただし、自分に対しての暗示は、催眠状態を深めたり、催眠状態の中での体験を変容させていくのに大変役に立ちます。 さて、催眠による医療(治療)を考えるとき、(1)催眠状態(変容意識:Alternate State of Consios)になるということ (2)その催眠状態を利用して、どのように(自己)治療に役立てていくか、の二つに分けるとわかりやすいと思います。 まず、(1)の変容意識ですが、およそ日常の束縛から離れ、リラックスを深めること自体が、精神的な健康を増進することにつながるという立場があります。 これはドイツ生まれの「自律訓練法」(略して「AT」と呼ばれます)が有名ですので、これで調べてみてください。段階を追って少しずつ、リラックス状態を深めていく方法を体系化したものです。基本的には他者は必要ありません。 次に、(2)のように、一定の催眠深度に達したときどのように応用していくかが問題となります。これは(1)のように自律訓練(AT)をある程度習得できた後にも応用できます。 最も考えられるのが、「イメージ療法」と言って、イメージを利用する方法です。 「覚醒状態なのに夢を見ている」状況です。これには個人差がありますので、すぐにできる人もいれば、なかなかできない人もいます。初めは単なる想像なのか区別が付かない程度のものですが、慣れてくるとだんだんリアルで鮮明なものが体験されます。 「アイドルに慰めてもらう」というのは初耳ですが(笑)、これの一種と言えるかもしれません。 なぜイメージを体験することが治療につながるかということですが…。 イメージは、本来自分の心が、深層の機能を含めて作るものです。これを一定の条件の下で、あらためて再体験していくことで、今まで気付かなかった(抑圧されていた)感情に気付いたり、処理しきれてなかった体験を整理しなおすことにつながるわけです。 特に治療の場面では、自分で意識的に努力し、ことさらに作りあげたイメージより、「向こうからやってくる」ように体験されるイメージが重要視されます。「自発イメージ」といわれます。 イメージ法には大きく分けて、「指定イメージ」法と「自由イメージ」法があります。 「指定イメージ」は最初に「苦手な場面」であるとか、「野原など、特にリラックスしやすい場面」等、何らかの限定を付けてイメージする方法です。これは、目的がはっきりしていたり、治療の流れをコントロールしやすくしたいときに用いられます。 スポーツ選手が、一定のフォームを練習する「イメージトレーニング」もこれにあたります。 特に「苦手な場面をイメージする」というのは行動療法での「系統的減感作法」でよく用いられます。これは、少しずつ、難易度の高い場面に順を追って慣れていく方法です。実際に特定の状況を計画的にセッティングするのは現実問題として大変ですが、イメージの中でならいくらでも応用が利く、というわけです。 一方、「自由イメージ」は、より主体性を重視し、一定時間、あまり限定を加えずにイメージ体験をするというものです。これは、特に根本的解決や、長期的な治療の一環として行われます。 どのようなイメージが出てくるかはそれこそ千差万別です。 ただ、長期的にみると一定のストーリーが読み取れたり、その人固有の問題にだんだん近づき、イメージの変容に従って現実的にも解決がもたらされることが多いです。 イメージ内容を精神分析的立場から、診断の素材としたり、解釈したりすることはもちろん可能です。ただし実際の治療場面では、言葉により意味づけを一つ一つ考えていくより、その体験自体を深めていくことが意義があると考える人が多いです。 もし興味があるなら、次の本が良書であり、手に入り易いと思いますので是非お奨めします。 (1)日本での催眠研究の大御所の人(笑)。もう退官されましたが、多くの研究者がこの人の元から出ています。 成瀬悟策著「自己コントロール法」 (2)コンパクトながらエッセンスが詰まっていて、わかりやすく解説されています。 田嶋誠一著「イメージ体験の心理学」

noname#4448
質問者

お礼

大変参考になる回答ありがとうございます。 こちらの質問の意図がよくわからないですね、すいません。 ちょっと補足しておきますが、つまりは医療ではなく自己を高めるために催眠術(自己暗示でもいいです)をしている方のお話が聞きたいんです。

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