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超音波探触子について
屈折角45、65、70度の特徴、性質、どのような傷を見つけやすいかなど教えてください。
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板状の試験体があって探触子の乗っている面を上面、反対側(裏側)を底面と呼ぶことにします。 45度の探触子は下面に垂直に入った割れ状の傷の検出に適します。探触子から発信された超音波パルスは割れと底面の交点(実際は線)近くでまず底面で反射し割れで反射するとちょうど探触子(これは超音波の発信も受信も行います)の位置に戻ってきて探触子で捉えられます。先に割れで反射し、次に底面で反射するとしても構いません。 70度斜角探触子は上面に垂直に入った割れの検出に適します。割れの面は拡大してみると様々な向きの小さな面(ファセット)で構成されているので70度で入ってきた超音波をうまく反射して探触子のところへ送り返す面があります。 65度の探触子があるのかどうか知りませんがこれは底面に入った割れを検出するのに用います。底面で65度で反射し割れの面で25度で反射して探触子の位置に反射波を送り返します。超音波と垂直になるような傾いた面を持つ割れであれば直接反射する反射波をとらえることができます。 たとえば45度の探触子の場合、反射波の大きさが最大になる点(この反射波をコーナーエコーといいます)から前後に走査して、反射波の大きさがある程度低下した点を測定して割れの深さの目安をを得ることができます。 以上は反射波の話ですが割れの先端から回折波が発生するのでこれをとらえてコーナーエコーをとらえた探触子の位置との関係から割れの深さを測定する方法がります。 探触子から発信される超音波はある程度角度の広がりを持っています。この広がりを考慮して、傷からの反射波をとらえることが超音波探傷試験の基本です。
お礼
遅くなりました。 ありがとうございました。たいへんわかりやすかったです。