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労基に違法の場合
労働基準法の罰則規定は、30万~50円以下の罰金、など、比較的甘いもののように見えます。 ○ではなぜ、会社は労働基準局に申告されるのを嫌がるのでしょうか。 ○また違法の度合いが悪質な場合、罰金でなく、営業停止などの思い処分がある場合もあるのでしょうか。
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労働基準局の監督官には司法警察権が与えられておりまして、書類送検されることもあります。労働基準法には罰則として罰金ばかりでなく、懲役刑、すなわち刑事罰の規定もあります。決して甘いものばかりではありません。 会社が嫌がる理由は・・・ 賃金関係の違反ですと、付加金の支払い義務が生じまして、結果的には本来支払うべき賃金の倍額支払う羽目になったりします。 しかし何といっても、労働基準法違反で送検、などということになりますと、社会的信用の失墜によるダメージが大きいのです。全部が全部、ということでもないでしょうが、少なからずローカル版のニュースになったりします。社員の士気は落ちるでしょうし、その後の人材採用にも影響が出ます。と、なれば、売り上がるはずのものも売り上がらなくなったり、果てはそれが元で倒産してしまうかもしれません。公共事業の恩恵にあずかるような種類の企業では、指名停止になることがあります。 と、まぁ犯した違反の内容に比べて、影響が大きいわけですね。
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書類送検が出来るのは、検事が「送致して良い」というものになります。刑事訴訟法では、捜査したものは送致しなければならないことになっていますが、何でも送致されると、起訴率が下がり、彼らの立場が危うくなります。 賃金不払いで送致する場合には、労働基準法の条文には規定されていない「期待可能性」を立証しなくてはなりません。このためには、会社の過去数ヶ月の金銭の動きをつかむ必要があります。現金商売が主で、帳簿も付けていないような会社では、この時点で送致を諦める事になります。また、金銭の流れをつかんでも、そもそも、賃金を支払える収入がない場合には、賃金支払の期待可能性が無いということで、罪にならないこともあります。検事の中には、賃金不払いは罪ではない、労働者側が裁判所に訴訟を起こせる、いわゆる民事なので、労働基準法違反であることが憲法違反であると言う人もいます。さらに、賃金を支払われなくなることを知りながら働いた場合も、一方的に使用者が悪いとは言えず、労働者も非があると評価されます。 賃金を支払わない事実だけで、書類送検が可能なら、全国で1年に10万件以上の会社が書類送検の対象になるでしょう。
お礼
賃金を払ってもらってるからどんなアホでも社長と呼ばれているはずなのに、送検されないこともあるのですね。10万件以上、というと不払いなど珍しくない出来事なわけですね。ありがとうございます。
労働基準局は、東京の霞ヶ関にある厚生労働省の内部部局です。ここでは、地方の労働局に対する指示等を行いますが、書類送検をすることはありません。 実際に、事業場を捜査し、書類送検を行うのは、労働基準監督署です。労働基準法の罰金が低いのは、例えば、賃金不払では、労働者自らが裁判所に提訴して、未払分の請求をできることにより、結果的に、自ら権利救済を求めることができるのが所以のようです。 また、罰金額が低いことから、賃金不払を繰り返す事業場もあります。罰金が、2桁程度上がれば、本当の実効性があると思いますが、国民からそのような要望はありません。 なお、賃金不払の書類送検においては、検察庁は、「期待可能性」の判断を求めます。これは、事業場に賃金を支払える能力があったかどうかの判断です。もし、賃金を支払える能力が無ければ、賃金を支払っていなくても、罪を問えないという姿勢です。 営業停止は行政処分なので、刑事罰である罰金とは別です。労働基準法には、営業を停止できる条文はありません。
お礼
ありがとうございます。
お礼
詳しい回答をありがとうございます。どの程度で書類送検になるのでしょうか。もしよろしければ教えていただきたくお願い申し上げます。