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ミクロ経済学の需給曲線について質問です。
ミクロ経済学の初歩的な質問です。 需給曲線が、それぞれキレイな二次関数で表されているのはなぜでしょうか?実際はもっとグニャグニャしてるけど、便宜上二次関数で表しているだけなのでしょうか? また、「財の価格が上昇すると供給量を増加させる」というのがいまいちイメージできません。「利潤を増加させるために供給量を増やしたい」という思惑は理解できますが、それは価格のハイ/ローに係らず同じ気がするので。この曲線は「企業は、他の条件を全く考えない場合には原始的にこのような行動をとりますよ」といったことを表している線なのでしょうか? 本当に初歩的な質問で申し訳ありませんが、教えていただけたらありがたいです。 よろしくお願いします*
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ミクロ経済学には「他の条件は一定」という大事な仮定があります。これは、個人がある財の需要量を決定するときに考慮するはずの所得や嗜好などの様々な要因を「捨象」しているのではなく「一定」としているのです。いわばその個人の消費態度は価格を除いて確定済としているのです。 その上で消費者に効用最大化行動をとるとの仮定がおかれます。 価格以外の消費態度が確定済で、需要量を増加させれば効用が増加するならば、価格の低下は需要量の増加につながります。 このとき需要曲線がグニャグニャになるのは、グニャグニャにならない状態を考えるよりはるかに難しいと思います。 グニャグニャになるには、スイカは好きだけど種が苦手というような、複雑な消費心理からくる効用が考えられます。 また、こうした個々人のもつ個別の需要曲線が合算されたものが市場の需要曲線です。 ある個人の需要曲線がその人固有の嗜好を反映しているとしても、果たして市場全体に合算されてもそのいびつな形状は残るでしょうか。 プライステーカーの仮定をたてるためには、個人の需要が市場全体に影響を与えないほどの無数の市場参加者が存在することが必要です。 このことから、需要曲線がキレイなカーブを描くとはいえませんが、グニャグニャという発想も少しは後退するのではないでしょうか。 また、供給曲線も「他の条件は一定」とした1企業に「利潤最大化行動をとる」という仮定が置かれます。 この仮定によって価格が上昇したら(利潤が増加するので)生産量が増えるという関係が導かれています。 経済活動をとりまく諸事情を一度に考えることは不可能なので、いま考察しようとしているもの以外はすべて「一定」です。 そこに合理的行動をとる経済人を登場させてその行動目的にも強い仮定が置かれています。 ミクロ経済学の初めにある需要と供給の理論は、仮定部分が重要だと思います。
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まず、需給曲線のキレイさですが、その認識でかまいません。というのも、あくまで需給曲線は両者の人間の心理をグラフ化したに過ぎません。経済の仕組みなどを分かりやすく理解するためにはいちいち人間の心理を組み込んでいられません。ですから、問題によっては二次関数ではなく直線で描かれるものもあります。 そして、次に供給量の話ですがこれも人間の心理が絡んできます。たとえばある製品を需要者側が「一個10万円出してでも買う!」と言うと、それを生産している企業は喜んで売ります。高くても売れるんですから、企業としてもどんどん作ってどんどん売って利益をあげようとします。ところが、需要者側が「そんな商品一個10円でしか買わない」となるとどうでしょう。ここで考えるのが、原価や設備投資など企業側が製品を作るうえでかかるコストです。企業もタダで製品を作れるわけではありません。down_townさんのおっしゃるように「利潤を増加させるために供給量を増やしたい」と言うのも分かります。しかしあまりに価格が下がってしまえば、企業は作れば作るほど、つまり供給すればするほど赤字になります。企業もバカではありません。そういった時は供給量を減らすんです。ですから、供給曲線はああいった形になります。 こんな説明で大丈夫でしょうか?