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安息香酸誘導体の酸性順位について
p-位、m-位のヒドロキシ安息香酸と安息香酸の酸性順位について、酸性の強い順番は、m-位のヒドロキシ安息香酸> 安息香酸>p-位のヒドロキシ安息香酸です。 この理由の説明ですが、次のような説明で良いでしょうか。 m-位のヒドロキシ安息香酸 水素イオンを放出した後の陰イオンの安定性について考える HO―Ph―COO(-)は、三種の極限構造が考えられ、HO―Phの2,4,6位に(+)―CO(-)O(-)となり、OH基の置換している3位は、比較的電子が豊富となっている。ここで、OH基は、電子吸引性の誘起効果を持っているいるから、比較的安定化する。―COOが結合している炭素を1位としました。 p-位のヒドロキシ安息香酸 水素イオンを放出した後の陰イオンの安定性について考える HO―Ph―COO(-)は、三種の極限構造が考えられ、HO―Phの2,4,6位に(+)―CO(-)O(-)となり、OH基の置換している4位(p-位)は、電子不足となっている。ここで、OH基は、電子吸引性の有機効果を持っているいるから、不安定化する。したがって、酸性は一番低い。やはり、―COOが結合している炭素を1位としました。
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一連の御質問を拝見していると,考え方は悪くない様ですが,誘起効果だけを考える傾向にありますね。σ結合(σ電子)の場合は誘起効果が重要ですが,π結合(π電子)が関与する場合は共鳴効果の方が重要になってきます。 今の場合も,ベンゼン環はπ電子を有していますから,共鳴効果も考えないといけません。極限構造式はお解りのようですので簡単に書きますが,HO(+)=Ph=C(OH)-O(-) の形の極限構造を考えて下さい。 この極限構造の寄与によって,パラ体のカルボニル酸素はメタ体のものに比べてδー性が強くなっています。 その結果,カルボン酸部分の水素はこのδーの電子にも引き付けられ離れ難くなり,酸性は低くなっています。 また,水素が離れた場合,できるアニオンのすぐ側にδーの負電荷が存在する事になり,パラ体から生じるカルボキシル・アニオンはメタ体からのものに比べて不安定になります。不安定なイオンはでき難いですので,パラ体の酸性は低くなります。 いかがでしょうか。
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- pon-77
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OH基は、電子吸引性の有機効果を持っているいるから >誤字ですかね・・・ そこまで存じているのでしたらわざわざ口を出すまでもないのですが酸性順位にかんして重要なことをひとつ。 電気陰性原子が酸性水素の近くにあるとその化合物の酸性度に大きく影響を与えるという点です。 パソコン上なので詳しく図説できませんが HO―Phの2,4,6位に(+)―CO(-)O(-)となり、のところややわかりづらいです。
補足
OH基は、電子吸引性の誘起効果を持っているいるから >有機効果(誤字でした) ⇒ 誘起効果 パソコン上なので詳しく図説できませんが HO―Phの2,4,6位に(+)―CO(-)O(-)となり、のところややわかりづらいです。 >OHのOが結合しているC(4位)が、デルタ+の電荷を持ち、より不安定化していると考えました。これでよい でしょうか。