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handsome と noble
handsome の疑義が気になって仕方ありません。 「立派な」「美しい」の語義群と「気前がよい」「手厚い」の語義群がつながらないのです。どこか「倫理」「道徳」的な由来はあっての「美しさ」「善さ」「真(まこと)らしさ」かとも思うのですが。 わたしの勝手な思いこみかもしれませんが「noble」(高貴さ、うるわしさ)に近いのではないかと。 なぜ「hand」と「some」の合成なのかと、この点も疑問です。 「いくぶん、かなり、手(技、知恵)のある」→「みごとな」「すぐれた」と変化したものか。この語(handsome)の由来も気になります。
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ある語源辞典によると、名詞の「hand」に「some」がついて「handsom」となったのが1400年頃で、当時の意味は "easy to handle, ready at hand" だったようです。 1577年には、 "fair size, considerable" 、1590年には "having fine form, good-looking"、1690年には、 "generous" という意味で用いられるようになったとの説があります。 なお、「-some」には「…に適している」「…の傾向がある」「…を生じる」という意味がありますが、「hand」自体には「a person who does something with his hands」のような意味から「round of applause」のような意味にまで、結構幅広く用いられて来たようです。 半世紀ほどの間いろいろな使われ方をするうちに、「まるで手作りしたかのようにていねいに作られた結果、多くの人の称賛に値するもの」というような意味が生まれていったのではないでしょうか。 個人的には「handsome」には「しっかりとした土台をもとにしたバランスの良い美しさ」という印象を持っていますが、女性に対して用いられた場合には「品の良さ」や「知性」を表すようです。 ご参考になれば・・・。
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- ucok
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まったくの主観なのですが、私の中ではわりと常に「イキな」でつながっていました。つまり、「気前よく、手厚くふるまう、イキなはからいをする、イキな紳士」みたいな感じですね。 今でこそ、穴のあいたジーパンを履いて猫背でいても、イケメンならhandsomeですが、やはりヒッピー・ムーヴメント以前のhandsomeといえば、handsome suitに代表されるように「立派」な美しさだったわけですよね。つまり、「立派」「裕福」「余裕」あたりがつながっていると、勝手に感じています。 人によっては確かに、これを「noble」に近いと感じるかもしれません。高貴さは本来、気前よくできる金銭的余裕とは無関係で、もっと血筋関係などに近い言葉ですが、確かに、「気前よく手厚くできる」「余裕」「余裕ゆえの品格」「品格が伴ってこその高貴」あたりで雰囲気的につながっている感じはありますよね。 いずれにしても、白馬の王子様というものは基本的に、美しくて財産持ちです。
お礼
楽しくためになる語義談義ありがとうございます。 じつはアリストテレスの『ニコマコス倫理学』では徳の根本が「うるわしい行為」なんです。アリストテレスのいちばん好きな言葉なんだろうと思われるくらい頻出します。「うるわしい行為」の英訳が「noble action」ですが、ここを「handsome」と訳すと「いまふう」だなあ、だけど「古代ギリシャ」の味がなくなるなあ、などと愚考していたのです。
- SPS700
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handsome は hand と some が合成して今の hand と some の意味を残しているようには見えません。 some は lonesome、winsome、troublesome のように名詞の後について形容詞を作るという文法的な機能はありますが意味はありません。 handsome は、中世英語以前には記録がないので語源も中世どまりです、初めの意味は handy 「器用だ」「手先が利く」「使い勝手がいい]といった意味だったようです。貴族的というよりは庶民的な意味ですね。 いまの意味はご存知の通りです。 .
お礼
ありがとうございます。 「handy」から「generous」「attractive」などの語義が生まれてくるのは「幸福な偶然」ですね。 中世までさかのぼるとのこと、参考になりました。
お礼
ありがとうございます。 語義の変遷をくわしく教えていただいて感謝しております。 そもそも「手」がなぜ「hand」なのか(ドイツ語から来たものですが)と、思いは古代ゲルマン人にまで跳びました(笑)。ラテン系なら「manus」ですものね。 考えてみれば「some」も不思議な語ですね。 「多くの人の称賛の的になる」から「noble(well-known)」に近い語義になりそうなのは大発見でした。