版画学生です。おもしろいですね、この質問。考えたことなかったです。
結論から言うと、わたしは、OKです。
いわゆるファインアートとしての版画printmakingは、asucaさんが言われるように版があってこそ出来上がる絵です(モノプリンティングはビミョーですが)。というのは、同じ板からする場合でも一枚一枚微妙に違い全て本物扱いとなります(エディションにするときは同じでないといけないんですが、そこは手刷りなので....)。あと当然ながら版と作品は鏡のように反転しています。最近コンピューターは版下を作る時に二次的に使うことでポピュラーになってきています。ただ、最後のフィニッシュの刷りで使ってこれが版画だ、ということになると?になるでしょう。
でも、歴史を見てみると、もともとは印刷技術にも使われたのが芸術となって今に至ります(彫金もあrけど)。更に言うと、版画はアートと言うより職人的なものも大きいです。エディションとして複数刷る時は、大抵著明な作家は自分でやらないもんです。一人で100枚も200枚も刷れるわけないです。なので、最初の何枚かを自分ですってあとは別の人にやらせるっていうのが普通です(なんでもやりたがりのレンブラントは自分でやったかもだけど...)。日本の浮世絵も完全分業ですよね。うーん、となると、他人の手がやるのとプリンターがやるのと違いがあるんだろうか??とも思います.....
でも実際にはコンピュータグラフィックに分類されることが多いです。うちの学校もそういう風に考えていると思います。
でもコンペなどだと審査員の好みが結構でるので、出されるコンペの過去のをチェックしてみられてはどうでしょうか?あと事務局にきいてみるとか。
版画のふるーい世界じゃシルクスクリーンもまだ新参者扱いな雰囲気があるんで、コンピューターの版画となると大っぴらに認められるのはもうちょっと時間がいるかもですねえ...
...まあ、でも版を作る所から額装するまで一枚でもかなり苦楽を味わいつつ手間をかけるので、それを横目にプリンターがシャッシャッとしてたらムムッ...とは思うでしょうが...(笑
まだ学生なんでちょっと間違っている所があるかも知れません(特に歴史の辺り^^;)。その時はごめんなさい。
この話今度ダイレクターにしてみます。なんかあんまり解答になっていないですが、出品がんばってくださいね。
お礼
プリンタ出力が版画作品かどうかは二つの側面があるのではないでしょうか。芸術性だけで判断するか、プラス商品的価値も含めて判断するか。 基本的にプリンター出力でも芸術性が高ければOKとおもいますが、問題は、無数に複製出来る、プリンター出力では、書店で売っているアート本と同じことになり、版画市場を流通する商品としての価値が低くなっていまします。 芸術性を考えた場合でもプリンターには、版の掘りかたや、インクの乗りみたいな。技術的修練の要素がありません。それが絵画の場合のテクスチャのように、版画作品を判断する要素なら。版画としは未完成、そういう考えもあります。実際はどうなんでしょうか。 しかし、プリンターだからデザインというのも乱暴な話と思います。 デザインは、なんらかの他者のメッセージを伝えると言う機能を持っていますが、すくなくとも版画作品は純粋に自分のために作るのではないでしょうか。 みなさんの意見を参考にしながら、自分の考えをまとめるつもりでしたが、結論は出ませんね。とりあえず、暫くはプリンターで出力で行くつもりです。 写楽やデューラーやアンディーウォホールなどが生きていたら、どうしたかなと想像するとおもしろいですね。意外とプリンター使っているかも。