まず連体詞と形容詞(形容動詞)の違いとして
・形容詞:(自立語であり、活用できて、言い切る形が「い」で終わる)性質、状態を表す。
・形容動詞:(自立語であり、活用できて、言い切る形が「だ・です」で終わる)性質、状態を表す。
・連体詞:(自立語であり、活用できず、修飾語になれる)体言のみを修飾する(=連体修飾語)
(連用修飾語すなわち用言を修飾するときは副詞になる)
…です。
連体詞と形容詞の大きな違いとして、「活用」があります。形容(動)詞は語形が後の言葉によって変化しますが(=活用できる)、連体詞は変化しません。
形容詞だと必ず語形が「かろ、かっ、く、う、い、い、けれ、○」(順に未然形、連用形、連用形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形)になります。紛らわしいときは上の法則に当てはまれば形容詞、と分かりますね。
festival-tさんが例に挙げた「小さな」だと、形容詞の「かろ、かっ、く、う、い、い、けれ、○」の語形に当てはまりませんね。ですから連体詞となります。
また、連体詞については種類が少ないので、以下のパターンを覚えるのが理屈云々より手っ取り早いかと思います…。
「~の」タイプ:この、その、あの、どの、例の、など
「~な」タイプ:大きな、小さな、おかしな、など
「~た(だ)」タイプ:たいした、とんだ、など
「~る」タイプ:ある、さる、きたる、いわゆる、など
「~が」タイプ:我が、など
最後に練習問題です。次の文の()は連体詞、形容詞のどちらでしょう。
(1)景色は(美しかっ)た。
(2)(おかしな)話を聞いた。
(3)(大きな)仏像だ。
(4)(大きい)仏像だ。
(5)(例の)ブツはどこだ。
答えは(1)形容詞 (2)連体詞 (3)連体詞 (4)形容詞 (5)連体詞 です。(1)(4)は形容詞の活用法に当てはまりますね。(2)(3)は連体詞の「~な」タイプ、(5)は「~の」タイプです。
…大分見えてきたでしょうか。ご参考になれば幸いです。
お礼
大変よくわかりました。ありがとうございました。