これは差別には当たらないのでしょうか
私はアメリカンフットボールが好きでよく観ますが、中に「ワシントン・レッドスキンズ」という、チームがあります。レッドスキン、とは明らかにインディアンのことで、ただこれはインディアンのチームではなく、そもそもインディアンの所属するチームでもない、のが不思議に思えるのです。
アメリカにはインディアンに由来するチーム名は他にもあり、NFLでも「チーフス」とか、大リーグでも「レッズ」とか「ブレーブス」とか、もっと露骨に「インディアンス」なんて名前のチームも存在しますが、どのチームにもインディアンなんか一人もいない、のが不可解です。
黒人を「ブラック」、東洋人を「イエロー」と呼ぶようにインディアンを「レッド」と呼ぶのはわかるのですが、いもしないインディアンをチーム名に冠する神経が理解しがたいのです。これは恐らく近くにインディアンの居留する地域があるからなのでしょうが、北海道に住む私にすれば、アイヌ人のチームでもないのに「帯広アイヌ人」なんて野球チームを結成したらウタリ協会がそれを是認する、とは到底思えないのです。
アメリカでも「デトロイト・ニグロス」とか「ロサンゼルス・ヒスパニックス」なんてチーム名を付けないのは人種に対する配慮があるからでしょうが、インデイアンスならいいのでしょうか。アガサ・クリスティーが”Ten Little Niggers"という本を出版したときもアメリカでは"Ten Little Indians"に改題されましたが、ニガーとは差別語だから改変は当然としても、インディアンだって初めはアメリカをインドと勘違いした「間違い」から出来た言葉だ、と思うの、ですが。