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生物の進化はどこまで続くのか

地球の生物は千差万別ですが、全てDNAを用いた生命体である点が共通しています。 そうすると全ての生物は、ある一種の生物が様々な形に進化したものと考えることができると思います。植物も動物も菌も、全て同じ生物が姿を変えた結果だとすれば、この生物は一体どこまで進化を続けことができるのでしょうか。 ぶっちゃけ環境に壊滅的な激変が無ければ、何十億年も何千億年も進化を続けていけるだけのポテンシャルがあるのでしょうか。

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noname#160718
noname#160718
回答No.6

 ウイルスが専門です。  ウイルスの中にはDNAではなくRNAを遺伝子に持つものが多く存在することは事実です。レトロやエボラだけではなく、身近なインフルエンザウイルスなどもRNAを遺伝子に持っています。  でも、それが「生物単一起源仮説」に対する反証になっているわけではありません。  これらのRNAウイルスであっても、3つの塩基配列で1つのアミノ酸を指定するコード表がほとんど共通なのです。  例えばATGで翻訳開始をコードする、その配列そのものに必然性はありませんから、すべての生物がATGを翻訳開始コードとしているという事実は、すべての生物が起源を同じくする、言い換えれば >ある一種の生物が様々な形に進化したもの  ということを支持しているわけです。これはウイルスの遺伝子でも同じです。RNAウイルスだろうがDNAウイルスだろうが、すべて同じコード表を用いています。ま、ウイルスは自分では遺伝子を発現させることはできず、宿主細胞に発現させているわけですけども、ウイルスと細胞で使っているコード表が違ったら、ウイルスなんて機能しませんもんね。  よって、ウイルスを含めて地球上の全生物の起源は1つ、と考えられている、というのが現在の状況です。  人間は猿から進化した、というのは厳密には間違いです。  ヒトと類人猿は共通の祖先を持つ、というのが正しい理解です。  正しい理解を持っていれば、現在の猿が進化して人間になるか?という典型的な「進化論を誤解した疑問」は持たないでしょう。  現在の猿と人間は、既に別れて別々の道を歩んでいるのです。この先猿が知能を高めて「人間のような」生物になる可能性はありますが、「人間」になることは決してありません。  偶然と淘汰の積み重ね、という偶然は突然変異のことを指しているのでしょうが、突然変異は偶然ですから方向性を持ちませんが、淘汰(自然淘汰)は強力な方向性を持ちます。  なので私はこれで十分納得しています。  シーラカンスは長い間不変の環境で生息していたため(地球上にそんな場所は多くない)、変異を起こしても「変化した個体は淘汰される」方向に自然淘汰が働いた結果、不変の姿を保っているわけでしょう。  つまり「進化の結果、進化していない」わけです。  ゴキブリは殺虫剤耐性など、その進化の速度はめざましいと思いますが・・・  というわけで、私の回答は、「環境に壊滅的な激変が無ければ、何十億年も何千億年も進化を続けていける」です。  というより「進化する」というのが生物の本質、と思っています。  リチャード・ドーキンスの「盲目の時計職人」(早川書房)をぜひ読んでみてください。進化論に対する疑問のほとんどは氷解すると思います。

okwave0123
質問者

お礼

詳しいご回答ありがとうございます。 そういえばコード表が同じなんですよね。 これは別種が(例えばウイルスが)、宿主を効率よく利用するために獲得した可能性などは無いのでしょうか。 同一の祖先を持つという方が無理が無いような気がしますが・・・ 何十億年も何千億年も進化を続けることができるというのは凄いですね。 生命のものすごいポテンシャルを感じます。 紹介された本を早速探してみたいと思います。大変ありがとうございました。

その他の回答 (10)

  • moritan2
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回答No.11

ウイルスの起源に関しては明確なことはいえませんが、はっきりしていることは、次の2点です。 ・タンパク合成のシステムに複数の起源があるならば、コドンには任意の組み合わせが可能であり、全く違うコドンになる可能性が高い。同じコドンであるということは起源がただ一つである証拠になる。 ・ウイルスの場合は、起源が複数であっても、出来た時点で存在するタンパク合成システムと同じコドンを使うしか方法がありません。コドンに必然性があるので、同じコドンであることが単一の起源である証拠にはなり得ない。

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 確かにコドンが同じですので、起源が同じと考えるのが妥当ですね。

noname#160718
noname#160718
回答No.10

 No.6,8のjagar39です。  今回の質問では、 >ある一種の生物が様々な形に進化したものと考えることができると思います。  という問いへの考察をしているわけですよね。だとすればこの「最初の生物」というのは、耐熱性の古細菌のようなものを想定するのが一般的でしょうし、学説もそれ以前の話には踏み込んでいません。  なので、その時代より遥か以前のRNAワールドには、今回の質問で踏み込む必要はありません。  また、RNAワールドは現在定説になっているわけではありません。私もちょっと懐疑的です。  というのは、RNAというのはDNAとは異なり、極めて不安定な化学物質なので、こんなものが単独で自己複製していた世界があったというのはちょっと考えにくいことです。現在と同じくDNAの成立が先にあって、DNAの自己複製&タンパク質合成の補助としてRNAが登場した、と考えるほうがよほど素直ではないかと思っています。まあこれは私見ですが。  また、仮にRNAワールドがあったとしても、RNAウイルスがRNAワールド由来であると考えるのは不可能でしょう。RNAワールド仮説を支持している学者の中にも、RNAウイルスの起源をRNAワールドに求めている人は私の知る限り皆無です。RNAウイルスに限らず、ウイルスの複製が細胞の活動と深く密接に関わっている以上、ウイルスより細胞の成立のほうが先、と考えるのが自然だからです。 (RNAワールドから"最初の生命"の発生までにどれだけの時間的断絶があると?)  さらに、 >ある一種の生物が様々な形に進化したものと考えることができると思います。  という説は、「生命の発生がただ1回だった」ことを意味するわけではありません。異なる系統の生命が無数に発生して地球に溢れていたかもしれないのです(当然、それぞれの系統が用いるコドン表は異なっていたでょう)。  それら無数の系統のうち、ただ1つの系統が"成功"して現在の地球上すべての生命の始祖になり、他は滅びたのかもしれません。  どれだけの系統が発生したのかなどは現在では知りようもないことですが、現在知り得るのは「現在の地球上の生命は、ただ1つの生命を始祖とするらしい」ということだけなわけです。  そしてRNAウイルスももちろんそれに含まれているわけです。

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。わかりやすい説明ありがとうございました。

  • moritan2
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回答No.9

No.5、No.7 です。 少し言葉たらずでした。他のコドン系を使うシステムがあったという意味ではありません。 進化の重要な性質ですが、進化は小さな少しづつ有利になる変化の積み重ねで起こる、という性質があります。進化において、いきなりの飛躍は決して起こらないということはほぼ間違いが無いと思います。 ですから今のDNA、RNAがリボゾームを使ってタンパクを合成するシステムがいきなり現れたわけではなく、タンパク合成系を持たないRNAのみの自己複製システム(RNAワールド仮説)があったとことは間違いないと考えます。 つまり最初にコドンを使ったタンパク合成系を持つ生命が誕生した時には、タンパク合成システムを持たないRNAのみの自己複製のシステムはいくつもあったと考えられます。その時点でいろいろなRNAのみの複製系の一部は新しく生まれたタンパク合成能力を持ったシステムに寄生してたまたま有用なたんぱく質を作り出せたRNAは今のウイルスの原型になったと考えられます。その後の淘汰を経てタンパク合成系を利用しないRNAのみの自己複製システムは絶滅し、タンパク合成系をうまく利用できたRNA自己複製システムは生き残れたと考えられます。このような事はタンパク合成のシステムを作り出す、などというかなり奇跡的な出来事に比べればはるかに敷居は低いはずですから、複数回起こっても不思議はありません。ただし、それらはすべてただ1回起こったタンパク合成のシステムを利用するという必然の条件がありますから、それらはすべて現在のコドンと同じ物になることは必然です。 ウイルスの起源には他にもプラスミド起源のものもあるでしょう。ウイルスといっても決して単一の起源では無いはずです。ただし、すべてのウイルスはただ1回のみ出来たタンパク合成のシステムを利用しなければならないので同じコドンになるのは必然です。

okwave0123
質問者

お礼

ありがとうございました。 やはり同じコドンを使うので起源が単一なのかもしれませんね。

noname#160718
noname#160718
回答No.8

 No.6のjagar39です。  ウイルスは宿主細胞の遺伝子発現系(厳密にはタンパク質合成系とは異なる)を利用するので、"同じコドン表を使う"ものでないと、そもそもウイルスとして「成立しない」のです。「生き残れない」のではありません。  「生き残れない」と書くと、異なるコドン表を使うウイルスがかつて存在したが過去に滅亡した、という意味になりますが、そもそも異なるコドン表を使うウイルスは瞬時たりとも存在そのものができません。  さらに言えぱ、ウイルスは細胞の存在が前提の生物ですから、少なくとも「単細胞生物」より新しい生物であることは明らかてす。  ですからウイルスも起源は我々他の生物と同じと考えるのが妥当でしょう。  ま、ウイルスの本質は「殻をまとった遺伝子」ですから、その遺伝子が共通のコドン表を用いているというのに、ウイルスだけ起源が別、と無理に考える必要も必然性もありません。

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 確かに同じコドンを使えないと存在自体不可能ですね。

  • moritan2
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回答No.7

ウイルスが細胞を持つ生物と同じコドンを使っていても起源が同じである証拠にはならなりません。 通常の生物の場合は別々の起源を持つならば同じコドンを使う必然性はありません。必然性が無いにもかかわらず同じコドンを使っているということは、すべての細胞を持つ生物が同じ起源であることの証拠になります。 ところが、ウイルスの場合は宿主細胞のタンパク合成系をそのまま利用するので、宿主細胞とコドンが共通の物しか生き残れません。同じコドンを使う事に必然性があるのですから、同じコドンだからと言って同じ起源である証拠にはなりません。

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 やはり同じコドンを使う以上、起源が同じように思えますね。

  • moritan2
  • ベストアンサー率25% (168/670)
回答No.5

> 生物の種は、種としての寿命というものがあるようですが 種の寿命という考え方は現在はされていないと思います。 ほとんどの生物は生き残るために進化を続けていますから、年月とともに新しい種が生まれ、進化できなかった個体は消えていきますが、それは種の寿命ではなく生き残るために進化した結果にすぎません。十分に完成度が高くて変化する必要が無いゴキブリやシーラカンスは何億年も変化していませんから。

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 進化が行き詰って絶滅したような種も、それは進化の結果であって、種の寿命というものでは無いのですね。 結果だけみて判断してしまっていました。

  • moritan2
  • ベストアンサー率25% (168/670)
回答No.4

ウイルスを除く細胞からできている生物は元をたどれば1つになるでしょうね。 生命が存在して、遺伝子により子孫を残す能力に差があるかぎり、進化は続きます。 現代の人間でもお金儲けがうまくて異性に好まれる性質を持つ個体は子孫を多く残すでしょう。当然将来はそういう性質を持つ個体の子孫が多くなり、貧乏で子供を作れない人たちは子孫を残せません。こういう性質はすべてが遺伝ではありませんが、遺伝に依存する部分もあるでしょう。そうなると子孫を残しやすい性質を個体に与える遺伝子は数を増やしていきます。このように現在でも人間の進化は続いています。 どのような性質が子孫を残しやすいかは環境によります。現代の日本ではお金儲けがうまくて異性に好まれる性質が重要と思いますが、核戦争が起こり世界が北斗の拳のような世界になってしまったら、腕力が強いことが重要になるでしょう。

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 どれが生き残るかはわかりませんが、壊滅的な激変が無い限り永遠に生物は続くと考えてよいのでしょうか。 生物の種は、種としての寿命というものがあるようですが(進化の袋小路とか)、種にこだわらなければDNAを持つ生物は永遠に続いていくのでしょうか。

  • hiroi
  • ベストアンサー率22% (14/61)
回答No.3

人間は、猿から進化したとされていますが、現在の猿が今後進化して人間またはそれ以上に進化するということはあり得るだろうか?これが進化論の欠点でしょうね。 偶然が積み重なって、単なる物質が高度な生命体に進化して、更に人間に進化する??偶然と淘汰の重ね合わせで進化するという説はとても非科学的としか思えないです。自然というものは放っておくとエントロピーの法則だったかな?で拡散してしまうだけと思いますよ。 やはりなんらかの外部からの力が作用しないと、現在の姿にはならないと思います。この外部の力というものが謎ですけど。

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 >偶然と淘汰の重ね合わせで進化するという説はとても非科学的としか思えないです いやまったくです。とても信じられないですよね。 私の専門は昆虫なのですが、例えば社会性昆虫や、ある一種の生物に依存して生きている生物を見れば見るほど、このようなことが自然に起こりえるのか、と考えてしまいます。 自分という矮小な存在には、そのようなことが自然と起こりえるとは創造もつきません。 しかし神やそれに類するものがこれら全てを創った、と考えるのも現実的でない気がするんですよね。あまりに多すぎる。 そのような神の存在を思わせるほどの進化をした、生命という存在に驚愕せざるを得ません。

回答No.2

お礼ありがとうございました。 とんでも論ではありますが、 アメリカでは進化論を教えたくないこともあり 学校でも教えていたりするID論(インテリジェンスデザインセオリー)を どうしても考えてしまいますよね 信奉しているかは別として生物の専門家は神の存在を感じる人も多いそうです。 ここまでの多様性が何故生まれたか、誰かがまるで設計しているかのようですよね 現代の科学は細胞がどうやってできたのかも、コアセルベートなど説はありますが それすら明らかではなく また細胞とDNAがどのように関連付いたかも明らかではありません。 わからない事ばかりですが、過去がもう少しわかれば未来も予想できるかもしれませんね

okwave0123
質問者

お礼

ID論は聞いたことがあります。 神が生命を作ったとする論と進化論を混ぜて作ったような論ですよね。 生命の不思議を知れば知るほど、神の存在を感じざるを得ないというのもわかる気がします。確かに誰かが設計したと考えないと、どんな奇跡的バランスの元に誕生したのか、と思ってしまいます。 わからないことだらけだからこそ、もっと知りたくなる分野です。 ご回答ありがとうございました。

回答No.1

レトロウィルスはDNAをもたず、RNAのみで生きてますよね 数年前、RNAワールドの仮説を唱えた人がその業績でノーベル賞を取りました。 生命の起源は謎ですがいま有力とされている仮説で考えると 1つの生物からここまでの多様性が生まれたとする結論はでません。 そのため、前提条件に問題があり、回答不能が結論ではないかと私個人は考えます

okwave0123
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 そういえばレトロウイルスはRNAのみでしたね。エボラウイルスで知りました。 現在の学説では、生物の起源は1つでない可能性が高いのですね。 それなのに同じようにDNAを用いた機構が共通しているというのは凄いですね。これも収斂進化になるのでしょうか。 ある一種の生物が進化しているという前提条件は変わりますが、地球上の生物はどこまで進化を続けていけるかはやはり疑問です。

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