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「年金の代行返上売り」ってどうゆうこと?
最近、株式市場の世界で「年金の代行返上に伴う売りで値を下げ・・・」とか言われ実際に株価は下げておりますが、この「年金の代行返上売り」とはどうゆう事ですか? 意味を教えてください。 よろしくお願い致します。
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大きな企業は、企業年金という年金システムをもっています。これは厚生年金を国の代わりに企業の健康保険組合などで運用を行い、給付するという仕組みです。運用が上手くいっている時代には規定(5%)以上に運用できた分は給付に回せるなど、企業としても有利な部分が大きかったのです。 しかし、低金利時代になると、運用実績が5%を下回り、不足分を企業が払わねばならなくなりました。 そのため、もう国の代行をやめたい、という企業年金の組合が多くなってきたのです。 これまでは各人は払った掛け金と年数によってもらえる金額が決まっていました(確定給付制度=受け取る金額が決まっている)が、運用方法は他人任せでした。これからは運用方法を自分で選ぶことになり、運用結果によって給付金額が決まるようになります(確定拠出制度=払う金額が決まっている)。俗に言う401k(ヨンマルイチケイ)制度です。 つまり「年金の代行返上売り」というのは、企業年金が運用をやめるため、これまで持っていた運用のための株式を売却しているということです。
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- nekomomota
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KENSAKUさんに少し補足させていただきます。 そこで説明のあった年金の代行部分を返上する場合、年金基金は投資顧問会社、生保、信託銀行などにしていた運用委託を解約します。これらの年金は基金によって違いはあれ大体3割くらいを日本の株式に投資してきました。これらの運用を受託した上記のような運用機関は年金資金の性格を配慮し(1)長期的に利益成長による株価上昇が期待できる銘柄、(2)年金基金に投資の理由を説明しやすい優良銘柄(逆に株価が安くても企業行動や信用度に懸念のある銘柄は非常に投資しにくいのが実情)、(3)株式市場の平均であるTOPIXが上昇した際に最低限追従できるような連動性を確保できるポートフォリオ、などを意識して運用することが一般的です。 返上の際に株式の現物によることも可能なようですが、ポートフォリオに制約があるため主に株式の売却による現金での返上が使われると見られます。この結果かつて年金を運用するファンドマネージャーの多くが投資していた銘柄に一斉に売りが出るという皮肉な結果になっています。極端に言うとこういう相場では皆がよさそうだと思う銘柄ではなく、保有していないだろうという銘柄の方が売り圧力が格段に低いことになります。一時的なイレギュラーなこととは思いたいですがこれも相場です。多くのマネージャーが好んで投資した説明の付く銘柄を外して投資銘柄を選択するという要素が求められて、機関投資家にはあらたな試練となっているようです。
お礼
補足説明までしていただきまして、今後のためとても参考になりました。どうもありがとうございます。
お礼
わかりやすく丁寧なご説明をしていただきましてありがとうございました。