- ベストアンサー
厚生年金基金の代行の返上とは?
会社が最近、厚生年金基金の代行を返上するらしいのですが意味がよくわかりません。 将来もらえる年金が減るということでしょうか? 自分の年金には代行部分とそうでない部分があり、代行部分がなくなるということでしょうか?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
ちょっと乱暴な答えですがなるべく分かりやすく説明します。 下の人の答えは私の答えを補完するというイメージで・・・。 ■公的年金と個人年金 年金というのは20歳以上の人はみんな加入してますよね。 国民年金です。(サラリーマンも) さらにサラリーマンは厚生年金にも加入してます。 別々に保険料を納めるのは面倒なので会社が「厚生年金保険料」としてまとめて給料から控除して国に収めています。 (この為会社勤めの人は国民年金に加入しているという意識が低いのも事実です。) で、普通これで加入している公的年金はおしまいなので将来に不安がある人は゛個人的゛に生命保険会社などの「個人年金」契約をしたりします。 ■厚生年金基金と「国の代行」 ところが、福利厚生がしっかりした大手の会社は社員の為に厚生年金にプラスして年金支給する為に「厚生年金基金」というのを設立しました。 社員が退職後年金を受取るようになった時に国から支給される年金にプラスして基金からも(多額ではないですが)年金のようなものを支給しましょう、という事ですね。 ですから当然、給与明細の「控除欄」には厚生年金保険料と別に゛厚生年金基金掛金゛というのがあるはずです。 掛け金は国と設立された基金とにそれぞれ納め、それぞれが将来の為に運営し年金支給にあてるわけです。 で、問題の「代行」ですが基金は皆さんから゛掛け金゛を集めて運営していかなければなりません。 ■「代行部分の返上」 そのときに本来「国」に収めるべき「厚生年金保険料」の一部を国に代わって「基金」が徴収し、「基金」が運営し、「基金」が年金を支払う、、、という制度を利用し掛け金を多く手元におこうとしたのです。もちろん法律で許されていますので殆どの企業はそうしていました。 理由は極論、千円を元手に運用するのと1億円を運用するのとでは運用方法の選択肢も増えますし金利が高かった頃は十分「うまみ」があったわけです。 ところが会計法が改正されて、基金を設立している会社に対して 「社員に将来支給する『代行部分の年金』と基金本来の『基金年金』は゛将来の社員に対しての借金゛みたいなものだから負債額に計上しなさい。」という事になったのです。 会社の規模によりますが突然×00億~×000億という負債が降って沸いたのです。 「こりゃたまらん。」と言って負債を減らす方法を考えたら「代行」している部分は国に返してしまおう。という事になったのです。 その部分だけでも"将来に対する借金"が減るだろう。ってなものです。 ■結論 ですから、今まで代行していた部分はもちろん基金が計算して支給しますし、国に「代行返上」された部分は社会保険庁がそのように計算します。国が潰れてしまわなければ年金が支給されない、減額されるという事はありません。 なるべく専門用語を使わずに書いたのですがいかがでしょうか。
その他の回答 (1)
企業年金である厚生年金基金は、国の厚生年金の一部を国に代わって保険料などを運用して、年金を給することが出ることになっています、これを「代行」といいます。 基金では、この保険料を株式などに投資して運用していますが、近年の株価の下落により、運用益がマイナスになってしまい、基金の運営に支障を来たしています。 そこで、国は、この代行を返上すること認めました。 そこで、返上に伴って、預かっていた保険料も国に返す必要があり、投資していた株式を売却してこの返済資金を作るのです。 そのために、株式の売りが多くなり、株価の下落に拍車をかけているのです。 基金が、この代行部分を返上しても、国が運営している厚生年金の部分に戻るだけですから、将来の支給額に変更は有りません。 基金についても、本来の企業年金の部分は今まで通りです。 ただ、加入者の減少や給与水準の低下により、保険料収入が減り、基金の運営が苦しくなると、返上の問題とは別に、将来、給付水準の引き下げや、基金の解散の問題が浮上する場合があります。 参考urlをご覧ください。
お礼
回答ありがとうございました。 よく判りました。
お礼
ご丁寧な説明ありがとうございました。 おかげさまで理解できました。 代行に伴う「加算部分」というのがあるようでこの部分 は代行しなくなると貰えなくなるような気がしております。 これについては再度質問するかもしれません。 ありがとうございました。