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kn と gn
know と design の kn と gn の k と g は両方とも黙字ですが、k と g は無声音と有声音の違いだけなのですが、歴史的にこの両者に何か関連はあるのでしょうか?
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>語頭にも黙字の gn がありますよね 語頭が gn- のうち、本来の英語は非常に少なく gnar(r), gnarl"木の節"(< knar), gnash, gnat, gnaw これらは全て g が黙字です。 外来系で語中に -gn- を持つものは dig-ni-ty, di-ag-no-sis, des-ig-nate のように g と n の間で音節が切れる場合は発音され、de-sign, for-eign のように間で切れない(母音が後続しない子音だけの [gn] という塊ができる)ときは発音されません。designer, foreigner のように母音が後続すると音節を切ることは可能ですが元の単語と音声的な関連性が薄くなるのでわざわざ切るようなことはしません。 >kn が語末に来ることはないようですね 古英語では tacn (>token) がありますが、これは逆に中英語期に e を挿入し子音結合が分けられました。現代語で -ken に終わるもののうち broken のような過去分詞は OE -cen に、blacken のような動詞は OE -cnian > ME -kne(n) に由来します。動詞語尾は blacknen > blackne さらに語尾の e が脱落すると k と n の間に e を移し子音だけの [kn] で終わることを避けました。 この e は現代語ではあいまい母音になり辞書の発音記号では書かれないことがありますが“完全に”母音なしで [kn] と発音されてはいません。
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- trgovec
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>歴史的にこの両者 「両者」とは何と何を指しますか。know と design なら#1さんの通り関係はありません。 kn- と gn- なら中英語期から現代に至る過程で脱落した子音の例です。 古くは英語には語頭の子音結合(consonant cluster)が多くありましたが、初めの方の子音は次第に脱落していきました。 hn-, hl-, hr- e.g. hnutu (nut), hlahhan (laugh), hreaw (raw) これらはもっとも早く脱落したもので中英語ではすでに h は書かれなくなりました。 kn- の結合は古英語から中英語にかけて残り(cn- → kn- は単なる綴りの変化で音は変わっていません)ましたが現代では発音されなくなったものです。いつ脱落したかははっきりしませんが、中英語を読むときは綴り通りに k を発音することが多いようです。同じような例としては wring などの wr- があります。 gn- は本来の英語ではなく、中英語期にフランス語を通じてラテン語やギリシア語から入ってきた単語に見られるものです。これらも初めは発音されていましたがいつの間にか発音されなくなりました。kn- と発音的に近いということもあったのでしょう。ただし語中にあるときは dignity など短母音の後では発音されることがあり、一定していません。 言語には多かれ少なかれ仲の悪い音素というものがあり、一定の条件で並立しない組み合わせがあります。例えば英語では tl は語中にはありますが語頭にはありません。sr-, thl- は語頭に立たないのに sl-, thr- は語頭に立ちます。仲が悪いか良いかは他言語を話す人には理解し難いものです。またその基準も時代の流れで変わることがあります。脱落した子音はその例です。 他に、psychedelic, pneummonia, xylograph [gzai- → zai-], ptomaine, phthisis, Ctesiphion など語頭の子音群の一方を発音しない単語はたくさんありますが、これらはすべて外来語で本来英語には存在しない consonant cluster なので初めから発音されなかったか、すぐに脱落したかのどちらかです。 英語と系列の近いドイツ語、オランダ語などではこれらの発音しづらい音もなるべく残そうとしているのと対照的に英語はさっさと自分流に変えてしまうのです。 英語で silent letter が多い理由の一つが、脱落した子音結合の綴りをいつまでも残していることと、外来語を綴りはそのまま発音を英語流に変えていることなのです。
お礼
回答いただき、ありがとうございました。 お聞きしたかったことは、上のかたのところに書かせていただきました。 今、思いついたのですが、語頭にも黙字の gn がありますよね。gnaw などです。 ということは、とにかく、英語にあった kn, gn はすべて黙字になったということでしょうか? kn が語末に来ることはないようですね。
- bakansky
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少し語源を調べてみました。 know は古英語の cnawan に由来し、c → k となり、ついでに音価も失われていったのだろうと思います。 この語は面白いもので、更にずっと起源を尋ねると *gno- という祖語にいたるのではないかということです。 *gno- の意味は "to know" ということで、ドイツ語の kennen という語は、g → k という変化を経ています。 また、"Da Vinci Code" の Dan Brown の小説にも係わりそうですが、古い地中海地方で生まれた「グノーシス」という思想がありますが、あれは Gnosis というギリシャ語からきており、やはり語頭は gno- で、意味は knowledge です。 design という語は、もちろん designate と関係のある語です (de + signate)。 これはラテン語の signare (to mark) に起源を有しますから、本来 g の音は発音されていたということになります。 従って、know と design という2つの語は、語源的には何ら関係のない語であるようです。
お礼
回答、ありがとうございました。グノーシスもそうですが、グノーティ・セアウトンもギリシャ語の gn- ですよね。 質問のしかたが明確ではありませんでした。質問したかったのは、以下のことです。英語には、語頭に kn と語尾に gn で終わるものがあります。 know knife knit knot design resign align foreign campaign 両方とも、黙字になっていますし、有声音と無声音の違いだけなので、 この kn と gn には何か関係があるような気がするのですが、どうなのでしょう、ということです。
お礼
再度、ありがとうございました。英語史も勉強してみようと思っています。