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宗教と宗教学について
宗教と宗教学のちがいとは何でしょうか? 宗教学は宗教現象を客観的に観察し分析するということは講義で聴いたのですが、それは具体的にはどのような事なのでしょうか。 よろしくお願いします
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宗教 「ヒマラヤが実際にあるかないかということについて、誰ひとりとして疑問を持つ人はないんですね。ヒマラヤの実在については疑問を持てない。私はそれ以上の確かさにおいて、神の実存を、直感いたしました。」 「こういうふうに言ったらいちおう自分に納得がいくという。自分の考えですよ、人には通じないかも知れません。通じなくてもしようがありません。」 (「湯浅八郎先生に聞く―信仰と生活―」国際基督教大学) 宗教学 四資料仮説 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A7%E7%B4%84%E8%81%96%E6%9B%B8 「旧約聖書」の項の「四資料仮説」の部分参照 宗教とは直感だと、私は思います。故に、それを否定することは誰にもできない。逆に、誰にも分かってもらえないかもしれないことでもある。 一方で、宗教学というのは学問であり、四資料仮説の部分にあるように、証拠に基づいた仮説があり、論争があります。否定されることもあれば、賛同されることもあるのです。証拠があり、仮説があり、論争がある、これが宗教現象を客観的に観察し分析するということです。はじめに直感があるかもしれないが、それだけではない。 「アインシュタインは、確率でしか電子の挙動が予言できないような物理法則が気に入らなかったので、神に仮託してそれを拒否したのだった。これに対し、ハイゼンベルグなど量子論の創始者たちは、「どうして神をそんなふうに決めつけられるのか」と反論した。(略)それぞれ自分に都合が良い神のイメージを描いていたのである。」 (「物理学と神」池内了 P6) この、自分に都合が良い神のイメージ、そこにとどまる限りであればそれは宗教です。学問とは、上にある引用のようなことがあっても、自分に都合が良い神のなすがままにとどめるのではなく、論と証拠を持って自説を証明していくことなのだと、私は思います。
お礼
丁寧かつ分かりやすい解答有り難うございました。