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吉田一穂さんの、この詩について教えてください。
おはようございます。 吉田一穂さんの詩について知りたいことがあり、 もし、吉田一穂さんの詩についてお詳しいかたがいらっしゃいましたら、 ご教授いただきたく投稿いたしました。 吉田一穂さんの詩に、 「口笛ならして鳥に描かせる空間の象形蜜蜂は透明な…」 という一節を含んだ詩があるかと想うのですが、 この詩のタイトルは何というのでしょうか。 また、この詩は吉田一穂さんに関する書籍のなかの、 どの本に掲載されているのでしょうか。 私はこの詩が、とても長い文章の中の一節なのか、 それともこの1文で始まる短い詩なのかも判らないのですが、 是非読みたいのです。 大きな書店に出向きましたがどこにも在庫がなく、 注文するにもどの書籍にこの一節が載っているかが判らず、 ここで相談させていただくことにしました。 もしお詳しいかたがいらっしゃいましたら、 お手数をおかけいたしますが、教えていただけたらとても有難く、嬉しいです。 よろしくおねがいいたします。
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お尋ねの詩の題名は「代々木風景」、第一詩集『海の聖母』薔薇篇にあります。 あらためて読んでみて、ロマンティックな音楽を聴いているような詩なので全部引用しちゃいます^^ 口笛ならして鳥に描かせる空間の形象(カリグラム) 蜜蜂は透明な白昼の洋燈(ラムプ)を点してゆく。 埋れた幸福の蹄鉄が櫟{くぬぎ}林に朽ちてゆくだらう 空と語る樹の下で私はひとり収穫(とりいれ)の日を想ふ 赭土{あかつち}におちて稔らざりしみどりの夢の数々を。 森、丘、窪地、土手、白堊{はくあ}の家、赤い屋根…… 生活圏を環{めぐ}つて杳{はる}かな電軌(トラム)が響いてくる。 【お断り】 ( )内は本にあるルビ。{ }内は私が勝手に振っていますのであくまで参考としてください。 手元にあった筑摩書房刊(昭和47年初版)現代日本文学大系41から引きました。 思潮社の現代詩文庫1034『吉田一穂詩集』(1989年初版)にはこの詩は入っていないようです。 なぜなら、昭和27年の創元社版『吉田一穂詩集』に基づいて編纂された、 昭和54年の小沢書店刊『定本 吉田一穂詩集』にのっとっているためだからのようです。 つまり上記三種では「代々木風景」は読めない可能性があります。ご注意ください。 ほかの版ではどうなのか、いや、ほかの版があるのかどうか、私は存じません。 筑摩の現代日本文学大系シリーズは今、書店で扱っているのかどうか、 また扱っていてもバラで販売してくれるのかどうかも存じません。 (全97巻。揃えれば50万かかると思います) 古書店か、大きめの図書館を検索されることをおすすめします。 しろうとの手元での調べです。参考程度にお受け取りください。
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- never-ness
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さらに補足です。 『現代名詩選』(中)伊藤信吉編新潮文庫の168頁に掲載されています。 また、今手元にないので保証はできませんが、 『吉田一穂詩集』(緑172-1)加藤郁乎編岩波文庫 に収録されている可能性大です。 ※No.2で「一穂」を「一睡」などと誤変換してしまいました。許されよ。
お礼
never-ness様 never-ness様、さらなる情報をありがとうございます! ちなみに、『吉田一穂詩集 加藤郁乎編/岩波文庫』 は、比較的新しい本ですね。 実は先月、書店にて問い合わせた所、半月ほどで取り寄せが可能な本があり、それがこの本でした。 この詩が載っているかどうかは賭けではあったのですが、注文して、先日ついに手にする事ができました。 そして、わくわくと捲りすすめた所… なんと! 載っていなかったのです…! なぜか、載っているような気分になっていたのが面白いのですが、 しかしながら、ここでまた新たに、吉田一穂さんの詩を楽しむことが出来、ほくほくしている所です。 もしや、私の目が節穴で、本当は掲載されている恐れもあるので、もう一度まじまじと確認してみます! 今回、わざわざ書籍や掲載頁までご教授くださって、本当にありがたいです。 こちらで頂戴いたしました情報をもとに、必ず図書館にて調べて参ります。 never-ness様、ありがとうございます…!
補足
never-ness様 本日確かに、『現代名詩選』(中) 伊藤信吉編 新潮文庫の168頁にて、「代々木風景」を確認いたしました。 ほんとうにほんとうに、ありがとうございました!
- never-ness
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No.1の方の回答の補足ですが… 手持ちの『定本 吉田一睡全集I』[新装普及版]小澤書店刊(1982.11.12)の167頁と雑誌発表形として357頁に記載されています。 若干の校異があり 點して←燭して(雑誌発表形) 電軌 ←電軋(同上) ということです。
お礼
never-ness様 never-ness様、ご回答いただき、ありがとうございます。 掲載書籍と、その頁まで、ご教授いただけるとは…! 私が記した一節に関して、これほどまでの詳細をお教えいただき、感激しております。 貴重な情報を、本当にありがとうございます。
お礼
zephyrus様 早速のご回答をありがとうございます。 拝見させていただき、心より感激いたしました…! 今回、文学に詳しくない自分がこの詩の全文や掲載されている書籍に辿り着くには知識やヒントが少なく、 この件をどなたかにご教授いただきたく、思い切ってここに登録したのですが… こんなにもすぐ、しかもこんなにも親身に返信してくださる方が現れるとは…! 本当に嬉しく、感動しています。 まさか、私の記したほんの一節から、求めているものを読み取ってくださり こんなにも多くのことを教えてくださる方が現れるなどとは、想像していなかったのです。 世の中にはほんとうに良く学ばれ研究された方がおられるのだということ。 しかもその知識をもとに、それを求める見知らぬ者に惜しみなく与えてくださる、 心優しき親切な方がおられるのだということ。 心より御礼申し上げます。ありがとうございます。 私が「象形」と記しておりました箇所、 zephyrus様よりいただいた引用では、「形象(カリグラム)」となっており、 ずっと「象形」と思っておりましたので、これは新たな発見かもしれません。 私は「口笛ならして~点してゆく」の部分までしか存じ上げず、 zephyrus様が引用してくださったおかげで、タイトル・全文をはじめて知る事ができました。 本当にロマンティックな詩ですね。 また、掲載に関しての詳しい情報までいただき、本当に有難いです。 いくつかの大型の書店で検索したところ、一冊の在庫もなく、現在入手出来る書籍は限られるようでした。 この詩が含まれているかどうかも確かめようがなく、半ば途方に暮れておりました。 なるほど、図書館でこれらを調べれば良いのですね。 「しろうとの手元での調べ 参考程度に…」とおっしゃいますが、 これほどまでの詳細情報をいただいて、どのようにしてこの喜びを表現すれば良いものか。 本当に嬉しいです。ありがとうございます。 まずは、図書館へ行ってみたいと思います。 取り急ぎ、感激のお礼まで。zephyrus様、本当にありがとうございます。
補足
zephyrus様、本日無事に「代々木風景」全文を確認することが出来ました。ほんとうにありがとうございました!