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裁判員制度と少年法
傷害致死事件のような重大犯罪を犯したのが少年の場合、少年審判にかけられるのは14歳から。では、今回の裁判員制度の導入では、そのような低年齢の刑事裁判も対象になるのでしょう。「国民の関心の高い重大犯罪」が裁判員制度を導入した裁判になるとの説明が最高裁判所のHP http://www.saibanin.courts.go.jp/qa/c2_1.htmlに説明がありましたが、 関心の高い低いはどうやって判断するのでしょうか? また、上記のような事件があった場合、犯人の少年が何歳以上のとき裁判員制度を導入した裁判になるのでしょうか?
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- nep0707
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>少年審判にかけられるのは14歳から。 少年審判は20歳未満なら何歳だろうとかけられますよ。 長崎で幼い子供を突き落した当時12歳の少年も審判受けましたよね。 14歳が区切りとなるのは刑事責任年齢でして、これを過ぎると犯罪を犯したことになり場合によっては送検(いわゆる逆送)され、起訴される可能性が出てきます。 >関心の高い低いはどうやって判断するのでしょうか? これは「なぜこのような犯罪に絞ったのか」の理由の説明にすぎず、関心の高い低いが事件を選ぶ基準なわけではありません。 裁判員導入の基準はあくまで犯罪の内容で決まります。 対象事件は裁判員法2条1号で ・死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件 ・その他、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件で、従来、合議体(裁判所法26条2項)による取扱いが必要な事件 と、定められています。 ざっくりした例がこちらにあります。 http://www.saibanin.courts.go.jp/introduction/index.html ・人を殺した場合(殺人) ・強盗が,人にけがをさせ,あるいは,死亡させてしまった場合(強盗致死傷) ・人にけがをさせ,死亡させてしまった場合(傷害致死) ・泥酔した状態で,自動車を運転して人をひき,死亡させてしまった場合(危険運転致死) ・人の住む家に放火した場合(現住建造物等放火) ・身の代金を取る目的で,人を誘拐した場合(身の代金目的誘拐) ・子供に食事を与えず,放置したため死亡してしまった場合(保護責任者遺棄致死) >犯人の少年が何歳以上のとき裁判員制度を導入した裁判になるのでしょうか? 制度上は、14歳からあり得ます。犯罪を犯した少年はすべからく家庭裁判所へ送致されますが、そのうち刑事処分相当と判断されて逆走、起訴された少年の事件は、当然裁判員制度適用の対象になります。 裁判員法6条1項、36条、108条6項などは少年が被告人となる可能性を織り込んだ規定となっています。 (少年の場合、少年法55条によって刑事裁判でも「やっぱり保護処分のほうがいい」との裁判が可能だが、この判断も裁判員との合議で行う)
お礼
なるほど。よく分かりました。お恥ずかしい話、今まで全く法律には関心がなく過ごしてきました。最近、ドラマの「アイシテル~海容~」にはまり、少年犯罪について興味が出てWEBで少しずつ過去にあった事件などを読むようになりました。 ドラマでは確か罪を犯した少年は11歳ですが、このあと今話題の裁判員制度の話になるのか疑問に思い質問させていただきました。 ・裁判員導入はあくまで事件の内容なんですね。そうすると全ての重大事件で導入されるんでしょうかね。 ・制度上は14歳からの犯罪であり得るんですね。逆に言うと13歳までは絶対ありえないということなんでしょうかね。 いずれにせよ、私のような無関心だった人間が選任されることも大いにあり得るので、私なりに少しづつでも、これから起きる事件、過去あった事件を自分事としてとらえ、自分の意見をつくる経験になるようにしていきたいと思います。nep0707さん有難うございました。